第11話 武器と防具とアクセサリー(前編)
忍者刀を追記しました!
今回のエントリーでは武器と防具、そしてアクセサリー類をまとめてみました。
(前編)では武器を、(後編)では防具とアクセサリーを紹介していきます!
□□刀剣類□□
ファンタジー小説に登場させる剣としては、西洋剣と日本刀でしょうか。
西洋剣は、片手もしくは両手で用いる武器で、特に中世から近世にかけてヨーロッパで使用された刀剣類を指します。
一般的には剣身の両側に刃があり、尖った切先があります。
多くの場合、接近戦で威力を発揮しました。
対して日本刀は日本固有の鍛冶製法によって打たれた刀類の総称です。
日本の刀の主流が湾刀であり、寸法により太刀、脇差、短刀に分類されます。
■西洋剣
<ナイトリーソード>
中世ヨーロッパの戦場で馬に乗り、片手で使用するための剣がナイトリーソードです。
アーミングソードとも呼ばれています。
細長く鋭い剣身を備えているのが特徴であり、プレートアーマーの継ぎ目がある脇の下や、兜の隙間から突き刺すことも可能でした。
<ツーハンデッドソード>
ツーハンデッドソードも進化したプレートアーマーに対応した剣です。
鎧のすき間や、装甲その物を突き刺せるほど硬い切先を持つ剣です。
ツーハンデッドソードの名称通り両手で握りやすく、刺突の威力が更に増すように作られています。
ファンタジー世界でも魔獣相手に重宝しそうです。
<レイピア>
実戦向けの剣であり、細身で軽く、決闘の際には最も選ばれる剣であったレイピア。
その優美な姿から、持ち主の社会的地位や財力を知らしめる剣でもありました。
筆者も好きな剣で、ヒロインの貴族令嬢に持たせています。
SAOのアスナちゃんの剣と言えば、イメージできるでしょうか。
<スモールソード>
スモールソードは、レイピアから発展した物で、細く小さくしてコンパクトに収めた物です。
軽量ながら刺突の攻撃力は高かったため、レイピアと同じく決闘で一般的に使われるようになりました。
さらに、紳士がステータスを誇示するための役割もあり、貴族が腰の脇に下げている剣は、これでいいでしょう。
<ショートソード・ロングソード>
ショートソードは多くの場合、歩兵が用いた通常の斬撃用の剣を指し、ロングソードは騎兵が馬上からの刺突用に用いた長い剣を指します。
<バスタードソード>
両手使用を基本としながら片手での使用も可能としている汎用性の高い剣。
鎧で重武装した敵は、鎧の隙間への鋭く細く尖った切先による刺突で倒し、軽武装の一般兵には、両手を使った斬撃で斬り伏せます。
名称からもファンタジー小説に非常に登場させやすい剣。
ただし語句から連想される大剣では無い事に注意。
<タガー>
ダガーは対人武器として制作されたものを指し、対してナイフは一般に多目的切断具であります。
シーフやスカウト必携の武器です。
レイピア使いが隠し持っていて、時には二刀流で戦います。
刺すか投げて使います。
<その他>
グレートソードなどの大剣、ソードブレーカーなどの名称が使いやすいでしょう。
■西洋剣の構造
*ポンメル:柄頭
柄の先端部のこと。
剣全体の重心を調整するウエイトの役目や、剣が柄から抜けるのを防ぐ役目もあります。
儀式用の剣では、装飾が施されることが多い部分です。
*タング:茎
日本刀の茎にあたる部分。
ガード鍔を貫く形状で、握り(グリップ)部分の内部を通ってポンメルにつながります。
*ガード:鍔
相手の攻撃から手を保護する、またはグリップを握る手が滑って剣身にふれないよう保護する部分です。
様々な形状があり、装飾に特徴がある者が多くあります。
*グリップ:握り
使用者が直接手で握る部分です。
基本となる素材は木や象牙、金属など様々で、手が滑りにくいよう革紐や細い鎖などが巻かれました。
*ヒルト:柄
ポンメル、ガード、グリップを含む部分の総称。
*ブレード:剣身
刃を備えた剣身部分のこと。
金属を素材とし、刺突を重視した剣はほとんどがまっすぐで、両側に刃があります。
*フラー:樋
剣身の中心線に彫られた溝です。
*カッティングエッジ:刃先
研いだ刃の事。
西洋剣のカッティングエッジも繊細な部分ではありますが、日本刀ほどの鋭さはありません。
日本刀が切るに対し、西洋剣は突き重視です。
*ポイント:切先
剣身の先端部分です。
刺突のために鋭くなっており両刃のまっすぐな剣では、力が直接ポイントの一点集中することから高い効果を発揮します。
念のため西洋剣の部位名称を書きましたが、作中の表現に使うと臨場感が出ます。
(例)魔獣の体液でグリップが滑った。
(例)ブレード同士が激しく衝突した!
