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強くてニューゲーム(仮)  作者: しゅがぞう
第一章 聖剣・魔剣・伝承・呪い編
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第18話 クエスト受注

数日後、村での必要品の買い出しにユウリを連れてルミナーゼへやってきた。


今日のお買い物の本命は作物の苗や種の購入と衣服の購入だ。とは言えどこに

何があるのかわからないから、まずは一旦冒険者ギルドに顔をだす。

シルバー級を求める依頼があれば嬉しい。


...「っとユウリ、ギルドの前に武器屋によってもいい?」


「...武器屋ですか?全く構いませんわ?」


ユウリが不思議そうな表情をするのも無理はない、

俺は聖剣と魔剣を召喚することができるのだから、帯剣する必要がないのだ。


「うん。立派なものはいらないんだけど、ほら俺もブロンズ級の冒険者じゃん?」

「ある程度の装備をみせていないとこのままじゃ一般人と同じに見えちゃうし」


「?」


「ルメリオさんにも言われたじゃん?依頼人とかから客観的にみたときに

心配されてしまうようでは、足元を見られる可能性もあるしさ?

恰好もそれなりに大事だと思うんだよね」


(魔法書があった店の店員にもそう見られていたようだしな)


「あぁ、そういうことでございましたのね」


...


冒険者ギルドにほど近い場所に武器屋があることは、街を歩いたときにわかって

いたので、そちらに向かって歩みを進めた。


と思ったら冒険者ギルドの前を通りかかったところで、

先にフィンドールさんに見つかってしまった。


「カノンさん!ユウリさん!」


「あぁ、フィンドールさん!」


「フィンドールさん、こんにちは」


「いやぁ、早速依頼を見にに来てくださったのですか?」

「ちょうどよかった!ご紹介したい案件ができたんですよ!」

「ささ!中へどうぞ!」


半ば強引にギルドに押し込まれてしまった...。


「じゃあまた個室へ案内しますのでちょっとお待ちくださいね!」


断りをする間もなく個室へと案内されてしまった。


ユウリも「仕方ありませんわ」という表情で俺と顔を見合わせた。


...


「いやぁ、本当に私は運がいい!カノンさんに早くクエストを依頼しなくてはと

思っていたところに、丁度シルバー級の依頼が入りまして、

それでどうやってカノンさんに依頼しようかと思っていたら当の本人が正面から

向かってくるのですからね!」


(まぁシルバー級の依頼がないか確認しようとしていたわけだし...問題はないけど)


「それでどういう内容のご依頼ですの?」


ユウリが俺を気遣っているようで、早速本題へと話を移すべく端的に聞いた。


「はい。マッドゴーレムとその上位種の討伐クエストです」


個体名:マッドゴーレム

モンスターランク:B級

魔素濃度が濃いダンジョン内で自然発生する魔物で、生物ではないので群れをなす

こともないのだが、発生する条件が不明であり、発生の際には複数の個体が

纏まって発見されることが多い。

同種族以外を敵として認識するので、近くにいる魔物を襲うこともある。

上位種であるゴーレムディザーはA級の個体となる。


「ダンジョン内のゴーレムの討伐ですか?」


「詳しく状況をお話ししましょう。ここから比較的近いダンジョンで、

普段はCランク向きのダンジョンなのですが、ダンジョン内の比較的浅い地点で

マッドゴーレムの目撃情報がでたのです。幸いにも対敵する前に冒険者は

逃げ出せたので、怪我人はいまのところありませんが、浅い地点での

発見でしたのでその上位種が潜んでいる可能性が高いと思われます。」


「放っておくと普段ダンジョン内にいる魔物が外に溢れる可能性もありますが、

現在はダンジョンの入口を塞いでおりますので暫くは大丈夫でしょう。」


「ですが逆に言うと入口を塞いでいますのでダンジョン内の魔素が淀み、

時間とともに魔物が狂暴化したり、増えたりする可能性も否定できませんので、

早急な対応が必要なのです。」


「今回は治安維持を目的とした内容ですので、依頼者はこの街の領主様と

なります。達成報酬の他に討伐数に応じて報酬が支払われますが、

ダンジョンで討伐した魔物は手元の冒険者登録カードに記録されますので

数の確認に問題はありません。」


「なお、個体数が不明ですので今回は数人でのパーティを組んでいただくことに

なりますが、メンバーはギルド側で調整します。うまくバランスの取れた

メンバーにしますのでご安心ください!」


「...パーティですか?そうすると「ゲート」は使えませんね」


「あぁ、いやそうご心配なさらずに。今回カノンさんを中心にメンバーを組む予定ですので」


「「?」」


「あぁ、すいませんわかりづらかったですね」

「ダンジョン内での討伐になりますからゲートを使用しなくても問題ありません」


「「...?」」


「あれ?ご存じなかったですか?ダンジョン内の魔物は討伐の後、

魔石だけを残して消滅してしまうのです。

あぁ、運が良ければ宝箱や武器をアイテムドロップしますが...」

「ダンジョン外の討伐と違って討伐証明も必要ないですし、死骸の回収もない。

基本的に荷物が重くなることもありません」


「あぁ、なるほどですね」


「マッドゴーレムは物理攻撃にも魔法攻撃にも耐性のある魔物ですが、唯一、

露出した胸の核が大きな弱点です。まぁ人間でいう関節部分も攻撃が

通りますが、致命傷にはなりません」


「そうは言ってもジレットバイコーンより動きは遅いですし、

ジレットバイコーンの頭部を一刀両断されたカノンさんだったら楽勝だと

思います!」


(フィンドールさんは簡単に言ってくれてるけど、俺ってそもそも戦闘経験が

ほとんどないし、不安は払拭できないんだけどなぁ)


「あとこれは早期討伐のための優遇条件なんですが、依頼中はギルドから

「アイテムボックス」を貸与いたします!またダンジョンまでの送迎も馬車で

行いますので安心してください!」


「はい!フィンドールさん!アイテムボックスってなんですか?」


「カ...カノンさん?あぁ...まぁカノンさんなら仕方ないですものね...」

「い、いや、いい意味でですよ?」


「カノン様、アイテムボックスというのはカノン様のゲートに似たアイテムで

ございますわ」

「移動はできませんが異空間に収納するというもので、生物以外は収納できる

代物ですわ」


ユウリがヒソヒソとフォローしてくれた。


「まぁ容量はそんなにありませんが、非常に高価なので

どなたにでも貸せるというものではないのですが」

「カノンさんならその心配もないですし...」


(まぁそれはそうだろう)と納得だ。

(俺自身が経験を積むいい機会だし、フィンドールさんも俺のことをよく考えて

くれているみたいだし...。断る理由はないかな)


「フィンドールさん、わかりました。折角お気遣い頂いておりますので

そのクエスト、ユウリと二人でチャレンジさせて頂きたいと思います!」


「カノンさん!カノンさんならばそう言ってくださると思ってましたよ!」

「そうしましたら、出発は三日後、早朝にギルドにお集まりください!」


小声(きっちり結果だしていただいたら、すぐにシルバー級にしちゃいますからね)

ご覧いただきありがとうございました!モチベに繋がりますので、よろしければブクマと評価頂ければ幸いです!

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