表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Rain  作者: 咲 美瑠紅
1/2

いち! 空飛ぶ傘と私

実話とフィクションを合わせました。

 あ、気分良いかも。

 その時私は、なんとなく青春を感じていた。

 なんて。そんな大層なものではなく、ただ単に土砂降りの中傘があるのに傘をささずに友達とダッシュしているだけの話だが。


 体育祭延期の日曜日。なぜか学校があり(そこでじゃあ休みの日は学校消えるんだという人は単なるアホ(’’)である)、部活も終わった五時過ぎ。休みの日だからか、終わるのが早かった。

 私が住んでいる地域は、現在台風接近中。よって、雨の雨に風の風でこっちは風邪ひくぞという状況。

 ものすごい風で友達の一人の傘がぐにゃぐにゃになっていたり、もう一人は馬鹿傘になっていた。

 友達の考えた、『ヘイ!マミー作戦』は、公衆電話がどこにもなかったことから失敗に終わった。

 そして傘がやばくなっている今、私たちに残された選択肢は二つ。

 いち!傘を差したまま歩いて帰って、傘が…

 いち!傘を閉じてダッシュ。時間短縮?

 というもの。

 さあ、どうする?

 

 てなわけで、私たち四人が選んだのは、何故か二つ目の傘閉じダッシュ。なんで?


 「きゃ~~~!きゃわ~~~~~!」


 思ったより、面白い!!

 

 走り終えたとき、私の頭、顔、服はずぶぬれになっていた。

 なんて言い訳しよう。一瞬思ったけど、まあいいや!

 

 なんかスカッとした。


 その後、傘をしっかりさして残りの道を歩き出した。


                ☆★☆★☆★


 夜。

 時計の針は十二時を回り、私も当然寝ていた。


 夢の中、私は傘で空を飛んでいた。

 風が気持ちいい。下に広がる海、島々。きれい。


 鳥になった気分。

 楽し~~~~~ぃ!


                ☆★☆★☆★


 良い夢だったなぁ。

 夢の余韻がまだ残る中、目をあける。

 ―――は、はぁ?



 幸せな気分で目を覚ました私の眼下に広がっていたのは、青い空と霧のような雲(’’’’’’’’’’)だった。

 しかも、どんどん落下を始めている。雲が通り過ぎていく。はっきりいって、怖い。


 ぇ、嘘、うそうそうそうそうそうそうそうそうそうそうそ嘘だ嘘だよね!

 ていうかせめて夢であってほしい~~~

 気がつけば、目の前には海面が。



 バシャァァァァァァァ………

                ☆★☆★☆★


 あ、ここは……?

 土の匂いがする。

 「ん……」

 

 むくっ


 起き上って、周りを見渡す。ここはどこだろう?

 無数の植物がうっそうと生い茂る、ジャングルか、森のような場所。

 何かたくさんの神秘が待っていそうな、場所(ところ)

 立ち上がり、奥に向かい歩き出す。


 川が流れている。鳥や動物の鳴き声も聞こえる。

 なんかわくわくするなぁ。

 

 数分歩くと、開けたところにでた。

 木々の影で道が暗かった今までとは打って変わって、日当たりのいい、適度に乾いた地面。

 いいところ。

 その真ん中に。

 巨大な樹が、立っていた。


 たくさんの幹がねじられるようにして一つの大木を作り上げていた。

 その木の何かに惹かれ、もっと近寄る。

 

 ぴたっ


 中に、何かいる?

 よく見ると、その木の中央には人が一人入るくらいの空洞があった。


 その中には、本当に人が入っていた。


               ☆★☆★☆★


 「ぇ」

 女の子だった。髪の長い小柄な女の子がその空洞の中で座っていた。

 ぴくりとも動かない。ねむっているのか?

 

 とりあえず、そっとしておこうかな。

 こんなすごい木の中に入っている彼女は、とても神聖なものに思えたから。


 もう少し散策しよう。


 しばらく行くと細い川があった。

「ん?」

 視力のいい私から見ると、それは人間のように見えた。

 さっき女の子を見た時点でここに人間がいるのはわかっていたが、まだいるのだろうか。

 もう少し近づく。

 その人に見える何かは、川岸で四つん這いになって、水面に口をつけている。

 もっと近づく。

 

 気付かれたらしい。

 首だけ私の方を向いてこっちを見ている。

 ちょっとだけ近づくと、顔がはっきり見えた。

 


 男の子だ。けっこうかっこいい。

 少し長めの髪を紐のようなもので一つに束ねている。

 目は、赤みがかった琥珀色で二重瞼。

 かっこいいというか、かわいいに近い。


 その少年が、口を開いた。


  「……誰?」


 声、かわいい~。


 









 

ありがとうございました。

かくのたいへんだった~

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