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「駈けよ、遠い夢の中で」について

 この話は長さからして多分……2016年中のコバルト短編に応募したものだと

思われる。

 この年の1月〆であるノベル大賞に「古の王と金の姫君」を応募しそこね、それなら『十六になった女の子の話』でいいかなと思ったので、同じ筋を使って書いている。まあ2017年1月に「古の王〜」は出したわけだけど。


 元々は黒曜姫ギシェルを主人公としたハイファンタジー長編。その侍女ナイラの閑話だけを書いたもの。応募原稿としてつくっておいてなんだがストーリーがあるとか、オチがあるとかではないのでまあ……読み捨て系SSになっている。


 本編にあたるハイファンタジーは、ある意味、初めて書く長い小説だった。

 しかし、300ページクラスの長さを終わらせることができるか自信がなかったために、1ページあたり書くべき事象を3つ決め、かつそれを250ページ分用意した。つまり700以上もの『あーなって、こーなる』が準備されていたわけだが当然ナンカ長スギマセンカオカシイナという事態に陥った。

 ものごとには情況説明や描写というものがありましてね……

 だいたいハイファンタジーってのは、漫画で描けば「そういうもの」に見えるけれど、文章で書くと、

「英語っ? 英語圏じゃないのに英語使っていい?」

「てかこれ仏教語?」

 等の問題が生じ、最初はかなり進まなかった。

 それがしばらくしてノッてきたなあと思い読み返したら、なんか地質調査報告書みたいなのが5ページくらい続いていて、なのに説明しようと思った部分の半分も終わっていなかった。アカン……

 そして地形は変わり移動日数が短縮された。

 にも拘らず、決めた要項の三分の二あたりで300ページを越えそうになり、残る三分の一はぶったぎるはめになった。そう、ヒロインヒーローが上手くいったところでもういいだろうとばかりに黒幕を超ザツな形で退場させエンディング。周辺人物の人間関係は放置し、修復できないままとなった。

 というわけで、ナイラの話を少しくらい書いておこう……というのが短編の動機である。


 そのナイラだが、名前を一度とある理由で変更しようとしたものの、思い付かないからどうでもいいやと決行した。

 のちに理由を思い出したが短編を書く時には、すっかり忘れていた。もう変える必要はないけれど、一応メモしておく。

 ナイラはナイジェリアの通貨単位。

 もちろん話はナイジェリアとは無関係で、本来は「かわいい」の意味なんだけども。


 なお、くま耳にんげんはロシア方面の伝承である。丸いくまの耳がついたハニワも出土している。写真をみた限り、えもいわれぬ物体であった……


「駈けよ、遠い夢の中で」追補、終


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