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英雄戦機ウィルロス・ゼロ  作者: サカバンバスピスなハヤさん
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第27話 作戦提案会議ログ


 【作戦提案会議ログ】

 公的文書番号:16784521ーIPETOS

 戦闘名称:カッシーニ宙域会戦

 作成者:ヴラド・ツェペシュ

 通信参加者:朝倉宗滴

       ルキウス・ティベリウス

       アン・ボニー

       メアリー・リード

 通信接続時間:三秒

 提出先:地球連合軍統合作戦本部情報分析課


 摘要:本ログは、カッシーニ宙域会戦の折、新生ローマ帝国艦隊が運用した超重力生命体兵器アビサリスへの対応作戦「オルフェウスの竪琴作戦」の立案過程を示します。


 ─────────────────────────



『ではこれより、アビサリス撃滅作戦──オルフェウスの竪琴作戦をまとめていく』

『名称、ダサくない?』

『ぶっちゃけダサいですわ』

『文句しか言えんのかその口は……!』

『ヴラド、少し落ち着かんか。それより策はあるのかの』

『策を練る前に尋ねたい。あの化物……アビサリスの詳細を求める』

『当然じゃの、ありゃあこの宇宙に住む化物じゃ』

『そういうことではなくてだな……』

『全長一万二千キロ、体重不明、全身をビスマス鉱と同様の形状の鉱石で構成した外殻で覆われている。体内に極小のブラックホールを有しており、ホーキング放射を利用してエネルギーを確保している』

『まあつまるところ、化物ってことですわ』

『正直、僕達のような生命体とは何もかもが違いすぎるからねぇ』

『……理解した。つまるところ、これから行うのは神話の怪物退治というわけか』

『その通り』

『理解も進んだところで、採択すべき策を練るとしようかの』

『では前例から倣うと致しましょう。ゼーレヴェ星雲大戦で、連邦はどうやってこれを倒したんですの?』

『そもそも倒せたのか?』

『倒せてはおらんな、ジークフリートの奴が殿(しんがり)を務め、連邦は辛うじて撤退に成功したと聞いておる』

『チッ、竜殺しめせめて使い物になって欲しかったですわ』

『とはいえ、あの戦いでジークフリートが行った手法……使わん手はない』

『と、いうと』

『先も言った通り、アビサリスは体内にブラックホールを有している。そして、奴はブラックホールの重力の影響から逃れるため、常に膨らみ続けている』

『ジークフリートはそこを突いた。外殻を可能な限り破壊し、その均衡を崩したのじゃ』

『アビサリスは規格外の化物だが、同時に生命であることには違いない。生命維持に支障をきたす規模の損傷を与えれば、逃げるのは道理と言えよう』

『なるほど、つまり……』

『手段は問わず、外殻を破壊せよ……そういうことだな?』

『問題はその手段ですわ。あれ、英雄機(レギオー)の手持ち武装でどうこうできますの?』

『儂らの手持ちじゃ無理じゃのう』

『故に、造る(・・)

『造るって……ああ、イアペトスの武装製造プラットフォームを使うんだね』

『その通り、現在プラットフォーム内で外殻破砕用の遠距離狙撃砲を製造している』

『そして、それを用いての狙撃によって外殻を破壊する……というのが、現状イアペトス内での結論じゃな』

『はいはい! 狙撃なら私の出番ですわ!!』

『僕は狙撃はからっきしだからなぁ。狙撃系の英雄(ウィルロス)は居ないの? カルロス・ハスコックとか、シモ・ヘイヘとか』『はいはいはい!』

『カルロス・ハスコックは英雄(ウィルロス)としては確認できていない、シモ・ヘイヘは森林中立領域に所属している。要請は無理だな』『はいはいはい!!!』

『ではそこの、先程から喧しい娘に任すしかないか』

『何故皆無視するんですの!? 酷すぎやありませんか!?』

『はーいアン、落ち着いてー』

『で、狙撃担当は決まったが……他の者はどうする?』

『ほう、ルキウス皇帝は何をすべきか見えん、と?』

『よしヴラド三世よ、この戦争が終わったら決闘(ケンカ)といこう』

『ここには馬鹿しかおらんのか』

『いや、このカップリングもなかなか……ッ』

『メアリーが狂っちまいますわ、他の方々は私の護衛をする……そうでしょう?』

『うむ、その役目はメアリー・リード、そしてルキウス・ティベリウスに任せる』

『現在、コンモドゥス艦隊に参陣しておる英雄(ウィルロス)で著名なのが、スヴォーロフと山田浅右衛門吉継、そしてンジンガくらいじゃ』

『ンジンガは既に少年が打ち倒した、数には含めなくても良かろう』

『めっちゃ頑張ってましたわ!』

『本来なら、彼にもここに居て欲しかったのだが……ンジンガが居ないのなら話は早い。ルキウスはスヴォーロフを、メアリーは吉継の相手を任せる』

『心得た』

『了解』

『私は他の英雄(ウィルロス)の指揮を執る。宗滴、お前は艦隊運用を任せる』

『了解したわい』

『アン・ボニー、狙点はイアペトス内から指示が出るようにする。先走るなよ』

『ご安心ください、そんな早漏(ヘマ)は致しませんわ』

『あのデカブツ、倒さなければ(おれ)達には後がないからな』

『アンの狙撃なら、まあなんとかなるんじゃない?』

『全員の度肝抜いてやりますわ!』

『儂らもう機械じゃけどな』

『無駄口はそこまでだ、ではこれよりオルフェウスの竪琴作戦の準備にかかる、総員……手抜かるなよ』



 





 

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