表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/44

ヒーロの出生とアルベリア王国誕生の話

アルベリア王国の誕生話もついでに

マイルズ王国の軍がこちらに来ている。

という報告より先に驚くべき報告が朝食をとっている、シルヴィエの元に届いた。


「ローゼンビルスがローゼン王国の国王を名乗りました!」


鳩の足についた手紙をニルヴァが読むと

そこにいた全員の目が点になった。


「なっ」

先に声を出したのはシルヴィエだった。

「何が起こってそうなった!」


「ここには詳しくは書かれておりませんが、少ししたらまた情報が飛ばされてくると思うので待ちましょう。」

ニルヴァはそう言うと、ヒーロにこのことを伝えるようにその場にいたユーリに伝言を頼んだ。


次のハトを待っていると衛兵が慌てて入ってきた。

「ローゼンランド国王の弟と名乗るものが飛龍船から降りてきました。ひどい傷をおってらっしゃいます。」


シルヴィエとニルヴァは大急ぎて飛龍船の元に向かった。


飛龍船とは大型の飛龍に複数人乗せられるような小さな船室のようなものを装備させた乗り物である。

我が国にも一隻あるが、現在使われていない。

乗り心地が悪すぎるためである。


飛龍船の近くに大きな体躯をした男が側近と倒れ込んでいた。


ニルヴァが近づくと

「お主はヒーロに近しいものか?」

と大きな男に問われて頷くと

「ヒーロにファリスから自分の出生の話を聞いてから、娘に預けた手紙を読んで欲しい」

と側近の1人の女の子を指さし絶命した。


ヒーロはアイナも仲間になったこともあり、さらなる騎士団の再編や練兵の指揮をとっているとユーリが伝言を持ってきた。


慌ててメープルに跨り、シルヴィエの元に向かった。

なぜか見慣れない飛龍船の方へ行くので驚いたが、そこにシルヴィエ達がいた。


「サブラに行かなくてはならなくなった。」

シルヴィエがそう言い出したので詳しく話を聞くとシルヴィエを前に抱きながらメープルに一緒に乗り、護衛に飛龍隊を連れサブラ地方にある俺の実家へ向かった。


俺が国王になったので家を贈ろうとしたが、家には文句がないらしいので、周りの敷地と建物を贈った。


俺は実家の門の前に立つと

「父上おられますかー?」

大声で父を呼ぶと


家の外にある厩舎から

「朝からなんだ騒々しい。」

と父が出てきた。

シルヴィエを見ると膝まづいて頭を下げた。


シルヴィエは父に近づき

「義父殿よ、いやあえてここはファリスと呼ばせて貰う。ヒーロの出生の話を聞きに来た。」

それを聞いた父が驚いていると

「詳しくはまだ話を聞いていないがローゼンランド国王の弟が来て、お主にヒーロの出生を聞けと言われたので聞きに来たしだいである。」


それを聞いた父はゆっくり語りだした。


「20年ほど前のことローゼンランド王国は接する国も少なく、海岸の防衛の拠点も完成し後顧の憂いもなくなったので、大陸に覇を称えようと東にあるカサブランカ王国を滅ぼし中央への足がかりを作ろうとしたんじゃ。」


その当時のカサブランカ王国は北のドルベ地方、南のサブラ地方、東のランカ地方で構成されたU字型の国であった元々の国の中心はカサ地方であったが、60年ほど前にローゼンランド王国に制圧され豊かな土地のために遷都までされてしまっていた。


「その時の侵攻軍の指揮をとっていたローゼンガルム様は軍略の才が凄まじく、連戦連勝で国民の支持を得ると共に父である国王様も次期国王にしようと裏で色々動くようになっていたんじゃ。」


「ローゼンカイザー様も一軍を任されていたんじゃが、思うように戦果を得られず焦っておいでのようじゃった。」


「ローゼンカイザー様は国内の貴族達に接近し、有力貴族の娘を側室にしたり、貴族の息子達を自分の騎士団の重要ポストにつかせたり国王より早く地盤を固めだしたんじゃ。」


「カサブランカ王国の王族の1人にボルグ様という英雄がおってな、ローゼンガルム様と唯一対等に戦えたお人がいたんじゃ。」


「そこに目をつけたローゼンカイザー様はボルグ様を貴族として召し抱え、カサブランカ地方の領民にも人気があり戦も上手く弟の助けにとなるから一族に加えてみてはどうかと国王に進言した。」


「国王はその言葉に動かされ、娘のイザベラ様を嫁がせてボルグ様をサブラ地方の長官に任命した。」


「わしは監視役兼補佐役の任務を与えられ、ボルグ様のお側で働くことになったんじゃ。」


「国王がローゼンカイザー様を支持している貴族達に活発に接見するようになり、ローゼンガルム様の助けになるように説得をしだしたのをローゼンカイザーは知ってしまったのじゃった。」


