マオ
「 今回は鬼鳥さんに免じて信じるよ! 」
鬼鳥
「 有り難う、マオ殿。
信じてもらえて私も嬉しいよ、ははは──。
( まぁ…嘘は吐いてないからねぇ。
此処に戻って来くる前まえに絡からんできた輩やから達を役所へ連行したのは間違いなく事実だ。
旅人達を喝かつ上あげしていた輩やからだ。
盗賊紛まがいな事をしていたし、嘘は吐ついてない── )」
鬼き鳥ちょうさんは右みぎ手てに持っている煙管キセルを口くちに付けて吹ふかしている。
お洒落な煙管キセルを優ゆう雅がに吹ふかしている上じょう品ひんな鬼き鳥ちょうさんなら、“ 煙管キセルが似に合あう男性ランキング ” が有れば、絶対に1位に選ばれそうだ。
杖の代わりに煙管キセルを持ったセロも絵になりそうだけど──、セロには煙管キセルを吹ふかしてほしくはないかな。
鬼鳥
「 うん?
どうしたのかね、マオ殿?
私の顔に何なにか付いているのかな? 」
マオ
「 あ……うぅん(////)
鬼き鳥ちょうさんは煙管キセルが似に合あうな~~って! 」
セロフィート
「 ふふふ…。
マオも煙管キセルが欲しいです? 」
マオ
「 欲しくは無いけど……。
鬼き鳥ちょうさんは色んな煙管キセルをコレクションしてたりするの? 」
鬼鳥
「 おやおや、マオ殿は私の煙管キセルに興味が有るのかな?
煙管キセルには少しょう々しょう煩い方ほうでね、語り始めると明あ日すの夜よるになってしまうのだけどね──。
煙管キセルの話はなしを聞きたいかい? 」
マオ
「 止やめとくぅ~~ 」
セロフィート
「 面おも白しろそうです。
是非、聞かせてください。
マオも一緒に聞きましょうね 」
余計な事を言っちゃったな……。
これが本ほん当との “ 口くちは災わざわいの元もと ” か──。
セロは煙管キセルを使って商売でも始める気なのか?
セロフィート
「 先まずは温泉で汗と疲れを洗い流し、昼ひる食げを済ませるとしましょう 」
鬼鳥
「 ふむ、それが良いい。
食事を終えて落ち着いてから、煙管キセルについて語るとしようか 」
あぁ~~、こりゃ駄目だ。
逃げれないヤツだ。
諦めるしかないヤツだ……。
──*──*──*── 屋敷・敷地内
他た愛あい無い会話を弾はずませているセロと鬼き鳥ちょうさんと一緒に裏うら門もんから敷地内ないに入はいる。
鬼き鳥ちょうさんは貸し切り状態の温泉に入はいる為、玄関から屋敷の中へ入はいって行った。
──*──*──*── 中庭
セロとオレは屋敷の中へは入はいらないで[ 中庭 ]に立っている。
キノ本コン体が丹たん精せい込めて管理してくれている[ 中庭 ]は、屋敷に滞在中ちゅうの鬼き鳥ちょうさんからも気に入いられている。
「 こんなにも美しい庭てい園えんは見た事が無いよ 」って、褒めてくれたんだよな。
オレがセロに話し掛けようとしたら、セロはオレの唇くちびるに綺麗な指を当てる。
「 喋るな 」って合図だ。
セロは周囲に防音古代魔法 魔法を掛けた。
セロフィート
「 声が漏もれない様ようにしました。
話してください 」
マオ
「 誰かに聞かれたら拙まずい話はなしじゃ無いけど? 」
セロフィート
「 念の為です。
情報漏ろう洩えいは命いのち取とりですし 」
マオ
「 大おお袈げ裟さだなぁ。
セロ──、マジで鬼き鳥ちょうさんから煙管キセルの話はなしを聞くつもりかよ? 」
セロフィート
「 勿論です。
実じつは鬼き鳥ちょうさんに内緒で煙管キセルを幾いくつか用意してます 」
マオ
「 煙管キセルを?
何い時つの間まにだよ 」
セロフィート
「 ≪ 西せい幽ゆう ≫でしか入にゅう手しゅの出来ない特殊で稀き少しょうな煙管キセルです。
物もの珍めずらしいと思いません? 」
マオ
「 ………………善意じゃ無いんだろ?
今こん度どは何なにを企たくらんでるんだよ?
