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第2話
「ズィー。自分を守ることは本当に大切なことなんだよ。誰かのために頑張ることも、みんなのために頑張ることも、とても良いことだし素晴らしいことだけど、そのためにズィーがつらくて悲しい思いをする必要はないんだ。ちゃんとお話をして、解決をすればいいことなんだよ。もしもそれができなかったら、その場所から離れてしまってもいいんだ。もうだめかもって思ったら逃げ出してしまってもいい。だからズィー。ズィーは自分の幸せのために生きてほしい。みんながどうでもいいってことじゃなくて、まずはズィーが幸せになることが大切なことなんだよ。僕はズィーのことを愛している。ズィーも僕のことを愛してくれているよね」
「うん。お父さん。大好きだよ。愛してる」
とっても優しくお父さんにぎゅっと、守られるようにして抱きしめられながズィーは言った。
「ズィーが幸せなら、僕も幸せなんだ。ズィー。この島で一緒に幸せになろう。きっと大丈夫だよ。僕たちは幸せになれる。僕もズィーも。幸せになれるよ。絶対にね」
「うん。お父さん」
「ズィー」
「なに? お父さん」
「生きていてくれて、本当にどうもありがとう」
いつのまにかお父さんは泣いていた。
ズィーがいつもずっと笑っているお父さんが泣いているところを見るのは、今日が初めてのことだった。




