無能扱いされるケイタ
人生初投稿です。
感想あれば教えてくれるとありがたいです。
「おい見ろよ、また“無能”が来たぞ!」
ギルドの片隅で、誰かの嘲笑が響いた。その視線の先にいたのは――俺だ。
「ケイタ、お前またEランクのままか? 転生者だって聞いて期待してたのによ」
「いや、期待外れにもほどがあるだろ。ステータスは凡人以下、魔力量ゼロ、剣もへっぴり腰」
「ははっ、これじゃ“村人その一”の方がまだマシだな!」
冒険者たちの笑い声が木霊する。俺は黙って拳を握りしめ、下を向くしかなかった。
――事実、反論の余地はなかった。
訓練でも、討伐でも、俺はただの足手まといだ。みんなが前に出る中、俺は後ろで震えるだけ。
たとえ必死に剣を振っても、魔物の皮膚ひとつまともに斬れなかった。
「おい、あのゴブリンまだ生きてるぞ! とどめ刺せ!」
「は、はいっ!」
必死に剣を振り下ろす。……が、ゴブリンは逆に俺の攻撃を受けて暴れ出し、仲間が慌てて仕留めた。
「お前が下手に斬ろうとするから余計に手間取ったんだぞ!」
「悪い……」
謝るしかない。それが、俺の日常だった。
胸の奥には、ずっと同じ後悔が渦巻いている。
(また……守れなかった)
小さな村で出会った旅人、ギルドで顔を合わせた同じ新人、たまたま助けを求めてきた子供。
誰かがピンチに陥ったとき、俺は剣を構えながら、一度も“最後まで”守り切れなかった。
いつも他の誰かが来て、俺は無力さを突きつけられる。
だから、あの日の戦いも――
俺は、また誰かを守れずに死ぬはずだった。