(例)切先が深々と突き刺さる。
上記の様にルビを振るとカッコ良いですよね!
■日本刀
『折れず、曲がらず、よく切れる』
切断力を増す為に反りのついた湾刀です。
腰を入れてぶった切ります。
<カッコイイ日本刀の固有名>
*九鬼正宗(くきまさむね)
*江雪左文字(こうせつさもんじ)
*小夜左文字(さよさもんじ)
*大般若長光(だいはんにゃながみつ)
*一期一振(いちごひとふり)
*五月雨江(さみだれごう)
*鬼丸国綱(おにまるくにつな)
*三日月宗近(みかづきむねちか)
*波游ぎ兼光(なみおよぎかねみつ)
*人間無骨(にんげんむこつ)
■日本刀の構造
*上身
刀身全体のなかで、鞘に収まる部分。
*茎
刀身のなかで上身以外の部分。
刃は無く、刀鍛冶が自らの銘を入れる部分でもあります。
*鋒/切先
上身の先端部にあたる鋭く尖った部分のこと。
*刃先
上身のなかで、切ることができる刃のある部分。
*棟・峰
刃先の反対側にある、刃のない部分のこと。
「峰打ちでござる……」
*鍔
刀身と柄の間に装着されている金具。
この鍔により相手から刀で攻撃された場合、柄を握る手を保護することが可能です。
バランスウエイト的な役目もあります。
*目釘穴
茎と、それを収める柄を固定する留め具の目釘を挿し込むための穴。
*銘
茎に彫られる文字や紋などの総称。
*鞘
刀身の刃が付いた部分を保護するための刀装具です。
また、刃がまわりの人や物を傷付けないように隔てて、携行中や保管時の安全を保つ機能も備えています。
美しい装飾が施されている物も多いです。
■忍者刀
忍者刀とは一般的な日本刀よりも小さく、その刀身に弓なりの反りがほとんどない『直刀』の剣のこと。
忍者刀は、敵と斬り合うための剣と言うよりは、鞘に入れたまま道具として使用することが多い武器だったようです。
背中にしょっているイメージが強いです。
■聖剣、魔剣、聖槍など
ここでファンタジー小説のヒントとなる有名は聖剣の類を、少し紹介しておきます。
<エクスカリバー>
アーサー王伝説に登場する、アーサー王が持つとされる剣。
魔法の力が宿るとされ、ブリテン島の正当な統治者(=イングランド王)の象徴とされることもある。
実力はさほどでもないが、もっとも知名度のある聖剣か?
