冒険の途中
もてぎに一行は到着し、ササノからポルシェを受け取る。
「ぜひ、今日明日の予選決勝いい結果を期待しています」
「ありがとうございます。お借りします」
カーボン剥き出しのボディのマシンがトラッソレーシングのピットに収まっていた。
「ポルシェか…欧州レースの王者的存在。この大会でも速さを見せていますし、期待できそうですね。」
「ただ、MRだったエンジンのポジションがRRになりますからね…走りが変わるのは明確です」
「なんだ、そのえ、えむあーる?とあーるあーるって?」
「立村代表、これはエンジンの位置と駆動方式の名称です」
「MRはミッドシップエンジン、つまりマシンのほぼ真ん中にエンジンがあって、後輪を駆動させるというものです。特性上、一番重いエンジンというパーツが中心にあることでコーナーの回頭性能が上がります。」
「なるほど。それがフェラーリの車の仕組みということか。じゃあ、RRは?」
「こちらはエンジンが後輪より後ろにあります。それでこれも同じく後輪を駆動させます。それで、車両の特性はMRのマシンと同じで操縦安定性の向上があります。」
「ただ、エンジンの位置が若干変わるのでマシンの挙動にも影響を及ぼすと考えます。」
「そうなのか…」
「まあ、彼ら2人に任せましょう。」
もてぎ大会の練習走行が始まる。
「かなりピーキーだな…」と峰原
「おぉ…クイックに動くねぇ…でも、私的にはこっちが好みだね…」と少しポルシェに魅力を感じた秋山。
お互いに感じるものは違えど、マシンを最高の状態に仕上げていく。
練習走行の時間が終わり、マシンが戻って来る。
「マシン、結構いい感じになったね。これなら予選もいい順位行けると思うよ」
「そうですか、良かったです。あとは明日お願いします」
「はいよ」
峰原はパドックのテントに消えていった。
そしてメカニックたちは走行を終えたポルシェのメンテナンスを開始した。




