✒ 袖触れ合うも他生の縁 3
マオ
「 それにしても、玄◯宗──??
初めて聞く名前だな…… 」
キノコン
「 益々盗賊じみた名前ですエリ。
セロフィート様,マオ様──、コイツ等めちゃんこ悪い奴等に決まっていますエリ! 」
追手:D
「 き…奇妙な化け物めがぁ!
妖魔か?! 」
キノコン
「 ボクは化け物でも妖魔でも無いエリ!
歴とした怪物エリ! 」
追手:A
「 えぇい!
我等の邪魔立てをするコヤツ等は殺せぇ! 」
追手:B
「 コヤツ等を殺して、小娘から鍔を奪うのだ! 」
マオ
「 はぁ……。
盗賊ってのは、どいつもこいつも死に急ぎたい奴等ばっかだよな。
掛かって来いよ、男の風上にも措けない犯罪者! 」
オレは鞘から愛刀を抜いて構える。
怪しさ全開な仮面の男達は腰に引っ提げている白刀を鞘から抜いて構える。
オレ達に尖った切っ先を向けて臨戦態勢だ。
オレより先に仮面の男達が一斉に動き出した。
セロとキノコンは放っといても大丈夫だ。
セロが張った結界魔法に守られているから、仮面の男達はセロとキノコンに攻撃が出来ない。
オレは愛刀を振って、仮面の男達を次々に気絶させる。
意外にも戦い慣れているみたいだけど、セロを相手に剣術の稽古をしているオレの相手じゃなかった。
マオ
「 ──ざっとこんなもんかな?
コイツ等、無駄に粋がってた割りには大した事なかったよな 」
セロフィート
「 キノコン、彼等の身ぐるみを剥ぎ取り、所持品も回収しなさい 」
キノコン
「 畏まりましたエリ! 」
キノコンは体を上下に動かし、ピストンしながら分身体を出す。
キノコン達は、地面に倒れている仮面の男達の身ぐるみを丁寧に剥ぎ取り始める。
男達が持っている所持品も遠慮無く回収してくれる。
回収した所持品の中に金目の物が入ってたら良いんだけどな──。
マオ
「 少しでも路銀の足しになければ良いけどな 」
セロフィート
「 剥ぎ取った衣類も所持品も新品にすれば、多少は良い値で買い取ってもらえます 」
マオ
「 オレ達の方が盗賊より盗賊みたいだよな~~ 」
キノコン:本体
「 セロフィート様,マオ様──、全ての作業が済みましたエリ! 」
セロフィート
「 宜しい。
では、死体の後始末はお前達に任せます。
マオ、雨宿りの出来る場所を探しましょう 」
マオ
「 だよな 」
キノコン達は嬉しそうに、スッポンポンの真っ裸にした男達を笠の中へ入れている。
今は気絶してるけど、笠の中で目を覚ましたりしないか心配だな。
何時迄も同じ場所に留まる訳にもいかないから、雨宿りの出来そうな場所を探して移動する事にした。
──*──*──*── 廃寺
マオ
「 やっと建物が在ったぁ~~!
すっごくボロッちいけど。
如何にも “ 何か ” が出そうだな…… 」
セロフィート
「 屋根と壁が有れば、雨風を凌げます。
結界魔法で雨が入らない様にします。
キノコン、廃寺を改築しなさい。
田畑も作り、此処をキノコンの拠点とします 」
キノコン:本体
「 畏まりましたエリ!
此処を拠点として布教活動を始めますエリ! 」
布教って──。
キノコンは一体何を布教するつもりなんだか……。
セロフィート
「 宜しい。
マオ、廃寺の中を綺麗にしてます。
待っていてください 」
マオ
「 うん、頼むよ 」
セロが古代魔法の清掃魔法を使って、埃まみれで汚い廃寺の中を一瞬で綺麗にしてくれた。
セロフィート
「 時代的にベッドは置けませんから、藁莚を敷きます。
その上に少女を寝かせましょう 」
マオ
「 藁莚って藁を編んだペラッペラの敷物だよな?
背中が痛そうだな~~ 」
セロフィート
「 宿屋でも無い場所で敷き布団の上に寝かせる訳にもいきません 」
マオ
「 それもそっか…… 」
セロが藁莚を〈 テフ 〉で構成してくれる。
床の上
殺
囲
身体
雨が止
囲
キノ
仕分けが終わると品
他
キノコンは雨が大
マオ
「 玄
盗賊にしては強かったかもな。
怪物
セロフィート
「 ふふふ…。
盗賊が居
折角ですし、玄
マオ
「 寄附って──。
やるのは強
セロフィート
「 有効活用する為に拝借するだけです。
ほんの少し金銭的な余裕が有るだけで、旅を楽しめますし 」
マオ
「 ほんの少しねぇ…… 」
セロフィート
「 1人は生
アジトの場所を自
マオ
「 恐怖の自
御愁傷様だな……。
ともあれ、寄り道する前
セロフィート
「 はいはい。
行く当ての無い放浪旅です。
マオの希望通
マオ
「 まぁ、出
何
助けた子は大丈夫かな?