切れ
「何とか、勝てたけど…。」
他の機体情報を確認する副部長。
「後は赤色か…。」
次に確認したのは使用可能な武器。
「鉄球だけ…。」
ガトリング砲は無事だが、両手で支えるサイズなので使用不能だった。
「為せば成るかな?」
機体を赤色機体が向かった方へ進める。
「皆は。」
生存している機体情報を確認する鷲雄赤音。
「この機体だけか…。」
次に行うのは、使用可能な装備を確認する事。やる事は同じ。
「全部の武器が使用可能か…。でも、サブカメラの情報だけでどこまで戦えるのか…。」
もと来た方向へ機体を進める。
「居た!」
先に発見したのは、メインカメラの残っている副部長。
「ミサイル残ってればなぁー。」
かなり遅れて、
「見えた!」
やはり、サブカメラだけの情報は厳しいものがある。
「重装甲か、ハンドマシンガンで削るより、剣の方がダメージが通るな…。」
互いは全走力まま、間合いに入る!
「やぁぁ!」
トリガーに力を込める副部長。
「とうぉ!」
トリガーに指示を送る鷲雄赤音。
それは、新たな開幕のゴング!
……。
「あっ…。」
誰もが発したその言葉…。
大型モニター、コックピットのモニター、会場にある全てのモニターに表示された、[TIMEUP]の文字。
そう、時間切れを見たから…。
「熱い戦いに時を忘れた会場!」
進行が煽り、
「素晴らしい戦いでした。」
と、締めた。
そして、歓声が体育館を支配した。
コックピットが開き、三人ずつ計六人が出で来た。
「素晴らしい戦いに拍手を。」
『パチパチ』で、体育館いっぱいになった。
舞台から降りて来る三人。
「チーム戦だったから引き分けたけど…。」
小南先輩は申し訳なさそうに。
「まだまだですね。」
副部長さんも続く。
「無念。」
百地先輩は短く。
「いえいえ、会場は十分温まりました…。」
笑顔の部長さん。
「温まり過ぎて、沸き立ってますが。」
美星先輩が突っ込む。でも、その通りで観覧している女子生徒の雰囲気が変わっていた。
「ともあれ、お疲れ様。」
首を少し傾げ、目を瞑る部長さんの笑顔は可愛い。
「少し時間ありそうなので、着替えて来ますね。」
副部長さんが更衣室へ向かう。
「待って〜。」
小南先輩も続き
「同じく。」
百地先輩も行った。
部長さんが私の前に来て、
「日向さん。思いっ切り楽しんで来てください。」
笑顔で。
「はい!」
私は、今日一番の返事で返した。




