ソフィーさんは泥棒したい
これ書いてる時に地震が来ました。怖スギィ!
衝撃の新事実である。流石に攻撃技くらい覚えるものだと思っていた。
「本来、盗賊という職業は勇者には不向きですからね。」
「俺、勇者としてやっていけるのかな。」
セレンは不安になってきた。
「あ、またモンスターが来ました!」
「魔法で頼む!」
攻撃技が無いので、他力本願でいきたい。
「勇者様、私は魔力が尽きてしまいました。」
「え!?」
「ごめんなさい!王都に着くまでに、魔法を何回も使ってしまって。」
「俺が倒すしかないのか!?」
「そうなりますね。」
敵の数はゴブリンが10体、奥には親玉であろうゴブリンロードがいる。
「はあっ!」
まずは前にいるゴブリン4体めがけてナイフを振る。そして、倒したゴブリンが持っていた弓を使い、首にある石を破壊していく。
「あいつはちょっとデカすぎるだろ。」
ゴブリンロードは確実に体長2m以上ある。そして、自分よりひと回り小さい棍棒を振り回している。動きを封じなければ勝ち目はない。
「拘束!!」
ゴブリンロードの動きを完全に封じた。正直に言うと、このスキルが無ければ死んでた。
「ふっ!」
的確に石を破壊。セレンの大勝利だ。
「すごいです!流石は勇者様です!」
「それほどでもないよ〜。」
ソフィーに褒められ、上機嫌になる。
「普通はこの辺りにゴブリンロードなんか居ないんですけどね。」
「そうなの?」
「基本的にゴブリンたちは、ゴブリンロードに支配されないように生きています。ゴブリンロードがゴブリンたちのとった獲物を横取りしてしまうからです。それに、この世界のほとんどのゴブリンロードは、魔王に雇われて城の警備をしているはずですから。」
「確かに棍棒に魔王軍のマーク的なやつがあるな。」
「なんなんでしょうねえ。」
「まあ、先に進もうぜ。」
5時間後、セレンたちは休憩していた。
「そういえば、そのライトアーマーはどうやって買ったんですか?高そうですけど。」
「王都の民家からお金を頂戴してきたんだ。」
お金を頂戴(泥棒)。
「つぼとか割ったりしたんですか?」
「タンスを漁ったりもしたな。」
「勇者の醍醐味ですからね!」
「そうだよなー!」
昔に読んだ物語でも勇者がタンスを漁ったり、つぼを割ったりしていた。
「お金も少なくなってきたし、次の街に着いたらやってみるか!」
「楽しみです!」