41 応援
昼食を済ませた白馬は自主練の為に外に向かう、その途中で怒鳴り声が聞こえた。白馬は気になって声のする方へ歩を進めた。
「甘えんな、お前が言葉にする事で解決するのか。誰かが助けてくれると思っているのか。誰も助けてくれねーよ。」
「グダクダ悩むくらいなら、最初から考えるな。悩む暇がないくらい努力をしろ。物事はなるようにしかならない。努力しても努力しても届かないなら努力が足りない、それだけだ。」
声の主はサヤさんだった。迅さんの曖昧な態度や迅さんの不満を聞いてるうちにサヤさんは頭にきたようだ。
「気分ワリー、自主練してくる」
サヤさんはそう言って部屋の外へ消えた。迅さんは泣いていた。
「そんなことわかってるんだよ。わかってるんだ。でも僕はどうしようもなく弱くて、カッコ悪くて。どうしても進めないんだ。」
「君、泣いてんの?まあ、外の空気吸わない?」
SOLAが迅を強引に外へ連れていく、その途中僕と目が合う。
「白馬もどお?一緒に外行かない?」
「僕が一緒に行って、お邪魔になりませんか?」
「良い場所があるんだよ、君にも見せたいんだ。」
そう言って白馬の手を握り、木々が生い茂る道を抜け、大きな切り株のある開けた場所に辿り着く。
「この場所が好きなんだ、切り株の所だけスポットライトみたいに光が差し込んでて」
そう言ってSOLAは切り株の上に立ち、幻想的なステージが幕を上げる。
SOLAの歌に反応し周りの霧が色を変えて虹色で美しい景色を醸し出す。
SOLAの歌が終わると霧は元の霧に戻った。白馬と迅は拍手を繰り返した。
「私は歌で応援することしか出来ない。私の歌で、少しでも元気になってくれると嬉しい。」
迅は先程までとは別人のような雰囲気を醸し出し、決心がついたようだ。
「ありがとうございます、進むべき道がわかったような気がします。すいません、やるべきことがあるので失礼します。」
迅は足早に道を引き返して行った。後から聞いた話だが迅さんはサヤさんに謝罪して陽真さんに修行をつけてもらうこととなったそうだ。
「元気になったみたいで良かった。私はね、悲しい顔が嫌いなんだ。皆に笑顔で笑っててほしい、だから私は歌を歌うんだ。」
「私を勝手なヤツだと思うでしょ、でもそれで良いと思うんだ。」
「でも僕はSOLAさんは凄い人だと思います。僕なんてまだ弱くて、悩んでばかりです。誰の力にもなれてないです。」
「そうなことはないと思うよ、君を慕う仲間がいる。君が努力をしていることはみんな知っているんだ、その姿を見て努力する仲間がいる。」
「君には才能がある。頑張れ、期待の星。」
「ありがとうございます、頑張ります。」




