(仮)
校門を出て、しばらくすると漸く、ホッとした。緊張していたんだと自分でも判った。
そこに、
「今日はどうでしたか? 日向さん。」
と、部長さん。
「初めての人と戦うのは、楽しいです。まさか、音で居場所が判るなんて凄すぎです。」
「色々な意味で初めての人って感じだってけどね。」
小南先輩が加わった。
「確かに、『不思議ちゃん』なんて滅多にいないですからね…。」
副部長さんも。
えっと、うちには…。
超絶美女部長さんとか…。
ロリっ娘高校生とか…。
バスケボールプロ並みとか…。
凄腕プログラマーとか…。
プロ突っ込み担当とか…。
何より、忍者女子高校生いますけど!
なんて言えないけど…。
「これで一応、他校戦デビューですね。」
美星先輩が部長さんに確認ぽく言った。
「そうですね。でも、本番はこれから…。予選大会がありますからね。」
「さっき、言ってたやつですね。」
「いざ行かん、全国の猛者達が群雄割拠する戦いの地へ。」
百地先輩がいつの間にか側にいた。
皆の言葉を噛み締め、私なりの答えが出た。
「私、解りました!」
「何がですか?」
部長さんの期待に満ちた目。
右の拳を握り締め、力強く、
「私達の戦いは、、、、、」
その言葉は、飛びかかった部員全員によって阻まれた! 思いっきり口を押さえられたよ。
「もが、もが…。」
さっきのエロ部長さんみたいになった。
「危なかった…。」
顎の辺りの汗を拭う小南先輩。
「本当に、危なかったですわ。」
部長さんも額の汗を拭う。
何が起きたか分からず、『モガモガ』やっていると、不意に開放された。
「日向さん。」
今までにない程の真面目な声で部長さんが、
「今のは『終わりの呪文』。決して、口に出してはいけない禁断の呪文です。」
「『終わりの呪文』!?」
「そうです。『滅びの呪文』よりも恐ろしい『終わりの呪文』…。」
「そ、そんな呪文があるだなんて…。」
驚きの真実だ…。
「気を付けてください。」
美星先輩が念押しした。
「気を付けます。」
危なかったよ…。
この世界(小説)を終わらせるところだった。
そんな身近な世界の終わりを回避したところへ、
「なあなあ。」
と、八束先輩が声をかけた。
「ちょっと、気になってたんだけどさ。」
「あら、何でしょう?」
部長さんが対応する。
「日向んってさ…。」
「私ですか?」
「そそ。」
何だろうと、
「なんで、正式にパイロット登録しないんだ?」
「へ?」
皆が、何の事やら解らない様子。
「この前タブレットのデータ見た時に、気が付いたんだけど、言いそびれてさ。」
あの時?
「ずっとゲストログインでさ、パイロット(仮)になってたから…。」
「パイロット(仮)!?」
またまた、驚きの真実…。
その時、私はまだ(仮)だったんだと知った。
鉄鋼の戦乙女(仮)
……蜜柑。
最後まで読んでいただいた方、ありがとう御座います。
今回で【鉄鋼の戦乙女】シリーズの始まりの『(仮)』編は、最終回です。
でも、シリーズは[蜜柑]なので…
当然、続きます!(笑)
只今、続きを執筆中…
と、言いたいのですが…
他のアイデアが、頭の中にいっぱいになってまして…
現在は、ストーリーのアイデアを貯めつつ、他の小説を書いてます。
次の投稿まで、待っていただけると喜びます。




