⭕ 夢と浪漫 1
──*──*──*── 屋敷
──*──*──*── 食堂
温泉で入浴を終えた鬼鳥さんが[ 食堂 ]へ入って来た頃には、絶対に美味しい料理が出来立ての状態で食卓テーブルの上に並び終えていた。
湯気が出ているホカホカの料理だ。
キノコンが作ってくれた料理は冷めても美味しいけど、やっぱり出来立てを食べるのが1番だよな!
鬼鳥さんが空いてる席に座ると、すかさずキノコンが現れる。
食卓の上にホカホカのオシボリを素早く置いた後、淹れたてのお茶も音を立てずに出す。
食前に出されるお茶には、鬼鳥さんも慣れたみたいだ。
オシボリを使って両手を拭き拭きしているだけなのに、鬼鳥さんの動きから上品さと気品を感じる。
実は何処かの良い所で育った金持ちの令息だったりしなぁ~~い??
湯呑みに口を付けてお茶を飲んでるだけなのに絵になっているしぃ~~。
セロに劣らず、鬼鳥さんも次元の違う存在に見えてしまう。
平民には見えないんだよな……。
本当に鬼鳥さんは人間なのかな??
セロと鬼鳥さんが並んでる絵を売ったら、めちゃんこ稼げるかも知れないぞ!
後でこっそりキノコンに相談してみようかな?
その前にセロと鬼鳥さんに聞いて、許可を貰わないとだよなぁ~~。
キノコンが作ってくれた料理に3人で舌鼓を打ちながら食べる。
食事中に鬼鳥さんが≪ 東離 ≫で体験した旅話を聞かせてくれた。
鬼鳥さんは話すのも上手くて、面白くて、可笑しい話を沢山知っていた。
マオ
「 鬼鳥さんは物知りだね!
≪ 東離 ≫の事を知らないから、どの話も新鮮だよ! 」
鬼鳥
「 マオ殿に喜んでもらえて嬉しいよ。
私も話した甲斐があるというものだよ 」
マオ
「 良いよなぁ~~。
やっぱり旅って最高だよな! 」
セロフィート
「 ふふふ…。
鬼鳥さんの話は、とても為になります。
今後の参考になりますね、マオ 」
マオ
「 セロが悪用しなければな~~ 」
セロフィート
「 悪用です?
そんな事しませんし 」
マオ
「 毎度の事だけど、信用が出来ないんだよなぁ~~ 」
セロフィート
「 最近のマオはワタシに対して酷いです 」
マオ
「 そ…そんな事ないしぃ…… 」
鬼鳥
「 これは困った。
セロフィート殿とマオ殿を仲違いさせる気は無かったのだが……。
──ふむ、此処は1つ、私が聞いた珍妙な巻物の話で仲直りしてもらえないかな? 」
マオ
「 珍妙な巻物ぉ?
何それぇ!? 」
セロフィート
「 また面白い話です? 」
マオ
「 教えてよ、鬼鳥さん!
オレとセロは仲違いなんてしてないよ!
だろ、セロ 」
セロフィート
「 はいはい。
鬼鳥さん、マオとワタシは仲良しです♪ 」
鬼鳥
「 こう見えても護身の為に私も剣術を嗜んでいる身でね、風の噂で聞いたのだよ── 」
マオ
「 鬼鳥さんも剣士なの?
戦いとは無縁な商人だと思ってたよ 」
鬼鳥
「 1人旅をするには、身を守る術は必要だろう?
剣術が無難だと思ってね 」
マオ
「 確かにぃ! 」
セロフィート
「 マオ、鬼鳥さんの話を脱線させないでください 」
マオ
「 あっ御免……つい…… 」
鬼鳥
「 珍妙な巻物の名前は確かに── “ 魔剣◯録 ” だったかな? 」
マオ
「 まけん◯くろく?? 」
鬼鳥
「 本当に実在している巻物なのかは私も知らないのだがね──、何でも目録の中に30を超える魔剣等が収録されているそうだよ 」
マオ
「 ………………巻物の中に剣が収録ぅ?
それって、どゆことぉ!? 」
鬼鳥
「 魔剣のみならず、妖剣,聖剣,邪剣…多種多様な剣が収録されているとかいないとか──。
剣1つ1つが≪ 国 ≫は勿論、世界を揺るがす代物も存在するとかしないとか──。
風の噂では神◯魔械も収録されているらしいよ。
破れたり,切り刻まれた場合は、復元しなければ魔剣を取り出す事が出来ないとか──。
どうかな、中々珍妙な巻物だろう? 」
マオ
「 確かにぃ~~!
どうやって巻物の中に剣を入れてるのか分からないけど、持ち運ぶのに便利かも!
セロ、凄いよな!
これって商品化とか出来ないかな? 」
セロフィート
「 商品化です?
仕組みを解明する事が出来れば、生産も可能でしょうけど── 」
マオ
「 現物を手に入れて調べる必要が有るんだな。
何処の誰が流した噂なんだろうな? 」
セロフィート
「 巻物の中に大量の剣を収納──いえ、収録でしたか。
魔術を使って、作られているかも知れませんね 」
マオ
「 魔術かぁ……。
仮に魔術を使って作られたのなら──、魔術を使える人しか使えないのかな?
便利だと思うんだけど、魔術を使える人しか使えない巻物だったら残念かな……。
でもさ、考えた人って凄いよなぁ!
作った人とは別人なのかな? 」
セロフィート
「 さて、どうでしょう?
考えた人物より、作った人物を拉致し、作り方を聞き出します? 」
マオ
「 コラぁ!
拉致は犯罪だから駄目だぞ! 」
セロフィート
「 駄目です?
それなら捕獲します? 」
マオ
「 捕獲を “ ほご ” って言っても駄目だからな! 」
セロフィート
「 残念です…… 」
◎ 訂正しました。
オレとセロと仲違い ─→ オレとセロは仲違い
魔剣術かぁ……。─→ 魔術かぁ……。




