39 考察
広いお風呂に神殺し男性メンバーが入浴する。
「傭推さんの腹筋スゴいですね。」
「鍛えているからね。白馬君こそ、そこそこ筋肉付いてきてるね。」
「まだ全然足らないです。」
「十分頑張ってると思うけど、無理は駄目だよ。」
白馬は俯き話を逸らした。
「そう言えばボスから以前、神について聞いたのですが…わからない事がまだ多くて」
輝さんは少し悩むと白馬に助言をする。
「それなら陽真に聞くと良い。アイツは神についてずっと調べてるからな」
それから僕達は晩御飯を食べ、陽真さんの部屋のドアを白馬はノックした。
「白馬です。陽真さんに聞きたい事があって」
「どうぞ、入って良いよ」
白馬は部屋に入ると手製のクッションに座るように案内され、白馬はそれに従った。
「何を聞きたいんだい?」
「神について、まだわからない事が多くて」
「神か…そうだね。この話は長くなるから、お茶でも飲みながら話そう。」
陽真さんは暖かいお茶を白馬の前のテーブルに置く。
「神とは本来、未知なるものに対しての総称だったんだ。それが時代とともに救い導く存在と思われるようになった。」
「宗教上の神様は人間の作り出した神だから、人間の考えうる存在であり、人間が考える通りの神様だ。だから神様は人間臭い」
「宗教を信じる人間の中では神とは存在するものである。だが私は宗教上の神は百パーセント偶像崇拝だと認識している。」
「そもそも宗教とは時代とともに改竄されたものが現在の宗教だ。」
「改竄とは少し乱暴な気がするが時代に合わせて宗教は変わっている。何故なら合わせないと廃れてしまうからね。」
「例えば、火のない時代に松明を見せると恐れられるが。現代では子供ですら恐れるどころかオモチャなってしまう。」
「宗教の恐ろしい所は上位カーストの人間が神の言葉だと言うと神の言葉になる事だね。」
「言葉では神を否定する事は不可能だと私は思う。」
「何故なら信じる人間からすれば否定するに至る言葉にならないからだ。」
「神はどこにでもいるし、どこにもいない。つまりいると思えばいる、いないと思えばいない」
白馬は何となくだが、神に対するイメージが出来た。
「陽真さんはどうして神殺しに協力されているのですか?」
白馬は疑問に感じた事を口にした。
「残念だが私は君達の応援はするが、見守る事しかするつもりはないよ」
「何故なら私は神に愛されなかった人間だからね。私は何の能力も称号も無く、あるのは剣の才能のみ。」
「そんな私が役に立つわけがない。」
「何の能力も無い?ならこの霧は何なんですか?」
「霧については話せないが、私の能力ではない事は確かだよ」
「それに僕よりもずっと強いと思いますが?」
「白馬君なら、私をすぐに追い越していくと思う」
「もう遅いし、明日も忙しいからね。そろそろお開きにしよう」
「そうですね、お休みなさい」
「お休み」
白馬は部屋に戻ったが、頭の中がモヤモヤしていたので外に出て素振りをした。




