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電話

 家に着いた時には、もう辺りは真っ暗だった。

 夕食に、お風呂。人心地付いてベットの上に倒れる。

 反動でアカ助(猫)が飛び上がた。一瞬こっちを怒った目で見たが、また寝始めた。流石、猫!

 何だか、長い様で短い1日だったなぁ、と染々と。

 そこに、お母さんが

「葵ぃ! 実宏ちゃんから、電話よ。」

 あっ! すっかり忘れていた。実宏とはぐれて、そのままだった。

「こっちで取るね。」

 子機のスイッチを入れ、電話を受けた。


「無事?」

 半笑いの実宏。

「何とか。」

 私も半笑い。

「はぐれて何処に行ってたのよ。」

「うぅ。色々と。」

「あたしは、お料理研究会にたどり着けたわよ。」

「良かったじゃない。」

「予想に反して、ちょっと厳しそうだけどね。まあ、噂に聞いたあの部程じゃないらしいから…。」

 私の中の何かが、音と光を額から出して、嫌な予感を感じ取った気がする。どうか、私の嫌な予感外れて。皆、優しかったし。

「あの部って?」

「何だったかな…。ロボットを操縦して戦う。何とかって奴知らない?」

 当たらなくてもいい予感は、外れないジンクスは目下継続中らしい。

「パンツァー・イェーガー?」

「あっ、そんな名前の奴。それを部活動としてやっている部があるらしいのよ。」

 もしかしたら、他にもあるのかも。 と、自分に逃げ道を作ってみた。

「へー。そんなのやっている部あるんだ。」

 今日行った部じゃありませんように。

「何でも、校舎裏に建物があってそこでやってるらしいのよ。」

 思いっきりハンマーで頭を殴られた様なショックを受けた。私の頭は光になってないかな?

「そこの部長がね。凄い美人らしいのよ。告白する男女が後を絶たないとか。」

 ええ、知ってますよ。何故だか知らないけど。最後の方のおかしな言葉は突っ込まないでおこう。

「でね、その部長はね、『パンツァー・イェーガーが私より弱い人とは付き合わない!』宣言したらしいのよ。」

 見える。私にもその時の状況が見える様な気がする。

「挑戦者は数知れずだったらしいけど、誰一人勝つ処か相手にならなかったとか。」

 更に続け、

「軟弱者に用はない! と部活動も厳しくなって、ついには『強くなるなる為なら死んでも良い!』とか。」

 実宏、興奮し過ぎ、

「地獄の特訓が一万通りもあるとか、付いていけないで、辞めた部員が千人以上いるって噂まで。噂が広がって誰も近付くなくなった部。」

 千人は嘘だろうけど、辞めた人はいっぱいいそう。

「今、部員は地獄の特訓を切り抜けた猛者達らしいのよ。部の名前聞いただけで、男子は逃げるってさ。」

 熱弁は終わったみたいだ。

「ねえ、聞いてる。葵。」

「う、うん。聞いてる。」

 右の耳から入って、左の耳から抜けてるけど…。

「でね…。」

 心の崩れる音が聞こえたのは、言うまでもないよね。

「あっ、実宏。ごめん。今日、疲れちゃって。」

「ありゃ。それは…。そういう時は寝るに限るね。じゃあ、お休み。また、明日ね。」

「うん。お休み。また、明日ね。」

 三回程、ツーツーって音を聞いた後に切った。



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