短編小説「memory」
# 1
青年は目を覚ますと真っ白な部屋にいた。天井には蛍光灯が並んでおり、部屋の広さは教室一つ分くらいだろうか。時計が見当たらず、時間がわからない。身に覚えのない白の服とズボン、何故自分がここにいるのか、そして、自分が誰なのかすらわからなかった。
部屋を見渡すと扉が一つ。扉を開けると、青年と同じ格好で人が倒れている。彼の顔にはNo.1と刻まれていた。青年は座り込み、声をかけて起こす。すると、彼は目を覚ますと同時に青年に驚き、声を出しながら戸惑いを見せた。青年は落ち着くよう声かけし、今の状況がわかるか尋ねるが、彼も青年と同じで何もわからなかった。それから、彼の顔に刻まれている番号も何なのかわからかったが、彼からは青年の顔にもNo.3と番号があることを伝えられる。
この部屋にも扉はあった。扉を開けると、またもや同じ格好で人が倒れており、顔にはNo.2と刻まれていた。「あ……あぁ……」
それを見たNo.1は驚いた表情を見せ、No.3を指差した。
「あなたと……同じ顔……」
「えっ……⁉️」
No.3も驚き、一瞬言葉を失うがこう続けた。「……君とも同じ顔……」
こう、やりとりしている間に目を覚ましていたNo.2が、二人を見て口を開いた。
「オレら三人、同じ顔ってことね」
# 2
No.2を見てNo.3が尋ねる。
「随分と落ち着いて見えるが、あんた何か知っているのか?」
「知らねーよ、お前らがうるさくて目を覚ましただけだ」
No.2は顰めっ面で応えた。No.1は三人とも同じ顔ということに戸惑いを見せ、一人でボソボソと呟いている。
「同じ顔……同じ顔……」
No.3はこの部屋にも扉があることに気付く。
「いったい、何人居るんだ……」
扉を開けると、そこには誰もいなく、新たな扉も無かった。
三人ともこの部屋に入ったとたん、扉が勝手に閉まり、鍵が掛かった音が部屋に響いた。「閉じ込められた、閉じ込められた……」
No.1が喚く。
「面白くなりそーなのにうっせーな!」
「面白い⁉ やっぱ、あんた何か知ってるのか? 応えたくれ! いったい何がどうなってて、ここはどこなんだよ! 何かの実験か⁉」
「だから、知らねーって! 知らねーから、面白いんだろ?」
――突然、天井から声が放たれた。
「生きろ」 同時に、部屋の床からは水が浸み出してきた。 喚き散らすNo.1。No.2はNo.3を見て呟く。
「ほらねー、面白くなってきた」
# 3
「床には穴とかないぞ、この水どっから出てきてるんだ⁉ おい、生きろってなんだ⁉ どういうことだ⁉」
No.3はしゃがみ込み、水が浸み出す床に手をつけながら天井に向かって叫ぶが、返答はない。No.1は泣き喚きながら、鍵が掛かった扉を無意味に叩く。
水は止まることなく、もう既に彼らの腰くらいまで浸かっていた。「くっそ、どうしろって言うんだ⁉ 何がしたいんだ⁉」
No.3は叫んだあと、こんな状況にも関わらず、まだ冷静なNo.2に問い詰めようと彼の方を振り向いた。
――そこに彼の姿はなかった。No.1は目撃していたのか「消えた……突然消えた……」と喚いている。
No.1の方へ話を聞きにNo.3は向かったが、No.1はパニックに陥り、No.3に飛び掛かってきた。
水は彼らの胸辺りまで達し、溺れそうなNo.1がNo.3にしがみつき、どちらも危ない状況となる。No.1は「死にたくない、死にたくない……」と喚き続けた。
No.3は思った(死ぬのか……こんなところで……自分が誰かもわからず……嫌だ……このまま死にたくない……)
部屋は完全に水に浸かる。
(『生きろ』)No.3は謎の声を思い出す。
(この状況でどうやって……生きられるんだったら生きたいよ……ハハッ……)
――No.3は目を覚ますと、目の前にはNo.2がいた。
「おお! すげぇーな、オレもこうやってきたのか!」
「夢を……見て……いたのか…?」
「夢じゃねーよ、あの部屋からワープとでも言うのか? 飛んできたんだ。ほら、全身濡れてるだろ」
「No.1は⁉」
部屋を見渡し、No.1がいないことに気付く。「きてねーよまだ」「このままじゃ、No.1は死んでしまう……」と言いながら、閉まっている扉を開けようとするが、びくともしない。
