6話 微睡みの森…微睡むとは一体
一昨日は忙しく
昨日は作ってたんですが、保存してなく別アプリ開いてたら作成中のやつがリセットされるというのが2~3回あり、萎えてやってませんでした
ほんとごめんなさい
今後も気分更新なことが多々あると思いますが、どうぞ見捨てないでください…
彼女は再び僕の身の回りを見て言葉を続けた。
「見てみると、装備は見えませんが、もしかして相当な魔法使いさんでしょうか?それとも凄いスキルをお持ちで?または───」
「まってまって!それよりも微睡みの森って何!?」
「えっ…微睡みの森は私たちの今いる空洞の真上にあたる森です。予想ですがSランク平地ダンジョンとして指定されていると思いますよ」
彼女いわく、僕がさっきまでいた場所が微睡みの森というらしい。
森の範囲は未だに不明ならしい。
竜やスモラルバード、これらは総じて『魔物』と呼ばれている。
その魔物の最低レベルが80前後であり、僕がさっきまでいた場所は中腹にあたる部分であり、100~160レベルの魔物が出るらしい。
奥地までいくと200を超える魔物も多く存在するらしく、この今いる空洞もこの微睡みの森のダンジョン内だという。
参考程度に一般的なレベルを聞いてみた。
何もしていないと10レベル前後。
魔物を狩ることを生業とした『冒険者』と呼ばれている職業の人たちや一般的な騎士たち、冒険者とは違って誰かに雇われたりすることを業とした傭兵たちは50レベル前後。
上位冒険者や上流騎士、有名傭兵は80以上だという。
この微睡みの森の最低レベルが上流騎士と同じレベルである。
騎士の実力は分からないものの、どれほど危険地帯かは想像することは容易い。
彼女が言っていたダンジョンというのは、冒険者が所属しなければならない国際冒険団体、通称冒険者ギルドが指定している『魔物の数が通常より多い範囲』だという。
ダンジョンにはそれぞれ出現する魔物のレベルに応じてランク分けがされており、最低はEから最高はS。つまりこの微睡みの森は最高難易度に指定されているのだ。
Sのダンジョンに潜るには、冒険者ギルドが許可を出すか、国が許可しなければならない。
平地ダンジョンの平地とは、ダンジョンの地形により名称が変わるらしい。
森や草原など、岩などによる凹凸が少なく、基本的に地上に魔物が存在するダンジョンは「平地」
岩などに凹凸が多く、逆に自然が少ないところは「山岳」
地面の含む水分量が多く、固定された足場が少ないところは「沼地」
人工物、半人工物がダンジョンの範囲の半分以上を占めるところは「塔」
地下に広がっており、ダンジョンの半分以上に陽の光が当たらない部分の場合は「地下」
これがダンジョンの種類である。
「でもここは地下にも広がってるんでしょ?さっきここも微睡みの森の範囲内だって」
「ここはSダンジョンのため、来れる人が少ないのです。そのため、この地下まで観測できていないため平地ダンジョンとなっています」
微睡みの森の名前の由来、それは入ったら眠らずには出れないという。
どういうことか分からず聞いてみれば、ここに入れば永遠に眠るという。
そういうスキルを持った魔物がうようよいるという訳では無い。物理的に永遠に眠るという。
「ってそれ死んでる!眠ってるじゃなく死んでるの!」
「私に言われましてもどうしようもありませんよ」
本来の微睡むの意味は仮眠とか短い眠りのことをいうのだ。
決して永眠という意味は無い。
「そして、あなたはどのようにしてここまで?」
「いや、気づいたらここにいたんだ」
その言葉に、彼女の目の色が変わった。
表現はしにくいが、警戒から疑惑の目になった。
「気づいたら?…もしかして……あの、スコアを見せてください!」
「す、スコア?ステータスじゃなく?」
「すてーたす、とはなんですか?」
「いや、なんでもない。スコアってのはどうやればいいんだ?」
「『スコアオープン』と言うだけですよ」
「わかった、『スコアオープン』」
名前:
種族:不完全生命体 Lv5
適応率【人間 33%】【竜 1%】
状態:人間Lv5 安定
HP:450/500
SP:200/500
スキル:《鑑定Lv1》《言語理解Lv3》《思考強化Lv2》《竜格降臨Lv1》《竜風Lv1》
称号:《造られし者》《生命ならざる生命体》《???》
表示されたものは、鑑定とは変わらないもの。
だが、鑑定とは違い、名前が先に来て、HPとSPが存在する。
「これは…」
「それはあなたの状態を示すものです。『スコア共有』で他の方が見ることが出来、『スコアクローズ』でそれを閉じることが出来ます。私が見たいので共有してください」
「わかった、『スコア共有』」
「『スコア閲覧』」
彼女は僕のスコアを見ると、やはりと呟いた。
「えっと、僕のことについて知ってるの?」
「まあ、知ってることには知ってますけど…」
「なら僕の名前も知ってる?」
「たしか、か……いえ、知りません」
「そう……か……」
期待したのだが、それは無慈悲にも崩れた。
名前が無い。小説とかでよくあるストーリーだ。
呼んでいる側は「ふーん」的な感じであり、そこまできにはしていなかった。
だが、実際に自分に降りかかると喪失感というのを感じるようになる。
二人称を呼ばれた時、名詞ではなく代名詞で呼ばれる時に「何かが足りない」と感じるのだ。
「名前くらいであれば、私が付けましょうか?」
「え!?いいの!?」
「そのかわり、私にも名前をください」
「え、貰えるのはまだ先なんじゃ?」
「それは大妖精様に貰えるということです。そこら辺は色々とめんどくさいので説明の機会があった時に説明しますよ」
「じゃあ問題ないってこと?」
その言葉に、彼女ははい、と笑顔で答えた。