⭕ 旅を始めよう
──*──*──*── 4日後
長引いた雨が漸く止んで、太陽が顔を出して「 こんにちわ! 」してくれる。
久方振りのポカポカ陽気に気持ちも身体も軽くなった様に感じる。
セロフィート
「 では、出発するとしましょう 」
長旅の準備は万端だ。
徒歩での旅は時間が掛かるからと、セロが馬車を用意してくれた。
馭者はキノコンで、馬は毎度お馴染みの〈 馬人形 〉だ。
マオ
「 馬車移動なら楽だな!
馬車なら、野宿する回数も減るし、雨が降っても雪が降っても関係無いもんな 」
丹◯
「 馬車まで用意して頂けるなんて── 」
セロフィート
「 全回復したと言っても病み上がりです。
長時間の徒歩移動は身体に負担を掛けます。
先は長いですし、少しでも楽な旅をしましょう 」
丹◯
「 …………有り難う御座います……(////)」
オレ達3人は馬車に乗り込む。
馭者のキノコンが「 出発しますエリ 」と言って、馬車を動かす。
元廃寺も今では立派な寺に生まれ変わっていた。
第1拠点にした寺に残るキノコンとキノコン達が手を振って笑顔で見送ってくれる。
田畑や果樹園が出来ていて──、一体何処からかっさらって来たのやら、家畜まで飼育している。
頼もしい限りだ。
セロフィート
「 先ずは≪ 鬼◯之地 ≫を目指しましょう 」
今回も前途多難な長旅になりそうだ。
キノコンが居てくれるから、大抵の問題は解決するだろうけどな──。
≪ 鬼◯之地 ≫か──。
丹◯さんが目を覚ましてから、4日経った訳だけど、≪ 鬼◯之地 ≫の舗装作業はどのくらい進んでるんだろうな。
旅館の外観くらいは出来上がってるかな?
仮に完成してても目的地が違うから、旅館には泊まれないけどな~~。
キノコン達は≪ 魔◯山 ≫に到着してる頃かな?
確かキノコン達は≪ 魔◯山 ≫の入り口に《 キャンプ地 》を作って待機してるんだよな。
4日──いや、それ以上経ってるとしてだ、キノコン達は3つの関門を突破してるかな?
《 七◯搭 》に到着してて、頭目の蔑◯骸を捕獲していて、玄◯宗を壊滅させてるかも知れない?
《 七◯搭 》に《 キノコンタウン 》を作り始めてるかも知れない?
キノコン達の動向が気になって仕方無い。
これはセロに確認しとかないとだ!
とは言え、丹◯さんが起きてる時に確認する訳にはいかないから、丹◯さんが眠ってからになるよな。
─*──*──*── 夜
丹◯さんが眠った。
キノコンが持たせてくれたお日様の匂いがするフカフカの敷き布団の上に横になった状態で、「 すぅーすぅーすぅ~~ 」と気持ち良さそうな寝息を立てながらスヤスヤと眠っている。
丹◯さんの身体に掛けているのは、肌触り抜群のモフモフした薄手の毛布だ。
実は、このモフモフした毛布はム◯ク達の赤毛から作られている品だったりする。
≪ ダンジョン ≫で保護しているム◯ク達を狩ってないし、赤毛も刈ったりしていない。
セロが〈 テフ 〉で構成した赤
明らかに、この≪ 大陸 ≫には存在しない毛
丹
この≪ 大陸 ≫での黄
丹
今がチャンスだ!
セロにキノコン
マオ
「 セロ──、先に≪ 鬼
もう≪ 魔
《 七
《 七
セロフィート
「 気が早いですね、マオ。
キノ
《 キャンプ地 》も作り終え、1000体のキノコン
マオ
「 えっ?
未
意外かも…… 」
セロフィート
「 苦戦している様
1000体では足
胞子を飛ばせば増やせますし、問題は無いでしょう 」
マオ
「 亡
セロフィート
「 心配は無用です。
キノコン
マオ
「 うん……。
あ──、オレの敷き布団
セロフィート
「 はい?
有りませんけど 」
マオ
「 無い?
何
セロフィート
「 丹
マオは直
マオ
「 オレの扱いが酷
明らかに男女差別じゃないかよ!
不公平だぞ!
男女平等はどうしたんだよ! 」
セロフィート
「 何
マオは男の子なのでしょう?
女
レディーファーストは紳士の嗜
この≪ 大陸 ≫に “ 男尊女卑 ” と “ 男女差別 ” は有っても “ 男女平等 ” は未
マオ
「 ……………………はぁ……。
じゃあ、キノコンのクッション出してくれよ。
クッションの上
セロフィート
「 はいはい 」
セロは古代
オレは肌
翌朝、キノコンのクッションを丹
◎ 故郷へ帰り、鍛
なんか可哀想に思えて来ました。
こういう状況も “ 知らぬが佛 ” って言うんでしょうかね??
◎ 訂正しました。
「 こんにちわ! 」くれる。─→ 「 こんにちわ! 」してくれる。
警戒はしてないみたいだ。─→ 警戒してないみたいだ。