表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

101/104

 体育館に居る全ての人が、驚きを超え呆気に取られた。唯一人を除いて…。誰かは後で説明するね。


「あれは…。」

「あれ。」

「あれって…」

 観客の女子生徒がまばたきを忘れ、モニターを食い入る様に見る。


「あれは…。」

 部長も。

「あれって。」

 副部長も。

「なんじゃありゃ。」

 小南も。

「まさか。」

 美星も。

「なんだってばよ。」

 百地も。


「あ、あれは…。」

 更にエロ部長も。

「あれは…。(✕いっぱい)」

 対戦チームの皆さんも。


 何が起きたかと言うと…。


【リョウサン】が『勇者の構え』を取った瞬間。


 『ゴソゴソ』と、ポケットから紙を取り出す。覚えられなかったから読むね。


 一転俄いってんにわかにかき曇る。それは、まさに青天の霹靂へきれき

 暗雲を光らせる雷の一筋に打たれる一振りの剣!


 んとね。


 『勇者の構え』をした時。いきなり、空に黒雲が出て雷が鳴り。持っていた剣に雷が落ちた。って事。

 で、剣が光ってる。


「うおぉぉぉぉぉ!」

 『勇者ダッシュ』。

 ペダルを目一杯踏み込む。タイヤは高速空転し、その勢いで炎が噴き出す。

 グリップしたタイアは、機体を『勇者ダッシュ』させる。その地面の軌跡に炎で二本線の電車道を作る。

 某映画のタイヤ痕が燃えてるみたいな感じ。


 振り上げた剣は、

「うぉりゃーっ!」

 私の気合と共に振り下ろされる。剣の斬撃は稲妻で軌跡を描く。

 『勇者斬り』

 それは必殺の名前。


 斬られた【楽美兎らびっと】が剣の雷で包まれる。

 その中に見えるのは、二つに斬り裂かれた黒い影!


 斬り抜け『ザシャーーーッ』と両足が地面をえぐり止まる。

「勝ったぁぁぁぁぁ!」

 思わず雄叫び上げちゃった。


 ちなみに、私の目の前のモニターが☓の字に分割されて上と左右の場所に、今の状況が違う角度から映されてた。残りの一つは、通常の画面。


「い、今のは…。」

 驚きを隠せない部長。

「カッケーだろ。」

 その声の出処である八束の方を部員の皆が見る。そう、驚いて無かったのは仕込んだ八束先輩だけ。

「八束さんの仕業ですか?」

と、美星。

「そそ。部長との対戦記録見た時に、[転生者]日向んなら、またやるんじゃないかと思ってね。」

 得意気な八束。

「違反じゃ無いんですか?」

と、副部長。

「日向んてさ、アクセサリー使ってなかったろ。」

「確か。」

 少し考え答えた副部長。

「まさか…。」

 部長は気が付いた様子。

「その通り! あれはアクセサリー!」

 皆が驚きで固まる。いや、呆れたと言う方が正しい。

「いやー。苦労したよ。まあ、条件付きのアクセサリーだから何とか入ったんだ。」

と、笑う。


 驚きの次に静寂が支配していた体育館。それが暫くの後に解き放たれる。

「カッコイイー!」

「ヒーローロボットみたいだったね。」

 その声に、増々得意気になる八束。



「えい。」

 ポチっと引かれるトリガー。


 勝利の余韻に浸る私に、

「えっ!?」

 『ズガガガ』と【リョウサン】を貫き蜂の巣にするガトリング砲。


 赤色の[ALERT]がいっぱい出て、[LOST]と。

 動かなくなった。

 そして[GAME OVER]と…。

「な、何が…。」


「あっ…。」

 それは、体育館にいる人の口から漏れた言葉。


 有頂天になっていた八束は、部員に向き直り、

「ほら、エフェクトだけのアクセサリーだから、威力が上がるわけでもないし…。」

と、頭を掻いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