行き先不明
私には専用の
個人タクシーがいる
私がどこに居ても
飛んできてくれるよ
私が笑う時・・・
タクシーは私の隣を
楽しそうに走るんだ
私が泣いてる時・・・
タクシーは私の前で
ゆっくりと
後ろ座席のドアを
開いてくれる
暑い夏は
外の気持ちい風を
一緒にあびて
走るんだ
寒い冬は
温かい暖房を入れて
優しい言葉で
心まで
温めてくれるよ
そんなタクシーが
後ろから心配そうに
走ってきてるのを
知っていながら
私は今違うタクシーに
乗っています
今このタクシーは
どこに向かってるのかな
幸せ行きと・・・
書かれている
だけど私の心は
取り残されたまま
後ろから来るタクシー
行先不明・・・
行先不明なのに
なぜか安心出来るよ…
行先不明のタクシーに
恐怖なんて
不安なんて
ないから…
きっと私が幸せに
なれるところへ
連れて行って
くれるんだろうな…
だけど私はまだ
タクシーの助手席には
乗る勇気がありません
タクシーの後ろ座席は
どんな時だって
どんな人にだって
ゆっくりと
ドアを開くんだよ…
だけどね…
助手席は
自分の力でしか
開けないんだ
その助手席に
手を伸ばそうと
しています…
自分の力で開いて
自分の意志で
乗りたいんだ…
いつまでも
私の乗車を
待ってくれています
いつまでも待たせて
ごめんね…
こんな迷惑な客なのに
きっと運転手さんは
毎度ご乗車
ありがとうございます…
このタクシーは
あなた専用の
個人タクシーです
そう言って
受け入れて
くれるんだろうな…
更新これからも頑張リます