はつこい
どうしてこんなふうになってしまった
もっと強くなりたい
心がぺしゃんこになって
涙が止まらなかった
この気持ちは私だけのもので
誰にもわかってほしくなんてない
私はもっと強いはずだったの
こんなことでへこたれるような
弱い人間じゃなかった
真っ直ぐだった
真っ直ぐ過ぎて
色々なものにぶつかった
傷だらけになった
周りも傷つけた
なかなか傷は治らなくて
夜になると酷く傷んだ
ベッドの隅でいつも泣いていた
誰も助けてはくれなかった
夜が怖かった
一人になるのが怖かった
朝が来るといつも
今日はこれ以上悲しいことがないようにと
祈った
空っぽの私は
笑いながらいつも違うことを考えていた
昔笑顔が好きだと言ってくれた人がいた
私はいつからか
うまく笑えなくなっていた
自分のことが好きじゃない私は
きっと誰からも好かれずに
消えていく
だけど誰か一人でもそんなことないよって
言ってくれたら
それがあなただったなら
私はもう
それ以上の幸せなんていらないと思った
そんな恋だった
重くて暗くて
押し潰してしまいそうなくらい
もっときらきらしたものなら良かった
きらきらして眩しくて
手にしたら自然と笑顔が溢れるような
そんなふうなら良かった
いびつで不格好で
誰かを傷つけることしかできない
私は
もがいてもがいて
幾度となく
前が見えなくなって
ひとりぼっちで
はるか遠くにいる背中を
追いかけて追いかけて
後から来た人達に追い越されて
目の前が真っ暗になっても
大丈夫 大丈夫だって言い聞かせて
足がどんなに痛んでも
擦り傷がたくさんできても
どうしても
どうしても
追いつきたくて
隣に居たくて
こんなふうに思ったのは
初めてだったから