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強くてニューゲーム(仮)  作者: しゅがぞう
第一章 聖剣・魔剣・伝承・呪い編
10/177

第10話 ラクレットのギルド

...


(うわぁ、独特の雰囲気)


人はまばらだったが、帯剣した人間や重厚な装備を身に着けた人もいて、

ギルドって感じだ。


「いらっしゃいませー。こちらへどうぞ!」


受付の女性が気付いて声をかけてきてくれた。


...


「あの、初めて訪れるんですが、こちらで冒険者登録はできるのでしょうか?」


一応会話の入りとして聞いてみる。


「いえ、こちらは支部ですので登録は行っていないんですの」

「登録であれば本部のルミナーゼでお願いしてますの」


「あぁ、そうですか」

「ちなみにこちらの冒険者登録は有効でしょうか?」


ユウリに合図をし、ユウリから冒険者登録カードを提示する。


「こちらは少し古いタイプですね」

「登録自体は有効ですの」

「ただカードを更新しますので少々お待ちいただけますか?」


しばらくして女性が戻ってきた


「ハイ、こちらが更新されたカードですの。お返ししますわ」


「ありがとうございます。あと魔物の素材の買取も可能でしょうか?」


「ええ、奥に窓口がありますので、ご案内いたしますね」

「ちなみに魔物というと...?」


「フィリンググリズリーです」


...


「!?!?」


女性が驚いた様子を見せる。


「あのー、個体はどちらに?」


「あぁ、獲物ってことですね?獲物は...」


とゲートを開いてみる


「!?!?」


...


「...ちょ...ちょっとお待ちいただけますか?」


女性がまた奥へ消えていった。


...


「ユ、ユウリ。何かおかしなことあったのか...?」


「たぶんフィリンググリズリーもそうですが、ゲートの魔法も一般的でない

らしいので...」


ヒソヒソと会話をする。


女性が戻ってきたところ、改めて奥の別室へご案内するとのことだった。


...




別室には先ほど案内してくれた女性の他に、大柄な男性が控えていた。


「どうも初めまして、このギルドで支部長をやっているスクエイトと言います」

「そちらさんは?」


「えぇ初めまして、私はカノンと申します。こちらは仲間のユウリといいます」


軽く会釈をし挨拶をする。


「それで今日はフィリンググリズリーを持ち込まれたと聞きましたが?」


「えぇ素材の買取をしていただきたいと思って」


おもむろにゲートを開き、フィリンググリズリーを取り出してみる。


「....こりゃ本物か...間違いない...」


「と言われますと?」


「...いやいやカノンさん、驚くところがいくつもありますよ!」

「まずフィリンググリズリーですが、ここいらは比較的平和な地域ですので、

アルケミーの森の奥地まで進まないと、そもそもこんな大物を見かける

もんじゃない」

「くわえて、魔法でそれを取り出してみせた」

「そしてそれを持ち込んだのが、冒険者登録もされていないカノンさんだってことですよ?」


「ハハハ」


乾いた笑い




「まあ素材の買取もできますし、手続き自体に問題があるわけじゃねーんですが...」


「冒険者登録は買取が終わればルミナーゼに赴くつもりでして」


「えぇそいつは結構ですが、こいつはアルケミーの森で?」


「はい」


「...はいってカノンさん、カノンさんが仕留めたわけじゃあないですよね?」


「あぁ、それはここにいるこちらのユウリとその仲間と仕留めたもので、

運よく...」


「運よくって...そちらのお嬢さんは冒険者ランクいくつなんだい?」


「そちらの女性はブロンズ級で間違いありません」

と受付の女性がフォローをする。


「そうか。ブロンズ級ならパーティー組めば討伐は可能な範囲だもんな...」

「いやすまねぇ、カノンさん、あんたの見た目と冒険者登録してねぇってんで

勘ぐってしまった」

「まあこの目でゲートなんて魔法も見ちまったから、それを基準にすりゃ疑う

必要もなかったのかもだが...」


「ゲートってそんなに使い手が少ないんですか?」


思わず聞いてしまう。


「あぁ、最上位ランクのアダマンタイト級にもいないってレベルだな。それこそ

最上位の回復魔法を使えるような最高位の神官さまでも使えないって代物なんでねぇ...。」

「難しい文献にその存在が記されているって程度で...俺もみるのは初めてですよ...。」


「そんな魔法がありゃぁ、移動方法としては革命的ですし、手ぶらで旅が

できたり、狩れた獲物を楽に持ち帰れたりするんで、

引く手はあまたでしょうからねぇ。使えるだけで最上位ランクに入れるの

ですから食い扶持には困らないでしょうよ」


「あ、大変参考になります...」


「まぁ、こればっかりは魔法の才能によるところが全てなんででしょうから、

妬んでもしかたねぇんですが...」


「あぁ、では内密にしてください」


「カノンさんもあまり人前では使わないようにしてください。

市民では存在も知らない魔法なんですから...」

「...まぁとにかく事情はわかりましたのでフィリンググリズリーの買取りに話を

移しましょう」


「買取でおいくらくらいでしょうか?」


「そうですねぇ。状態にはよりますが小金貨15枚ってところでしょう」


「はぁ」


価値がわからない俺には正直よくわからないかんじだったが、

ユウリが頷いていたのでそれでいいんだと思った。


「ちなみにフィリンググリズリーの肉は食べれますか?」


エルフの村でカミュとラヴィが待っているし、お土産にならないかと聞いてみた。


「ええ勿論」

「肉質はやや硬めでクセもありますが赤身は肉肉しいってんで、好まれる方も

多いとか」


「じゃあ肉の一部は買い取らずにお返し頂けますか?」


「えぇ、勿論対応可能ですよ?半分くらいでいいんですか?」


「はい」


と返事をし、解体と査定に明日まで時間を頂きたいとのことだったので、

これを了承し、ギルドを後にした。

ご覧いただきありがとうございました!モチベに繋がりますので、よろしければブクマと評価頂ければ幸いです!

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