<グングニル>
北欧神話の主神オーディンの持つ槍。
<トールハンマー>
北欧神話に登場する神トールの持つ武器である雷鎚ミョルニルの英語名。
イゼルローン要塞の主砲。
<レーヴァテイン>
北欧神話に登場する聖剣。
世界樹の頂にいる雄鶏ヴィゾーヴニルを殺すことができる唯一の剣。
諸説ありで、杖とも解釈できる。
筆者は作品中、杖として主人公に持たせています。
<グラム>
北欧神話に登場する聖剣。
オーディンの投げたグングニルに当てられ折られてしまう語りがあります。
<イージスの盾>
ギリシア神話では、英雄ペルセウスが、目を合わせた者を石化させてしまう魔物メドゥーサを討伐し、 その首を持ち帰ってアテナに捧げると、その首を盾にはめ込んだと伝えられています。
イージスシステム・イージス艦の由来でもあります。
<フラガラッハ>
ケルト神話に登場する太陽神ルーが持つ剣。
フラガラッハの特徴として、敵の甲冑を貫き、鎖を断ち切るほどの切れ味を誇り、剣自ら鞘から飛び出し、自動追尾攻撃をするという、とんでもない性能を持っている点。
<アスカロン>
キリスト教の聖人『聖ゲオルギウス』が所有していた竜殺しの聖剣。
聖人列伝『黄金伝説』によると、聖ゲオルギウスはこの剣で巨大な悪竜を討伐し、エジプトの王女を救出したそう。
<ソハヤノツルギ>
伝承上の人物『坂上田村麻呂』が所持していた剣のこと。
妖星が大空で砕けて降り注いだ際に誕生した剣とされています。
伝承から魔法剣にしやすいでしょう。
<蜻蛉切:とんぼきり>
徳川家家臣、後の大名本多忠勝が愛用したことで知られており、天下三名槍の一つに数えられています。
銘は、戦場で槍を立てていたところに、飛んできた蜻蛉が当たって二つに切れたことに由来すると伝わります。(諸説あり)
<妖刀村正:むらまさ>
伊勢国桑名の刀工一派が作刀し、切れ味が良いと三河武士達から絶賛されていた刀です。
しかし村正が徳川家に災いをもたらすという妖刀伝説が広まってしまいました。
村正は名刀であり、怪しげな妖刀ではありません。
□□その他の武器□□
<槍:スピア>
柄の部分が長く先が刃になっています。
騎馬兵に対して効果が高い。
衛兵や門番は槍を持つことが多い。
ランスは馬上槍、パイクはスピアを改良した長い槍。
<斧:アックス>
柄の先の片方に刃があるものと、両方に刃があるものがある。
片方に刃、反対側がハンマーやスパイクのタイプもあります。
農業用などと区別すると戦斧とも言います。
力自慢のキャラが持つことが多いです。
<弓>
弦を張り、矢をつがえて射る武器。
パーティーメンバーとしては、遠中距離攻撃の担い手であるが、矢の本数に限りがあるのが弱点。
アイテムボックス持ちのチートもいる。
<クロスボウ>
弦を引いた状態を固定して、専用の矢を板ばねの力で弦により発射する武器です。
弓矢のような熟練を必要としません。
<銃>
ファンタジー世界で登場するのはマスケット銃です。
創造で魔弾銃を開発しても良いでしょう。
ファンタジー世界にはあまり登場しません。
<杖>
魔術士といえば、やっぱり杖!
これは絶対外せません。
物理的な攻撃力はさほどありません。
問題は種類が曖昧で、作家泣かせであること。
メイス:セレモニアルメイス 祭礼用?
スタッフ:歩行補助用?
セプター:王族用?
ロッド:棒系?
ワンド:かなり相応しい?
筆者的には、○○の杖とワンドを好んで使っています。
<爪:クロー>
手首に固定して手の甲に何本かの金属の爪が突き出ているような武器。
ちょっと悪そうな形状で、悪役が好みます。
<糸>
『転スラ』のソウエイを参考に……。
<農機具>
農村での一揆などで武器にした。
鎌、鍬、鉈、鋤、フォークなど。
意外と攻撃力が高い。
<調理器具>
お鍋のフタにはお世話になりました……。
夫婦喧嘩の飛び道具にもなります。
包丁はやめてね!
<本>
魔導書、魔術書、魔法書、スペルブック。
本を片手に魔術を発動するシーンはよく見られます。
分厚い本の角で叩くと物理的にも結構痛い。
<スクロール>
ここでのスクロールは巻物の事。
広げて読めば魔術が発動します。
使い捨てと再使用が出来るものとに別れます。
当然高位の魔術が込められているもの程高価。
忍術の巻物もスクロールに含まれるでしょう。
武器を題材にした(前編)はここまでです。
(後編)に続きます!
最後までお読み下さり、ありがとうございます m(_ _"m)
是非『ブックマークに追加』して頂き、あなたの作品に役立てて頂ければ幸いです。
少しは役にたったよ! といった創作家様がおられましたら
広告下の☆☆☆☆☆評価を押して応援して頂けますと、
作者はなにより嬉しく励みになり、さらに努力してまいります。
感想、質問等もお待ちしております!