≪ 西せい幽ゆう ≫で作られた煙管キセルをプレゼントなんて──、鬼き鳥ちょうさんに賄賂わいろでも渡す気かよ? 」
セロフィート
「 賄賂わいろです?
何な故ぜそんな事をする必要が有ります?
ワタシは友達フレンドとなった鬼き鳥ちょうさんと良りょう好こうな関係を築きずきたいだけですし 」
マオ
「 良りょう好こうな関係ぇ~~?
オレには十じゅう分ぶんに仲なか好よささ気げに見えてたけどぉ? 」
セロフィート
「 あくまでも表ひょう面めん上じょうです。
鬼き鳥ちょうさんの腹の内うち等など、鬼き鳥ちょうさん本人と〈 久宇宙を遠運営する実大いなる成主宰者 〉にしか分かりません 」
マオ
「 そだな……。
〈 久宇宙を遠運営する実大いなる成主宰者 〉からは教えてもらえないもんな……。
それで御ご機き嫌げん取りする為に賄賂わいろかよ 」
セロフィート
「 賄賂わいろでは無く、純粋な気持ちから来くる贈り物プレゼントです 」
マオ
「 その純粋な気持ちを鬼き鳥ちょうさんにじゃなくて、オレに向けて労いたわってほしいんだけどぉ!! 」
セロフィート
「 マオ──。
鬼き鳥ちょうさんに妬やいてくれてます? 」
マオ
「 べ…別に妬やいてないしぃ!(////)」
セロフィート
「 ふふふ…。
嬉しいです♪
今夜は無理ですけど、近い内うちに『 いいこと 』しましょう。
この≪ 大陸 ≫へ来きてからは、すっかり御ご無ぶ沙さ汰たでしたし 」
マオ
「 う…うん……(////)
確たしかに御ご無ぶ沙さ汰た…だよな(////)」
セロと『 いいこと 』──したいっ!!
本ほん当となら今こん夜やにでもセロと『 いいこと 』したいのにな……。
ぶっちゃけ、煙管キセルについての語りなんて、どうでも良よ過ぎるぅ~~!!
オレの左ひだり横よこに立っているセロが、オレの左ひだり手てに触ふれて、ギュッと握ってくれる。
セロ……大胆だな(////)
今こん夜や──「 セロと『 いいこと 』したい 」って、言ってみようかな?
セロフィート
「 鬼き鳥ちょうさんは、マオとワタシに嘘を吐ついてます 」
マオ
「 は?
唐とう突とつだな~~。
急に何なんだよ 」
オレが口くちを開ひらく前まえにセロが先さきに口くちを開ひらいた。
セロフィート
「 マオ、君きみは覚えてます? 」
マオ
「 『 君きみ 』って言うなよ。
他た人にん行ぎょう儀ぎだろ。
──で、何なんの事だよ? 」
セロフィート
「 マオの忘れん坊さん。
≪ 東とう離り ≫で有名な御ご仁じんと言えば誰でしょう 」
マオ
「 はぁ?
≪ 東とう離り ≫で有名な御ご仁じん??
そんな御ご仁じんなんて居いたかな? 」
セロフィート
「 おや、ピンと来きません? 」
マオ
「 …………………………。
別に…………来きないけど? 」
セロフィート
「 ヒントを与えても分かりません? 」
マオ
「 何なに言ってんの?
微み塵じんもヒントにな・っ・て・な・い・だろ~~。
ヒントならも・っ・と・分かり易いヒントを出してくれよな! 」
セロフィート
「 はいはい。
では、マオの意を汲んだヒント2です。
“ 悪あく党とうの驕きょう慢まんを砕くだく事を宝たからとしている人物 ” です。
分かります? 」
マオ
「 分かるかよっ! 」
セロフィート
「 良よく考えてみたください 」
マオ
「 『 考えろ 』ってなぁ~~。
悪あく党とうの驕きょう慢まんを砕くだく事を宝たからとしてる──。
ヒーローかな?
正義の味方だろ!
う~~~~ん………… 悪あく党とうを退治して回る正義の味方…………そんな有名人、居いたかな?? 」
セロフィート
「 ふふふ(////)
とても惜おしいですよ、マオ 」
マオ
「 おっ?
正解に近いって事だな!
セロ、ヒント3をくれよ 」
セロフィート
「 はいはい。
それでは、次のヒントです。
ヒント3は──── 」