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もっと君への気持ちを素直に言えていたなら? 僕と君は別れなくてすんだのかな?

作者: 七瀬








・・・彼女と別れて4年が経ってたまに想う。


僕は彼女に自分の気持ちを素直に言った事がない。

優柔の利かないしょうもないガキだった。

屁理屈ばかり言って、何度も何度も彼女を傷つけた。

そんな僕は彼女に愛想つかされて別れ話をされる。

あの時も、僕は最後の最後まで彼女に屁理屈ばかり言って困らせた。

彼女は声を震わせながら半分泣きべそをかいて僕にこう言ったね。



『・・・もう限界だよ。』

『波奈、』




彼女の顔は目の下にクマができて疲れきった顔をしていた。

今思えば彼女は? 僕に別れ話をいつ言うのかも考えてくれていたと思う。

本当はあんな事を言いたくなかったんじゃないかと......。

僕がもっと彼女に素直になれていたら、、、?

ふとそんな事を考える。

今でも僕は彼女と別れた事を後悔するばかりだ。

まだやり直せるなら? もう一度彼女と、今度こそは、、、!

そんな都合のいい話はないのだろう。







・・・それに、風の噂で彼女は結婚したと聞いている。

彼女が働いていた職場の男性ひと

歳も10個以上も、彼女より上の男性ひとらしい。

彼女は僕にもっと甘えたかったのかな?

歳上の男性ひとと結婚したという事はそういう事なのだろう。

結婚式は、身内だけでしたと訊いた。

きっと彼女のウエディングドレス姿は世界で一番キレイだったはずだ。

本来なら彼女の横に居たのは僕のはずだ。

でもそういじゃないとまた後悔している。







・・・彼女への未練なのか? 

彼女と別れてから4年になるが、あれから僕は彼女を作っていない。

彼女以外の女性ひとと付き合いたいと想わないのだ。

学生の時から仲がいい男友達からはこう言われる。



『いい加減、“元カノの事は忘れろ!” いい女、紹介してやるからさ!』

『・・・い、いいよ。』

『なんだよ! 付き合い悪いな~いいから来いって!』

『・・・・・・』




強引に飲み会に連れて行かれるが、彼女はできず。

まあ、作る気が一切ないのだから女性ひとが僕に寄って来る訳がない。

それでも中には僕に近づいてきた女の子もいたのだけど......。

僕が愛想がないから直ぐに女の子が離れていく。

気がつけば、最後は僕一人でお酒を飲んでいる。

ひたすら、お酒を飲んで彼女の事を紛らわしている。

そんな僕にとうとう“新しい彼女”ができた。

彼女はどこか【元カノ】に似ている女の子。

僕は新しい彼女には何でも想っている事を言うようにしている。

彼女は少し照れた顔で僕にこう言うんだ。




『照れくさい事も、はっきり言うんだね。』

『今想った事は、直ぐに言った方がいいだろう。』

『うん、まあね。』





顔を真っ赤にしながら嬉しそうに話す彼女を見て、僕は確信する!

これが、“正解”だったんだと......。




どことなく元カノに似ている彼女を僕は好きになった。

今度こそは絶対に彼女を大事にすると決めた!

僕が彼女へ想っている気持ちを素直に言うべきだなんだと!

今想っている事は直ぐに口にしないと伝わらない。

僕の彼女への気持ちは真実だ!

もう絶対に、あの時みたいに同じ過ちはしない!

僕は“今の彼女”を大事にしたいから。



最後までお読みいただきありがとうございます。

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