「そして事件は起きた。ローゼンカイザー様は国王を暗殺し、それをローゼンガルム様の子飼いのカサブランカ王国出身の軍人に罪を着せた上に処刑してローゼンガルム様の責任を追求したんじゃ。」


「責任を追求するため王都への招集令状をローゼンガルム様に送ったがローゼンガルム様は無視を続けた。それに業を煮やしたローゼンカイザー様はついに、北の守りの兵以外を連れてローゼンガルム様が籠るカサブランカ王国の王都があったランカ地方に侵攻した。」


「じゃがローゼンカイザー様が思うようなことにはならず、ドルベ地方の貴族に北から急襲させローゼンカイザー様の軍が混乱したタイミングに攻勢に出たんじゃ。ローゼンカイザー様から援軍の要請が来たんじゃが、ボルグ様はサブラ地方の兵を連れ北の守りに赴いていたためどうすることも出来なかった。」


「ローゼンガルム様は勢いに乗り王都ローゼダリスを中心としたアルベリア大平原全域を制圧した。」


アルベリア大平原とはカサ地方、ドルベ地方、ランカ地方に広がる平原である。


「ローゼンガルム様はさらに軍を進めようとしたんじゃが遷都する前の王都に作られたベリオ砦で足止めされた。ベリオ砦にはボログ様を含めた北の防衛部隊が籠城していたのである。」


堅牢な城に無数の地下道からの奇襲やローゼンカイザー様についた貴族達の必死の抵抗もあり戦線が膠着した。


「わしらはローゼンカイザー様がランカ地方を攻めた時、ボルグ様を処刑した思っていたので、ローゼンガルム様に降伏してしまっていた。」


「戦線が膠着して一年後、兄と決別するためにローゼンガルム様は家名を捨て母方の家名をつけ、ローゼンランドから独立を果たしたのじゃった。」


「イザベラ様とボルグ様はとても仲が睦まじく、ボルグ様が生きていることがわかると、手紙を密か送ってらっしゃいました。ローゼンランドから独立して3年ほどたつと度々何か特別な方法でイザベラ様の元に訪れておりました。ボルグ様が訪れて一年ほどたった日に事件が起こってしまったのです。」


「国王がイザベラ様に国内の有力貴族との再婚を促していたのに、何度も断っていたので男がいると思い密かに領内に入られて家を数人の近習と見張っていたそうです。」


「我が家は長男しか生まれなかったので孤児を引き取って育てておりました。イザベラ様もそれを手伝ってくださっており、再婚をしない理由を国王が理解し帰ろうとした時、ボルグ様と鉢合わせてしまったのです。」


聞いていた皆の顔が驚愕した。


「ランガルム様は軍略の才もありますが、武勇も誉れ高くボルグ様に斬りかかったのです。2人の戦いは壮絶を極めお互い怪我を負い、そのうち人が集まり出したのでボルグ様は馬で逃げ、ランガルム様は馬車で顔を見られぬように王都へ帰りました。」


「ランガルム様の馬車が王都についた時にはランガルム様は息を引き取っていたようで病死扱いとして国葬を行いました。」


「ボルグ様は怪我をしてはいましたが、深くはなかったのでローゼンカイザー様にランガルム様が長くないことを伝え侵攻したのだと思われます。」


「ボルグ様はイザベラ様と会う以外にもサブラ地方の貴族とも会っていたようで、ローゼンランド軍の動きに呼応し貴族達が兵を上げたのです。」

「我が家はボルグ様のおかけで被害はなく、ことの経過を見守っておりましたが、ランガルム様との一騎打ちの際に負った傷が元でボルグ様がローゼンバルス様に討ち取られてしまったのです。」


「ローゼンランド軍の士気は一気に落ち込み、ローゼンカイザー様は撤兵なされサブラ地方の多くの貴族は処刑され、中央から今の団長が派遣され、この地方に詳しく侵攻にも呼応しなかったわしが軍師として新しい騎士団に所属することになったんじゃ。」


「イザベラ様はボルグ様の死を知り後をお追うとなさいましたが、お腹の中にボルグ様とのお子がいるのがわかり踏みとどまりましたが、ヒーロを産んで間もなくお亡くなりになられました。」


皆が神妙な面持ちで聞いていた


「ヒーロは我の血筋であったのか。というか父上の従兄弟だったのだな!」

シルヴィエの言葉によりはっと今の状況を思い出し

「ニルヴァ!王弟殿の手紙を!」


手紙の内容が気になりますね

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