表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/141

旦那編 marito 21:追悼と新たな道 Memoria e la via nuova

「ディアいいかな?」

「うん、分かった。多分何とかなる。準備しとくよ」

 仕方のないことなのは良く理解できるが、どうしても追悼をしてあげたい。

 ディアは全て取り計らってくれた。それでも、追悼に参加することは固辞された。

 “直接会ったことないし、仲間内だけの方が本人も喜ぶと思うよ„


 建国2年祈月(いのりつき)30日(30/Preghiera/Auc.2)

 希望の町を見通せる丘陵の上、ミクのための碑が建っている。

 碑の前には五人、そして追悼の歌のための吟遊詩人(メネストレッロ)


「今日は、みなさんありがとう。ミクもきっと喜んでいます」

 エドが頭を下げ、促されたように竪琴(アルパ)が響く。

「ご指名を頂きました。このジョルジュ・ド・コルヴェ、拙き芸なれど、追悼の歌を謡わせていただきます」

 旋律に乗せてミクの想いでが流れて行く。

 もう少し一緒に冒険したかったし、話も聞いてみたかった。

 何を思ってこの世界に来たんだろう。何を感じてこの世界を生きたのだろう。


 一人ずつ碑に近付き、花を一輪手向ける。

 はるっち、わたし、良くパーティを組んでいたという二人

 最後にエドが名残惜しそうに花を置く。

 追悼の歌がゆっくりと終わる。

 沈黙の中、風の通る音だけが続いて行く。


 ふと思い出したようにエドが語る。

「みんなありがとね。人知れず荒野で退場していく人たちも居るのに、こうやって生きた証が残るのは本当に良かった」

「ありふれた物言いじゃが、ミクの分まで生き抜くのが本当の弔いではないか?」

「銘はこれで良かったかな?」

「よろしいのではないでしょうか。これ以上は必要ないかと」


  ――ミカエラ・アルムグレン――

    あなたを忘れない    



 追悼に参加していた二人のキャラクタをエドが紹介してくれる。

 一人は弓師(アルチエーレ)の長野信越(Shinetsu Nagano)、両手弓を背負っている。

 もう一人が錬金術師(アルケミスト)のカタケルスス・ホーエンハイム(Katacelsus Hohenheim)、薬剤(ポツィオーネ)製造をメインにしているらしい。


「よろしく、“ことね„ と呼んで下さい」

「拙は “はるっち„ と呼んで下され!」

弓師(アルチエーレ)をやっております。気軽に “シン„ と呼び捨てにして下さい」

「何だかご出身が分かるような……」

「それは、ご想像にお任せします」

「初めまして、“カタケルスス„ と呼んでいただければ嬉しいです。“カタ„ とか “ケル„ とか呼ぶ人がいるので」

「変わったキャラ名ですね」

錬金術師(アルキミスタ)には変わった人が多いので、少し目立つ名前にしようかと思いました」

「小拙は、吟遊詩人(メネストレッロ)をやっております。現在叙事詩(サーガ)創作のため、ことね殿と同行させていただいております」ポロロン♪

 いや、竪琴(アルパ)はいいからさ

「おぉ、ジョルジュさんは、ことねさんを主役にされるのですね。お披露目の際は是非呼んで下さい」

「楽しみじゃのぅ」

「そうねぇ、あたしも楽しみだわ!」

 いや、いやいや、止めて下さい。切にお願いします。

「ミクさんの導きで知り合いに成れたのですから、機会があれば是非ご一緒に依頼(クエスト)などに行きたいと思います」

 信越さん、かなり自信ありそう。

「エドも、今度クエストに一緒に行こうよ!」

「えぇ、そうね。落ち込んでばかりいたらミクに悪いと思うわ」


 その機会は意外に早く来た。

次回 「旦那編 22:湿地のレアモンスター Raro mostro di zone umide」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