友達ができた話
まだまだやることがあるようです。
「「「おめでとうございます!!!」」」
城門前の大通りを結婚パレードの馬車や白馬に向かって国民達が祝福の言葉を贈る。
俺も馬車から手を振るが、こういうことは慣れなくて外から見ていてもわかるぐらいぎこちない笑顔で手を振っていた。
王城ないで結婚の儀を行い昼過ぎまでパレードをし、先祖の墓に報告をしに行った。
第一王子であったラングリスと母のリルベッドは出家することで命は取らぬこととなった。
逃げたローゼンビルスはローゼンランド王国で、復讐の機会も伺っておろうし
マイルズ王国もこの前の戦いでは敗走し、王子の暴走という形で賠償と謝罪はあったが女王と友好関係を築きたいという話はないので、また来る可能性は高い。
(頭が痛いことがまだまだあるなぁ)
などを考えていると湯浴みから戻ってきたシルヴィエが部屋に戻ってきた。
「ヒーロには騎士団員の女達もいるのは理解しておる。だが1番はわたしなのだからな!」
あまりにも可愛いシルヴィエの言葉に思い切り抱きしめながらベッドにダイブした。
初夜も滞りなくむしろ情熱的に過ごし朝を迎えた。
「マイルズ王国のリンベル様から密書を預かった使者達が来ております」
ニルヴァの言葉で目を覚ましたシルヴィエと俺はすぐにその使者に会うことにした。
手紙を携えた女の顔を見ると
「ローズマリーさん?」
俺は見知った顔の女性がいたのでつい声をかけてしまった。
「あら、わたくしのようなものの顔をよく覚えていらしたのね」
(忘れられんでしょw)
「あなたのような美しく強い人は忘れようしてもわすれられません」
シルヴィエもうんうん頷いている。
「では手紙を拝見」
ニルヴァが手紙を受け取りそれを渡され呼んでみると、その内容に俺もシルヴィエも顔を見合って驚いた。
手紙には南方諸国連合推進派の貴族と王子2人に陸軍長が率いる大軍隊が数日にも本国を出発しこちらに責めてくると書いてあった。
だが本当に驚いたのはその後だ。マイルズ王国の国王が既に死去しており近日中に第一王子が戴冠式を行うということ、こちらと交戦が始まったらリンベル王子が王都内の掌握し自分が王位につくと書かれていた。
「兄たちはロードバルトを倒すことばかり考えていてその後のことを考えようとしない。いくら僕が訴えても、どこかと組めばいいとか簡単に言う。連合国の北西には大陸の支配者と言われた大メルベーゼ王国、北北東には最近勢いに乗ってるガンド王国、連合国を倒したら2つの強国と国境を接するというのに。」
(兄?)
急にローズマリーの右後ろのフードを被った少年が前に出てきたと思えば
「御無礼をお許しください。僕はマイルズ王国第3王子のリンベルと申します。」
手紙を送ってきた本人がいた。
「リンベル殿はなぜこのような重大な情報を伝えに?」
女王が率直に質問すると
「我が臣下のローズマリーが以前、ヒーロ様と武術大会で戦った時に何か特別なものを感じたことと、女王がロードバルト王国とも友好関係を築きたいと仰られていたことが大きな理由です。」
続けて
「兄たちがアルベリア王国の内乱につけ込んで攻めた時も、王国自体に罪を問わず、攻めてくることもなかった。僕は南方諸国の各国とロードバルト王国が同盟し、大陸の第三勢力になりたいと思っています。」
(この王子と組む方がいい方に転がるかもやなぁ)
シルヴィエと少し話をしリンベルにむかって
「リンベル様のクーデターに一隊をおかしいたそう。王位についた際はそれを支持するが、1つ条件というかお願いがあるのだが」
「左後ろにいる使者を我が騎士団に迎えたいのだが、名を聞かせてもらえないか?」
左後ろの使者がフードを脱ぎながら
「私はアイナと申します。」
少し長めのおかっぱヘアーのクール系美人が出てきた。
「王国の直轄軍とは別に、フットワークの軽い飛龍を乗せた海軍を作ろうと思うのだが有事の際には指揮も取れる副官が欲しくてね。」
王子が正直に話をしてくれたので、こちらも正直に頼み事をした。
その場にいたシルヴィエ以外は驚いていたが
「わたしからもお願いしたい。」
とシルヴィエも頼んでくれたのもあって
「出向という形で一時的にお貸しいたします。期間が過ぎたあとのことは本人に任せます。」
王子は少し難しい顔をしながらも承知してくれた。
「それでは、そちらのっ」
ニルヴァの言葉を俺は遮り、
「感謝いたす。」
俺は王子の手を両手で握りお互いの友好関係を確かめ合うのであった。
次はどこかの国に何かが起こる。




