5話
意識が戻ると私は真っ白な空間にいた
アーサー様のサービスショットは!?!?
「はじめまして
ナルミ ユウカさん」
突然聞こえた声にびっくりしてそちらを見ると女性がいた
優雅に微笑むその人は白金の美しい髪を持ち、白い服を着た女神のような人だった
「ええそうです
私は女神です」
心読む系神様ですか
「普段はあまり読まないので安心してくださいね?
突然こんな状況になって驚いたでしょう?」
優しい神様や…
「ええ、まあ」
「ごめんなさい
貴女がその壁に埋まっているのはこの悪戯好きな神のせいなんです」
女神様が片手に緩くウェーブの掛かった茶髪美丈夫を持っている
その男は白い布でぐるぐる巻きにされてる
口元まで覆われているので話せなさそうだ
片手で持つなんて力持ちですね
その美丈夫はこちらを見て「やあ」とでも言うように笑顔を向けた
「本来なら元の世界へと戻してあげたい所なんですが、あなたの魂が前代未聞の早さでこの世界に馴染んでしまったんですよ」
グッジョブ私の魂!
「なので貴女を元の世界に戻すのは難しいのです
無理に戻すと色々差し障りが出てきてしまうので…
ですのでお詫びとしてこの世界で、世界のバランスが崩れない程度にはなりますが貴女の望む通りに転生をさせて頂きます」
なるほど?
「だが断る」
「はい?」
「謹んでお断り申し上げまーす!!」
「え?え?え?」
女神は混乱した
だがしかし私の回答は変わらん!
「今この環境が天国なので絶対転生とかしたくありません!
お詫びというならこの生活を続けさせて下さい!!」
「ちょっと言ってる意味がわからないんですが!?
いやぁ!この人間心の底から壁を楽しんでる!?!?」
私の心を読んだのだろう
そうでしょう、そうでしょう?
壁楽しんでるので転生したく無いんですよ
「え?
壁を楽しむ人間なんてこの世にいるんですか?」
「自国にはそれなりにその願望持ってる人いますね」
「え?何ですそれ?地球の人間怖い」
女神様が心底怯えてる
自国の人間がすみません
謝罪はするが反省も自制もしないですけどね!
「なんで開き直ってるんですか!?」
女神様が半泣きになりながら混乱している
そのせいで拘束が緩んだのか、美丈夫が女神様の手から逃れ白い布を解くと口を開いた
「ほら〜?
だから言ったじゃん
無理やりじゃなく本人が望んだんだよって」
「いや、だってまさか、壁を楽しむ人間がいるなんて想像出来るわけないじゃないですか!」
「えー?
でもナルミ ユウカは今日一日堪能してたよね?」
「はい!
とっても幸せな一日でした!
出来れば明日以降もやりたいです!」
私が元気よく答えると美丈夫はお腹を抱えて爆笑し、女神様は頭を抱えてしまった
「あなたの要望はわかりました
で、す、が!!
壁に人の魂が入るなんて前例なんかないんですよ!
そんな世界のバランスなんてないんですよ!
問題になってしまうので転生してください!」
「だが断る!」
私が再度強く言ったとき女神様と男神様の姿が薄くなってきた
首を傾げると女神様が叫ぶ
「ああ!
時間切れ!」
時間制限あるんですね
また会えるかわからないし言いたい事を伝えねば
「男神様!
壁に入れてくれてありがとうございました!
お陰で今とても楽しいです」
私の言葉にまだ爆笑していた男神様の顔が優し気な笑みに変わった
「ナルミ ユウカ
この世界楽しんでね」
そう言って笑顔で手を振るので私はお辞儀をして返す
女神様はその横で慌てて口を開いた
「とりあえずまた話しに行きますから!」
「何度来られても断ります!!」
女神様相手でも推しカプのためなら徹底抗戦は辞さないよ?
神様たちとの長いのか短いのかよくわからないやり取りが終わると私はまた壁に戻っていた
ただいまマイホーム!!
だがしかしそこはもぬけの殻の風呂だった
アーサー様のサービスショットを見逃した事に気づいた私は奇声をあげながら気を失ったのもしょうがない事だと思う




