始まり
少女漫画などで複数の男性から好意を持たれる話がよくありますが、そこから1人を選ぶのが普通です。
しかしあえて選らばない場合、どのような物語を作れるだろうと思ったのがこの物語を書いたきっかけです。
初めての投稿のため、稚拙で読みにくいと思われますが楽しんでいただけたら幸いです。
私の名前は鈴木 真波。
よくいるアラサーのブラック企業社員だ。
今日も朝早く出社して終電で帰宅することになってしまった。
本当にクタクタで最寄り駅から徒歩10分のアパートが遠く感じる。
あと少しで家だというのに信号が赤になってしまった。
「早く寝たいのになぁ」
思わず独り言が出てしまった。
一人暮らしが長いと独り言が多くなってしまうのが悲しい。
そんなことを考えていると信号が青に変わった。
やっと家に着くと思って数歩歩くと右側から眩しく照らされキキーッというブレーキ音が鳴り響いた。
私が右を向くと世界はスローモーションとなり大型トラックが目の前にいるのが見えた。
私の体は為す術もなく撥ね飛ばされ、あぁこれは死んだなと直感しブラックアウトした。
柔らかな日の光を感じ目が覚めた。
目の前には空がある。
どうやら外で寝ているようだ。
記憶を探り仕事帰りに事故にあったことを思い出す。
もしかして轢き逃げされて放置されたのだろうか。
生きているなんて奇跡だ。
恐る恐る右腕を持ち上げてみるが痛みはない。
身体中を触ってみても特に怪我は無さそうだ。
ゆっくり起き上がってみて驚いた。
自分から少し離れたところを丸く木に囲まれているのだ。
「ここはどこなの?」
また独り言が出てしまった。
しかしそんなことを憂えている場合ではない。
耳をすまして周囲を警戒してみるが風に木の葉が鳴る音や小鳥のさえずりが聞こえるだけである。
自分の体を観察してみると帰宅時の服装、オフィスカジュアルなジャケット、ブラウス、テーパードパンツのままだが汚れは見られない。
事故にあったのは夢だったのだろうか。
あるいは今が夢の中だろうか。
とりあえず動きやすい服装なのは有り難い。
「人里を探そう!」
不安な気持ちを押し出すように大きく独り言を吐いた。
読んでいただきありがとうございました。
短いですが導入だけ投稿します。
次回はもう少し長く書けるよう頑張ります。
目標は1週間後です。
またよろしくお願いします。