北の国に侵攻する話
戦の開始
「陛下、カミラ国王フランツ様とコルロド国王ゼロス様から連名で書かれた文をカミラ王国の使者が持って参りました。」
「読み上げてくれ」
俺は手紙を受け取ったカエデが読む
「常勝将軍であるヒーロ陛下にお願いしたいことがあり、志を同じくするゼロス殿と連名で手紙を送らせて頂きました。クラスト王国攻めに我らも参加させて頂けないでしょうか」
「援軍として送った将軍達は捕まり車裂きの刑で処刑され、国境砦の防衛に就いていた第2王子とその家族も処刑されました。第2王子に嫁がせていた我が娘もその中にいました。どうかお願いします。」
「使者殿、出陣の日取りと大体の攻め口を書いた手紙を書くので本国にお持ち帰りください。」
使者はその手紙を受け取ると同行していた別の者に渡し、左目は緑で右目は水色の金髪のロングヘアの可愛らしい女の子俺の前に出てきた。
「私はカミラ王国王女のサンドラと申します。私は本国に戻らず、裏切らない証としてアルベリア王国に人質として参りました。共の者が必ず手紙を持って帰るので安心して下さい。」
そう言うと手紙を受け取った者が走って出ていった。
「陛下、ご出陣なさる時は私も連れて行ってもらえませんか?私は探知魔法と変身魔法が使えます。」
そうするとサンドラは黒い子猫の姿になった。
「ある程度の範囲の敵を探知することも出来ますし、引き寄せの魔法で離れることもないので。」
俺が少し離れると引き寄せられるかのようにサンドラが俺の頭の上に乗っかった。
「ルカー!ちょっとマイルズ王国までおつかいに行ってきてくれー」
ファルマイルズに三国での侵攻の情報が知られることを想定して援軍要請の手紙をマイルズ王国に出した。
「メープル、念の為ランカ軍がいつでも援軍に来れるようにルゴサの砦に駐屯する命令書を送っといてくれ」
(金山朝と明山朝で援軍に来られたらヤバいしな)
盛大な出陣式を行い、ファルマイルズ王国へ侵攻を開始した。
「敵軍!南部砦前の平原にて布陣、旗印からおよそ大メルベーゼ金山朝30000とファルマイルズ軍40000の軍勢が多段の横陣で待ち構えている模様!」
斥候からの報告が届いた。
「歩兵部隊、前方に横陣。その後ろに弓兵部隊の横陣。少し開けて騎馬隊を六部隊に分けて各隊魚鱗の陣にて布陣。本陣前に連弩。本陣後ろに魔法隊。各軍配置につけ。」
(やはりバレてたか、ファルマイルズ軍がかなり少ない)
「カミラ王国から報告、30000の軍勢で侵攻、ファルマイルズ軍20000と金山朝5000と交戦中とのこと」
「コルロド王国からも報告、15000の軍で侵攻、明山朝15000とファルマイルズ軍5000とぶつかったようです。」
(両軍とも少ないな。コルロドは明山朝が自国に
侵攻する可能性を考えて多めに防衛に兵を置いていったか)
「敵陣目視!あちらも気づいたようです!敵軍突撃開始!魔法陣の光確認、大型の魔法を詠唱中かと思われます!」
偵察飛龍隊からの報告がどんどん届く。
「魔法隊!多重大型魔法障壁をだせ!歩兵隊は突撃に備え、弓兵と連弩隊は絶えず斉射!」
(ディグチを使いたいけど、こちらが攻めにくくなるしなぁ)
「グランドウォール・キガント!」
相手の弓兵の前方に薄いが特大の土の壁を出した。
簡単に壊れるが少しの間は矢が止まるはずだ。
「アイナに川からファルマイルズ西部と金山朝の川の東の国土制圧の命令を出せ」
「歩兵隊と敵突撃隊がぶつかつたら敵の右軍に向かって騎馬隊3つで突撃させろ、残り3部隊は途中まで追従し土の壁の右から敵本陣を攻めろ!」
「敵の突撃部隊、前陣にぶつかりました。被害は軽微ですが敵の数が多くやや不利」
「敵軍、右軍攻撃騎馬隊を予測していたようでカミラス率いる騎馬隊とぶつかりました!ガーフォクス団長とユママ隊長とユーリ軍のセラス騎馬隊長を相手に互角に渡り合ってる模様」
「追従しているラベンダ隊に気づかなかったようなのでラベンダ隊は敵本陣に向かいます!」
しかし敵本陣の守りは固くラベンダは抜くことが出来なかった。
日没までに決着はつかず両軍自陣に引き上げた。
戦はまだまだ続きます




