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ビッグホーンドーム2

米国政府はビッグホーン山脈に住み着いたドラコンの討伐のために軍を差し向ける。

しかし、そこにいたドラゴンは物語に出てくるドラコンの様に人間の弓矢や槍で倒せる生物ではなかった。

口から火を吐き、コウモリの様な翼で空を飛んだ。

航空機による攻撃は一切効果がなく、歩兵による攻撃も同様だった。

映画のキングコングよりも素早く動くため重砲で狙うのは困難だった。

米軍による攻撃は単にドラゴンを挑発するだけでしかなく、帰還しようとする航空機を追いかけて基地や周辺の街まで破壊される始末だった。


南北戦争以来、自国が戦場になったことがない米国は更に軍を増強してドラゴンを挑発してしまう。

1943年10月頃にはとうとうビッグホーン山脈飛び出し、五大湖近くまでドラゴンは飛び回る事になってしまう。

こうなると被害が拡大する前にドラゴンを倒すしかなくなり、何でもアリの攻撃が加えられ、12月には何とか仕留めるに至る。

これで終わったと思ったのも束の間、まだドラゴンは居たのである。しかも2頭も。

この2頭は連携して暴れまわり、1944年8月には五大湖周辺に被害が出てしまう。

シカゴやデトロイトには地図から抹消された更地がいくつも作られた。

被害を減らすためにロッキー山脈に誘導しようとしたが失敗。東海岸に被害が及ばなかった替わりにアメリカ中部には欧州大戦の戦場を彷彿とさせるほどの惨状が拡がることになった。


この2頭を倒すのは1946年の事で、東海岸を守る替わりにアメリカ中部から西海岸にかけては開拓以前に逆戻りしたとまで言われる被害を被り、犠牲者も軍民合わせて1千万人とも言われているが、詳細は未だに判明していない。


こうして何とか危機を乗り越えたアメリカはドームを見つけ、被害の見返りを求めて進入することになった。

ドームの向こうは見渡す限りの森が広がって居た。

ドームは山脈の中程にあり、資源探査や森の調査が行われたが、そこは武漢ドームより更に危険な場所だった。

体長20メートルはあろうかというヘビ、キングコングとしか思えない熊、アメリカを襲ったよりは幾分小さい翼竜が群れても居た、更にキングコングほどではないが、巨大な狼や各種動物。

それらを常に相手にしなければならない状況だった。少しでも隙を見せたらそんな巨大な生物が北米大陸に出現し、討伐も困難になってしまう。

更に、まだドラゴンが居ることまで確認されている。

2018年現在、アメリカはドーム防衛に国家予算の4割を費やしている。誰も削減要求出来ない聖域とされている。誇張などではなく、削減はアメリカの命運すら左右しかねない事を自身も自覚している。

地球においてアメリカは列強の中でも抜きん出た存在ではあるが、大半の兵力を本土から出すことはなく、最先端兵器もまずはドームの周辺や向こう側に配備される。

最近ではレールガンを実用化しドラゴンを倒す最終兵器と鳴り物入りで配備したばかりだ。一部にはそのドーム対策費用があれば、核ミサイル部隊や空母を今の3倍は配備して日英仏独露を遥かに凌駕出来るのは間違いないとまで言われている。

しかし、地球での勢力伸長にうつつを抜かしてドラゴンが再び暴れまわる辞退になれば、列強からの転落処ではない惨状が待っている、今や米軍の主要兵器の素材となるミスリルや弾丸の素材となるオリハルコンを日露に依存する状態だけに、アメリカ政府の選択肢は少ない。

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