袋詰めのイタイ
午後5時40分。警察に電話があった。
近所の地下道で不審物を発見したとの事だった。
警察の安岡と田村は、パトカーで現場に急行する。
目的地に辿り着くと、そこには発見者と大きな何かが入った袋が置いてあった。
「何だろう、危険物かな?」
「わかりません、中を見るのは不安だったので。そのままにしておきました」
「そうか……」安岡は、危険物用の手袋を装着した。
「君は離れてなさい、私が様子を見よう」
安岡は、慎重に袋の結んである部分を解くと、さらに、紙でくるまれた何かを外に出した。そして、ゆっくり包み紙から、中身を取り出す。
「……これは……!?」
安岡は、困惑の表情を浮かべた。
首だ。そこには首が入っていた! しかも大量に!
「安岡!? 何が入っていたんだ? 本部に連絡するか?」
「いや、そこまでしなくてもいい」
「はぁ?」
「入っていたのは、フィギュアの首だよ」
「フィギュア? あの、アニメとかの人形のですか?」
「まあ、そんなところだ。ただ、頭部をとったんじゃなくて、これは多分元々胸部だけのタイプのフィギュアだろうな。しかし、女の子の胸像フィギュアだけこんなに集めるなんて、不可解と言うより何だかイタイな」
「はぁ……イタイですね確かに」
「こんなところに放置しなくても、どっかのコレクターズショップとかに売ればそこそこの値段になるのになぁ。勿体ない。」
安岡は、再びフィギュアを袋に戻すとサンタクロースの様に肩に担ぎ、発見者に「ありがとう」と声をかけるとパトカーに向った。
フィギュアの入ったその袋は、結構重かった。




