心臓
僕のカラダ 好きを帯びてる
君に放つためだけの好きを
帯びてるというより僕は好きそのもの
君のカラダ 好きを通さず
だけど好きを消そうともせずに
僕を充電器と同等に扱う
髪の毛が逆立つくらいの
好きを君へ放っているけど
君は優しさを放ってはくれない
僕は君の柔らかさを感じたいのに
口から手を入れて君の
心臓を掴んで出して
それを軽く振って落ちた
君の優しさを拾い集めて
飲みたいほどだ
頭の大半が君の
真顔に侵食されて
僕の笑顔さえも喰われ
脳がひたひたに浸かるほどの
微笑みを欲しているんだ
僕のカラダ 好きを帯びてる
でも優しさ含まない好きで
乱暴な好きは愛情とは別物
フカフカしたソファみたいな
柔らかさで包み込むことは
今の僕には到底無理なこと
身勝手って油性ペンで書いてあるから
口から手を入れて僕の
心臓を掴んで出して
それを軽く振って落ちた
僕の汚なさを袋に入れて
捨ててよ早く
荒れた大地にはすぐに
花が咲くことはないよ
力業で何とかする
そんな考えからまだ抜け出せないのは
根腐れのせいか
僕の好きが君の顔に
映らなかったのは
全然おかしくはなくて
当然のことだったんだ
口から手を入れて君の
心臓を掴んで出して
それを振って落ちるものは
優しさではなく僕への憎しみ
だろうだけど
僕の心にある手と
君の心にある手が
恋人繋ぎする日は
決して遠くない未来に
存在すると信じて愛す
君は優しさを帯びていた
鈍くて冷たくさせた僕は
壊れかけている電子レンジだったね