RPG
日課を終えて、部室に帰って来たら…皆が机で話合いをしていた。
「お帰りなさい。」
皆が迎えてくれる。
「では、今の事を考えておいてください。」
部長さんが話合いをしめた。
「今日は、アレをやりましょう。」
と、部長さん。
「アレですね。」
副部長さんが続く。
「アレかぁ。」
小南先輩が煽り。
「アレ…。」
ボソリと百地先輩。
「アレでは、用意する方が困ります。内容が解るようにお願いします。」
美星先輩が突っ込んだ。流石、突っ込み。
「シチュエーションバトルをやります。」
部長さんが宣言すると、
「おーっ!」
皆が歓声を上げた。
「なんですか? シチュエーションバトルっ…。」
「そうねえ、RPGかな? ロケットランチャーじゃない方の。」
「RPGってロケットランチャーなんですか?」
驚いた。RPGって言ったらテレビゲームだと思ってたから。
「ほら、映画でよくある細長い筒の先に付いてる弾が飛んで行くロケットランチャーをRPGって言うのよ。」
「知らなかった…。」
「普通、RPGをロケットランチャーって言いませんから。」
美星先輩は、上手いところで突っ込み入れる。
「テレビゲームのRPGとは、ちょっと違い、本来の意味の役割を演じるって感じです。」
美星先輩が説明引き継いだ。
「あまり、説明しても面白くなくなるから、やってみましょう。」
と、部長さんが胸の前で手の平を合わせて組む。
「ですね。用意します。」
美星先輩がモニタールームへ向かった。
「では、皆さんも用意を。」
「はーい。」
コックピットに入り電源を入れるとモニターが十字に四分割された。映し出されたのは、右上にモニタールームの部長さんと美星先輩、横の左上が副部長さんで、左下が百地先輩、右下に小南先輩って配置だった。
「皆さんはやったことあるので、日向さん向けに説明しますね。」
と、部長さん。
「はい。お願いします。」
「機体と武装は今まで通りです。違うのは左の装備に頭部の[サーチ・カメラ]通称【目星】が付きます。」
もやもやっと想像で、『カシャ!カシャ!』って、三角形に配置されたレンズが切り換わるイメージが出た。
「使い方は、他と同じでマーカーを合わせて赤トリガー引くです。その場にイベント等があれはモニターに情報が出ます。」
ふむふむ。
「テレビゲームのイベントポイントみたいな感じです。」
「はい。」
と、返したものの、今やってるこれってテレビゲームだよね。
「テレビゲーム程分かり易くなってないですが。」
「そこが、リアル!」
小南先輩が茶化す。
「確かにそうですね。自分で気が付く…、それが面白いのですよ。」
副部長さんも賛同する。
「後はやってみてからのお楽しみと言う事で。」
部長さんがしめる。
「後は、アレ決めときましょう。」
また、アレだ…。
「だから、アレじゃあ用意できませんから。」
と、美星先輩の突っ込み。
「ほら、コードネーム。」
「あっ、そうですね。その方が気分出ますね。」
と、美星先輩が返した。気分が出るって、どういう事なんだろう…。
「とりあえず…。分かり易く、副部長が『アルファ』、小南さんが『ブラボー』、百地さんが『チャーリー』、日向さんが『デルタ』にセットで良いですか?」
「はい、それでセットしてください。」
ちらりと私の顔を見た部長さんが
「今回のコードネームのは、頭文字を間違いを減らす為の言い方なのよ。雑音がある所での聞き間違いを防ぐ対策なの。」
「そう言う事だったんですね。」
知らなかった。映画とかの奴はカッコいいからだと思ってたから。
「では、機体のセットアップをしてください。」
モニターが一瞬ブラックアウトして、機体選択になった。
私はいつもの【リョウサン】を選び、少し悩んでから少し前に登録した中型シールドと手投弾の装備にした。
皆のセットアップが終わったのかモニターの下側に小窓が開き、右から副部長さん、小南先輩、百地先輩の顔が並んだ。
初めてのシチュエーションバトル、ちょっと緊張でドキドキするって思ってたところへ、小南先輩が
「そんなに緊張しなくても大丈夫。」
続けて、
「私達だってやったことあるけど、常にバージョンアップされてるし。それに、内容に関しては全てランダムだから同じって事は無いしね。」
「そうです。何か起きるかはその時にならないとです。」
と、副部長さん。
「そそ、やったことあるけど、知らない。何度やっても初めてを楽しめるって事。楽しくなければゲームじゃない!ってね。」
「はい!」
緊張のドキドキが、期待のワクワクに変わった。
「では、スタートします。」
と、美星先輩が告げた。




