王都に帰るまでの話
ヒーロさん忙しいですねぇ
ローゼンランドのことも気になるし
リンベルのことも気になるし
「左翼が魚鱗の陣で突撃してきます!」
「フッ、愚かな兵数に圧倒的差があるのにこちらと同じ陣形で突撃とは。先の戦いで我らを破った者の戦術がそれか」
第二王子リンドゥは嘲るような笑みを浮かべた。
「先頭に魔法を叩き込んだ流れでこちらの突撃を受けさせて潰す。」
右軍後方から魔法攻撃が始まった砂埃で見えにくくなった所に右軍が突撃したが
「なんでこいつらこんなにピンピンしてやがる!」
魔法攻撃が着弾する前に空高くメープルに跨っていたヒーロが魔法壁をだしていたのだ。
飛龍隊はインビジブルの魔法により遠くからは視認されない。
ヒーロの持つ加護によりヒーロは魔法探知もされないからかなり有効な魔法コンボである。
そうは言ってもドルベとサブラを合わせても11000人で敵右軍は1万8000人
押され始めたが
魚鱗後方から凄まじい速さで敵右軍の右に怪鳥騎士団が襲いかかる。
少し交戦すると一旦離れ少しズレた敵の後方に突撃、また離れると今度は右軍左を攻撃しすぐさま右軍右に突撃した。
兵はあまり減ってないのだが、挟まれて攻撃されているような感覚で右軍には小さな混乱が生まれ始めていた。
さらにアルベリアの魚鱗の後ろから白鷺騎士団が怪鳥騎士団のように攻撃しマイルズ右軍は混乱に陥った。
対応が遅れたせいで全方位からマイルズ右軍は攻撃されているような感覚で、前にいる突撃の熊とまともに戦える状態じゃなかった。
ヒーロは黒猫の情報を待っていた。
敵の本陣の情報が乏しかったのである。
「ひー様敵は約25000人で突撃して来ています。まだリンベル様が国を掌握している情報も入って来てないようです。」
ユキミからの情報によって、とりあえずマイルズ王国がリンベルの国になるのは確定した。
「こちらで勢い弱めるからユーリ隊前進!」
魔法隊に大型魔法を準備させつつ歩兵部隊を前進させた。
「かかれ!」
火や冷気を吐き出しながら飛龍が突然上空から現れ、投槍を投げ込むと一斉に空に消えた。
(よしよし上手くいったなw)
ヒーロはまた飛龍隊にインビジブルをかける。
突然の奇襲に混乱しながらも動き始めた軍勢は止まらずユーリ隊の重装歩兵に向かっていた。
魔法隊が大魔法の準備が出来たらしく
「バーストヘルストーム」
大きな竜巻が敵陣後方に発生すかさず俺はその魔法に向かって
「ヘルブリザード!」
冷気系大魔法を放つと
バーストヘルブリザードストーム
という複合範囲大魔法になった。
冷気を纏った竜巻は敵方法を戦闘不能にしていく。
「放て!」
ニルヴァ率いる長弓兵の矢が敵の真ん中らへんに雨のように降り注ぐ中敵本陣先頭騎馬隊が重装歩兵にぶつかるが崩せず後続と渋滞状態なり重装歩兵の後ろにいた槍兵によって突き刺される。
「引け!引けええええぇい!」
リンデルが一旦下がろうとした時、重装歩兵が横に開き開いた中からラベンダの騎兵が突撃した。
ランスによる突撃で一部が崩れ、騎兵は一旦距離をあけ、今度は開いた所から槍騎馬と大刀騎馬の突撃を受けてマイルズ本陣は大混乱した。
混乱した所に本陣弓騎兵による攻撃で混乱が落ち着かず右軍と左軍の救援要請が来ても対応出来ない。
「リンベル様、無事戴冠式を終えました!」
(友よ成し遂げたか!)
「全軍に伝えよ!敵の後方を少し開けて逃がせ!」
「敵の負傷兵の手当を!敵兵は全員縛れ!あと魔法隊と魔法を使えるものを集めよ!」
本陣はゆっくりと追撃するような動きで敵を追わせた。
魔法隊達と共に戦場全域に
「バーストヒール!」
敵も味方も負傷していた兵全員が回復した。
そして敵兵を集め
「マイルズ王国はリンベル殿が国王に即位した!リンベル殿に従うものはマイルズ王国に返す!従えぬものはおるか!」
シーベルン以下全員がリンベルに忠誠を誓った。
ラベンダ様とリンベル様の軍に挟まれて残存軍は散り散りになったと報告がきた。
メープルに乗り本軍に向かい、両国の負傷兵の回復をした。
「リンベル殿やりましたな!」
「ヒーロ様!そちらは圧倒的だと聞いています。我が国の兵の手当までありがとうございました!」
「死にかけの兵も魔法で回復しといたから、そんなに王国の痛手にはならんようにしておいたぞ(笑)」
「重ねて感謝します。賠償としてリンデル、リンドゥの財産と金貨3万枚を」
とリンベルが言ってきたが
「金貨はなくていいその代わり青水晶湾の一部と、そちらの軍からこちらに来たいと申してきた将校がこちらに所属するのを認めてもらいたい。」
リンベルは少し考え
「了解いたしました。無理にこちらにいても士気に関わることにもなりませんし、我が国の子をよろしくお願いいたします。」
「同盟の調印はそっちでやるから、それまでに国の中のことを治めておけよー」
俺たちはアルベリア王国への帰路へと着いた。
忙しい忙しい~。私にもバーストヒールかけて欲しい~




