レナス王国と国母の話
外遊がついにはじまりました!
「フォーリンラードへようこそヒーロ殿」
マイルズ王国王都フォーリンラードに到着するとリンベル直々に出迎えてくれた。
「国王直々にお越しとはかたじけない。」
出迎えてくれたことよりも、リンベルが凛々しくなったことに驚いた。
「リンベル殿は立派な王様になられましたな。内乱も起きず、無駄な損失も少なく済んだようで何よりです。」
若輩のリンベルが国王になったのに、この国では内乱が起きなかったので
それだけでも素晴らしい功績である。
「ヒーロ殿が我が国の兵たちを回復し無償解放して頂いたおかげです!」
「これから仲良くしようと思ってる国の兵士を減らすなんて1つも利点がないし、兵士の遺族に恨まれたくないしね。」
後ろに控えていたカエデの視線を感じ
「リンベル殿今日は贈り物があります。」
俺はカエデに命じ
ナイスエアーを持ってこさせた。
「なんですこれは?」
木製の箱にパイプが出たものを見てリンベルが不思議そうな顔をしている。
「これは涼しい風や暖かい風を出すことのできる、我が国で発明したナイスエアーというものです。」
「魔蓄石に魔力を貯めて、箱にある魔法石に乗せると涼しい風がこの箱から出てくる仕組みです」
俺は魔蓄石を入れ風を吹かし、1度とめてからリンベルに渡した。
「さっそく飛龍船にて使わせていただきます。」
「陛下準備が整いましてございまする。」
マイルズ王国のロイヤルナイツと思われる者が来た。
「そういえば陛下は今回の外遊は龍人を連れて行くとおっしゃられてましたが、どなたが龍人なのですか?」
リンベルが目をキラキラさせながら聞いてきた。
「俺以外のアルベリアの外遊団全員龍人やで」
「じゃあみんな飛龍になれるのですか?」
「なれるなれる、飛龍船の中からでも見てくれ」
「そういえばリンベル殿の同行人はどこに?」
「ここにいる全員ですよ」
「6人で大丈夫なんですか?」
後ろにいたマウラが思いがけず聞いた。
「ここにいるアルバ、ナルバ、ダルム、ゲダン、ドポス、メイブ、全員が軽歩兵で活躍して黒騎士になったもの達なんです。」
「さらに言えばレナス王国の国母は我が伯母で、幼い国王の変わりに国を取り仕切っているので害はなさないと思っているのもあります」
「なら安心やな、そろそろかな」
出発時間になろうとしていた。
「レナス王国に向けて出発!」
飛龍船に乗り込み空に上がっていく
俺たちもそれに続いて飛びたった。
レナス王国の飛龍船着陸地へ降りるとその足で王宮へ向かった。
気候的にはアルベリアと近く、海産物を扱う店がたくさん建ち並んでいた。
城門前に国母リマスハリアと近衛騎士に宰相メルムントが待っていた。
「甥御殿よくいらしてくれました。立派に国王にになられて。バカ兄2人に似なくてよかったですわね」
リマスハリアはなかなか油断できん人っぽいな
「国母様もご健勝のようでなによりでございます。」
リンベルは少し緊張しながら応えた。
「そこのメイドをたくさん侍らしている殿方が有名な好色国王ですわね?」
率直すぎねえかこのおばさんと思いつつ
「まあ、メイドのようなことをしてくれてますが、この娘たちってとても綺麗で頼もしいんですよ」
俺は自慢するように言った。
「あらそのメイド達は騎士なのですか?それにしては細身の子や年若い子もいるみたいですけど」
俺は後ろを振り返り手を上げると
龍人達が全員飛龍の姿になった。
城門前の大きな広場が20体もの飛龍で隙間がほとんどなくなっている。
リンベルは目をキラキラさせ、リマスハリアは口をわなわなし、近衛騎士と宰相は腰を抜かしていしている。
「そ、そ、それは頼もしい方々ですわね」
リマスハリアは何とか声を出せたようだ。
「あ、すいません、たまに自慢したくなる性分で」
心の中でドッキリ成功を爆笑しながら、頭を下げた。
「では中へお入りください」
さきほどの光景を見ていない別の近衛騎士が来て王宮へ通してくれた。
この周辺では古い国なので内装に金がかかっていて煌びやかだった。
すぐに謁見の間に通された。
玉座にまだ年端もいかない国王リュメンが座っており横にリマスハリアとメルムントが立っていた。
「りょうこくのこくのおうさまにおきましては、ごけんしょうそうでなによりです。これからもゆうこうかんけいをいじしていきましょう。」
今日のために覚えた言葉を間違わずに言えたようで、宰相はホっとした顔をしている。
「今後ともよろしくお願いいたします。」
「こちらこそお願いします陛下。」
俺とリンベルは微笑みながら応えた。
その後に南方諸国とロードバルト王国との関係に関することの会議とイーリス王国の情勢について情報を聞いた。
イレーツ王国は早くに前国王が無くなり、宰相が次男のまだ幼い国王を傀儡として据えていたが、
長男が宰相から実権を奪い返した。
4年前のことで、その時もリンデル、リンドゥ元王子達が介入しようとしたそうだ。
その時はリマスハリア様が進軍を防いだようだが。
(ホンマにクソやなあの兄弟)
一通り情報を聞いてお茶を楽しんでいたら
「今日は歓迎のバーティを致しますので着替えたら大広間へ向かいましょう。」
リマスハリアは嫌味は言うがさすがは国母である。
会場に入ると豪華な海産物の料理がたくさんのテーブル上に並んでいた。
「いやぁ、これはすごいな美味そうや」
俺とリンベルは壇上で軽く挨拶をこなし、レナス王国貴族と話しつつ料理を楽しんだ。
「あなたがヒーロ様ですか?」
少しつり目の貴族の娘であろう綺麗な女の子が話かけて来た。
「そうですがあなたは?」
「わたくしはパルライト家のミレイアと申します。」
パルライト家といえば前国王の弟が継いだ名門の家である。
「ミリーさんどうされたのですか?」
リマスハリアが近づいてきた。
「叔母様!わたくしをアルベリア国王の側室になりたいのです!」
ミレイアは真剣に訴えた。
リマスハリアは呆れたように
「この方はたくさん愛人がおられるのですよ、あなたが側室になれば何人かの愛人は側室に入るから、特別になれるというわけではないのですよ」
「それでも構いません!わたくしは好きになった男性に嫁ぎたいのです!その上両国の友好にもなりますし、婚姻同盟を締結することもできるでしょう。」
ミレイアの熱意にあのリマスハリアも押されている。
そして諦めたように
「ヒーロ様この娘を側室にして頂けないかしら?」
(俺はかまわんけど、どうだろか)
メープルは無表情だし、龍人達は驚いているけど否定的な感じではない。
まあ、龍人は群れの概念の生き物だから、否定はしないのはわかっていた。
「シルヴィエに許可が取れたらお受け致します」
「まあ、それはそうですわね。正妻の許可無くして話は進められませんわね。」
リマスハリアは納得してくれたようだ。
「ミリー、もう少しお待ちなさい。南方諸国とロードバルトで北方に対抗しようとしているのですから、良い返事が来るでしょう」
リマスハリアが諭すようにミレイアに言った。
ミレイアは軽く礼をし会場から出ていった。
「女好きって聞いてたからすぐに側室になれると思っていたのでしょう。お気になさらずにね」
そう言うとリマスハリアはリンベルの方へ向かった。
俺たちはテキトーに料理を楽しみ、与えられた部屋に戻った。
ついに側室が




