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強くてニューゲーム(仮)  作者: しゅがぞう
第一章 聖剣・魔剣・伝承・呪い編
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第7話 白虎

「ああ、タイレンおはよう」


「カノン様、おはようございますれば!」




そんな風に挨拶していると、カミュとラヴィと戯れている子供と俺の元に、

遅れてやってきたアリアが言った。


「カノン様!カノン様って虎になれるの???」


村長が固まりながら呟く...。


「...ユウリィ...。」


ユウリに向けられる不穏な空気を感じ取った俺は、アリアに虎の姿をみせた。


「わあ、かわいい!」


まわりで様子を見ていた子供達も集まってきた。


「ねえ、撫でていい?」


アリアがそう言うので俺も「いいよ」のつもりで頷く。


「わあ、柔らかいしっぽ」


「ぼくもぼくもー!」

「わたしもいーい?」


と他の子供達も続く、


しばらくしてタイレンがユウリ許すまじ!みたいな顔で歩きだそうとしていた

ので、


人型に戻り、タイレンに声をかける


「タイレン!俺は大丈夫だから!」

「別に内緒にするつもりもないから!」


「まあ広めろとは言わないけど、知ったならそれはそれで構わないからさ!」


ハハーッとタイレンが平伏する。


「いやユウリにはガツンと言っておきますじゃ!」


「いやいや本当に問題ないから!」


何度か同じやり取りを繰り返した後、タイレンも落ち着きをみせた。


子供達は早く虎の姿に!みたいな顔で覗き込んでいたものの、


タイレンが


「そ、そういえばカノン様に報告がありましたのですじゃ」という。


「先日の指輪のことで...。」


「あ、じゃあここではなんだから場所を移そう」と提案し、


指をくわえている子供達に、カミュとラヴィのお世話と遊び相手をお願いして、

道すがら狩りに行った村人を集めながら、タイレンの部屋に場所を移す。


...


「カノン様にシュウレンよりご報告申し上げます!」


そう言ってタイレンの息子のシュウレンが報告をくれた。


「まず「誘導」のマジックリングですが、これはとても優秀です!カノン様が

おっしゃっていたとおり、これまで弓の扱いが不得意であった者でも、

狩りができるようになりました!」

「また、元から弓を得意としていた者でも、これまでは狩れなかった鳥などでも

狩れるようになりました!」


シュウレンは続ける


「驚異的なのは「睡眠」のマジックリングです!確率的にはおよそ半分の確率で、

猪などの動物に、致命的な手傷を追わせずとも、矢尻が命中するだけでその後

動きが鈍くなり、ほんの少しの時間経過でやがて眠りについた状態となりました!」


「シュウレン!ありがとう!ほんの少しの時間経過って言うと具体的にどれくらい?」


「ハ!」「そうですね個体により前後しているように見受けられますが、

動きが鈍くなるのは命中してすぐに...。動きをとめ、眠りにつくのは十数秒

といったところでしょうか...。」


(うんうん。大体事前に予想したとおりってことかな。)


「じゃあシュウレン。ちなみに「誘導」のほうは、発動しないことはあった?」


「いえ!こちらは体感で100%誘導しているように感じました!」


「あ、じゃあシュウレンも「誘導」のマジックリングを使ったってことでいいのかな?」


「ハイ!恐れ多いですが、実感でカノン様にお伝えしようと思い、使用させていただきました!」


「うん。じゃあ間違いなさそうだね。わかったありがとう!」


シュウレンがほっとした様子を見せる。


(「誘導」も予想どおりだ。「誘導」は「誘導力」。「睡眠」は

「眠りに陥る確率」で間違いなさそうだ。まあ「睡眠」が100%眠るようじゃ、

レアリティと(小)(中)(大)の表記の説明がつかないからね...。)


...


「タイレン!そうしたら次はこれを...。」


俺はそう言ってさらに六つのマジックリングをポケットから取り出す。


「カノン様、今度はこちらで...??」


「そう、今度は魔法で試してみたいんだ。俺が使っても魔法に使い慣れて

いないから、どう変化するのかわかりにくいし、魔法に慣れた村人で試して

欲しいんだ」


「こんどは三つが「誘導」。あとの三つが順番に「睡眠」「威力」「消費」に

なっている。

マジックリングの内側に文字が掘られているし、色も違うからわかりやすいでしょ?」


「ああ、本当ですじゃ。内側の刻印については気づきませんでしたじゃ」


(俺も数日前まで知らなかったんだけど。ご丁寧にレアリティまで★の数で

刻印されていたよ。文字は漢字で書かれているから、

正確に読めるのは現在のところ俺だけなんだろうけど)


(まあこればっかりは慣れてもらうか覚えてもらうしかない)


「しからば、これが「睡眠」でこれが「威力」。これが「消費」ですな」


「うん。わからなくなってしまったら確認するから聞きにきて」

「あ、あと今回渡すぶんは六つで、使うのは三人にして欲しいんだ」

「つまり...一人に二つのマジックリングを装備させて使って貰いたいんだ。」


「マジックリングの効果は重複しないから、同時に二つの効果を重ねることは

できないんだけど、わざと魔法の途中で上書きを意識した時の挙動と、

連続で魔法を使用して打ち分ける際などの状況を、色々試して欲しいんだよね」


「ハイ。承知しましたですじゃ」


「それじゃあよろしくお願い!」


「「「「ハっ」」」」


...


そして...今回はレアリティや強さをイメージせずに、

効果だけをイメージしてマジックリングを作ってみたところ、

前回同様「誘導」も「睡眠」もレアリティが★3で作られることがわかった。

これは刻印を確認したから間違いない。


「威力」も「消費」も効果にできそうだったから思い付きで作ってみたけど、

同じくレアリティ★3で作ることができた...。


レアリティやその加減について意識しなければ、

恐らくその効果を鑑みた「最高レアリティ」で作成されるんだろうと考える...。


だから効果を弱めたい場合は、その「最高レアリティ」から効果を減衰する

イメージで作ればいいんだろうと思うんだよね。


二回目のこのテストの結果でそこらへんは考えるとして、結果がでるまでに

チュートリアルにあった高レアリティのマジックリングでも作ってみようかな。

たしか...。

ご覧いただきありがとうございました!モチベに繋がりますので、よろしければブクマと評価頂ければ幸いです!

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