✒ 賭け事 2
セロフィート
「 では全額を賭け、終わりとしましょう 」
マオ
「 いゃいゃいゃ──、何で全額使っちゃうんだよ!
普通は半分ぐらい残すだろが! 」
セロフィート
「 マオ、賭け事の締めは大胆に勝負するものです。
“ 大勝ち ” するか “ 大負け ” するか──、自分の運に賭けるのです。
最後の大勝負は、賭けの醍醐味です 」
マオ
「 最もらしい事を言って誤魔化すなよ!
全部賭けたら貴重な路銀が無くなっちゃうだろが! 」
セロフィート
「 大丈夫です、マオ。
ワタシは負けませんし。
今迄ずっと連続続きだったでしょうに。
マオだけのセロフィートを信じてください。
マオに損はさせませんし 」
マオ
「 ………………負けたら承知しないんだからな!!
夕食が米の入ってない粥なんて嫌だからな!! 」
セロフィート
「 はいはい。
任せてください。
この《 遊戯屋 》の金庫を空にしてみせましょう 」
マオ
「 デッカく出たな。
じゃ、じゃあ──全額賭けるの許す!! 」
セロフィート
「 は~~い♪
沈まない豪華客船に乗った気持ちでワタシを見守ってください 」
──*──*──*── 飲食街
マオ
「 負けたよな。
最後の最後の大勝負で嘘みたいに大ボロ負けしたな!
折角増やしたのに全部、没収だよ!!
セロ、話と違うじゃないかよっ!!
《 遊戯屋 》の金庫を空にする所か逆にウハウハさせちゃったじゃないかよぉ~~!! 」
セロは見ていた周囲の人達を煽りまくって、自分と同じ “ 半 ” に全額を賭けさせた。
結果は “ 丁 ” で、セロの予想は大外れ──。
最後の最後の大勝負で、多くの参加者を破産に追い込んで大負けしやがった。
そんなもんだから、欲に目が眩んだ多くの人達が所持金が0になって、大騒ぎになってしまった。
セロとオレは気配を完全に殺して《 遊戯屋 》から出ていた。
セロフィート
「 マオ、賭け事の勝敗は最後まで分からぬものです。
勝ち続けるからと言って、最後の大勝負でも勝てる保証は無いです 」
マオ
「 さっきと言ってる事が違うんだけどぉ~~? 」
セロフィート
「 マオ、ワタシは冗談は言っても嘘は吐きません 」
マオ
「 昔は “ 嘘は吐くけど、冗談は言わない ” みたいな事、言ってたよなぁ?
──嘘吐きの王様が何言ってんの?
前科も有るんだぞ!
前科を忘れるなよ、ぜ・ん・かぁ~~!! 」
セロフィート
「 あの《 遊戯屋 》の金庫と倉の中に隠されている大金を全て頂戴する手筈は既に整ってます。
最後に多くのカモさん達も賭けてくれましたし、当初の予定よりも金額は増えてます。
それに〈 器人形 〉を御客とスタッフに紛れ込ませてますし 」
マオ
「 えっ……どゆこと?? 」
セロフィート
「 ゲームに負けて大損しても、“ 一時的な損でしかない ” と言う事です。
本日の稼ぎ分,金庫,倉に隠されている大金の全てが、マオとワタシの路銀に早変わりします 」
マオ
「 …………酷ぇ……。
立派に計画的な犯行じゃないかよぉ!! 」
セロフィート
「 ふふふ♪
あの《 遊戯屋 》が健全な皮を被った真っ黒く黒な悪い組織である事はキノコンから報告を受けてます。
遊びながら楽に稼げたでしょう? 」
マオ
「 ………………はぁ~~。
心臓に悪いよ!
本当に米の入ってない水っぽい粥を食べなきゃいけないと思って思って覚悟してたんだぞ! 」
セロフィート
「 ふふふ…。
今夜は豪華な《 飲食店 》で夕食にしましょう 」
マオ
「 良かったぁ~~(////)
そう言えばさ、1人だけ賭けなかった人が居たよな。
あの人だけが損しなかった訳か── 」
セロフィート
「 そういう人も居ます。
欲張ると痛い目を見る──良い教訓を学べましたね、マオ 」
マオ
「 全部、仕組んどいて良く言う~~! 」
全くもう、セロは企ててる事が有ってもオレには教えてくれなくて、後出しする事が多いんだよな!
何も知らないオレは、ヒヤヒヤしっぱなしだ。
《 飲食店 》へ向かってる途中、何人からも人違いで声を掛けられた。
大体が、やれ “ り◯うふ◯せつ◯ん ” だの、やれ “ りん◯つあ ” だのと、しつこかった。
だから、誰さんだよ!!
知らない相手と間違えられてウザい。
相手するのも面倒だから気配を完全に殺して、相手を気絶させてから “ トンズラ ” する事にした。
柄の悪い傍迷惑な輩の後始末は人間が大好物なキンコンに任せて、セロとオレは《 飲食店 》へ向かう事にした。




