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かべのこ  作者: コズ
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「………ァ」


「………ゥァ」


暗い牢屋の中で乾いた声が漏れる。

消え入りそうな小さな声が…



チャリ!チャリ!



動きに合わせて手枷の鎖の音が響く。

小さな箱の中でのさらに拘束されている。


声を発するのは「肉」の奴隷をするときだけ…

言葉を知らない自分が声を発するのは、自分の意思とは無関係なときにだけ…


「おらっ!」


「………ァゥッ」


行為の途中に男は乱暴に髪の毛を引っ張る!

あまりの痛みに声が漏れる。


「お前のせいで俺はなぁ!!!」


「ウァアァ!」


怒号を飛ばしながらさらに髪の毛を引っ張る!



ブチブチブチブチッ!!!



「アグゥアアアァァ!」


自分の頭部に激痛が走るっ!

あまりの痛みに両手を抑えつける!


本能的に男から遠ざかる!



「な・に・逃・げ・て・ん・だ」



冷たい声が耳に入る!


「・・・・あ」


細い腕…細い足を男に掴まれ再び引きずり込まれていく。


「貴様は物だ!物が人様に逆らうとどうなるか教えてやる!」


ほくそ笑んだ声を浴びせる男。



…何が間違っていたの?


…何がダメだったの?


…何が…いったい?


痛みを与えられる原因は…?



身体の外の痛みと身体の中の痛みを味わいながら、どうすれば良かったのかを考える。

終わらないサディストの時間の中で…そして



…トクンっ!



かべのこの中ではじめて感じた…


小さな…とても小さな…心の痛み



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