「オレらにどうしよってんだ? たぶん、常識が通じねーことが起こっているのは確かだ、何かここに飛ぶ条件みてーなのがあんじゃねーか?」
No.2は何か思い出したかのような表情で続ける「お前、ここにくる前に何か言ったり、思ったりしなかったか? オレはな、まー、初めは面白そーと思ったんだが、あの状況で『生きろ』って言葉にだんだん腹が立ってきてよ。生きて、あの声の主をぶっ殺してやろうと思ったら、この部屋にいた」
「それだ!」そう言い、No.3はNo.1がいる部屋に向かって叫んだ。
「No.1、聞くんだ! 生きたいと思うんだ! そうしたら、この部屋に戻れるかもしれない! No.1!」
しばらくしてもNo.1がこの部屋にくることはなかった。それでも、冷静に見えるNo.2にNo.3が問う「何故、こんな時に落ち着いていられるんだ。普通はもっと動揺するだろ」
「こう見えて少しは驚いているんだけどな実は。まー、正直、自分でも何でこんなに落ち着いているのか不思議に思うことはあるけど」と、にやけながら応えるNo.2。
「ところで、お前が言う、その普通ってなんだ? 普通って誰が決めた普通なんだ?」今度はNo.2がNo.3に問い質した。
そうこうしている間に閉まっていた扉が開いた。何故か部屋いっぱいに浸かっていた水は跡形もなく消え、No.3はびしょ濡れになって倒れているNo.1に直ぐ様駆け寄った。
「おい! No.1、起きろ! 起きろ! 起きてくれ……」No.3は彼の顔を叩いたり、心臓マッサージなどをするが、息は戻らない。
No.2が伝える「もう、死んでるって」
こうしてNo.1の死を悟った直後、天井から声が放たれた。「喰らえ」
「な……何て言ったんだ?」
No.3が不安そうに尋ねる。「食えってことだろ」
「何を……?」
No.3の呼吸が荒くなる。
「こいつを」
No.2は死んでいるNo.1を指差した。
# 4
どれくらい時間がたっただろうか、No.3の髪の毛は乾いてきている。二人はずっと座り込んだままだったが、同時にお腹が鳴ったあと、No.2が話し出した。
「あれから喉の渇きと空腹感が尋常じゃねー。この部屋がおかしいのか、オレらがおかしいのかわかんねーが、食うしかねーのか」
「ふ……ふざるな、人を食べるなんてありえないから……」と応えるNo.3だが、様子がおかしい。
「お前、声出てないぞ? もう限界だろ? 先食えよ」
No.3は何も応えない。「ちっ、つまんねーなー、オレはもう我慢できねー、食うぜ、生きるためにな」そう言い、No.2はNo.1の死体に手を伸ばした。
No.3はNo.2の手元を見つめる。目を背けたいのに、何故か目が離せられない、動きがゆっくりに感じる、自分の心臓の音が頭に響く、そして、No.2が齧りついた。
# 5
「かってーっ!」 No.2の声にNo.3は驚きハッとする。死体の腹には歯形が付いていた。
「死んでるからか? こんなかてーのかよ人間って!」
一度、死体から口を離したNo.2が、そう言ってまた齧りつく。彼の手や口、服とズボンは血に染まっていった。
No.3のお腹がまた鳴り、No.2が急かす。
「早く食えよ、このままじゃー死ぬぞ」
No.3は俯いたまま動かない。
「ちっ、しょーがねーなー」
No.2は肉を捥ぎ取り、No.3の方へと投げた。彼の目の前に肉の塊が落ち、手には血が飛び散っていた。その手に付いた血を見て、彼は固唾を呑む。そして、泣きながら肉に食らいついた。
# 6
彼らは貪り続ける。カラカラに渇いていた喉を血が潤していく、フラフラになっていた身体を生肉が生き返らせていった。
「人間食っちゃたなオレたち。しかも、よくわかんねー自分と同じ顔のやつをよ。考えたら気持ちわりーが、まー、お互い共犯ということで」
腹一杯になったのか、No.2は手を止めて、そう語った。
「あ……ありがとう」
No.3は少し間が経ってから応えた。
「礼なんていらねーよ」
No.2は襟で口を拭ったあと、仰向けになり、そう口にした。そして、あることに気付く。「天井が動いてやがる」 No.3も見上げると、確かに天井が動いている。彼らの目の前で静かに、高くなっていった。
倍くらいの高さで天井は止まると、今度は新たな扉が壁から現れ、扉に添い、階段も出来上がっていく。そして、最後には上から、大きな鍵が落ちてきた。
No.3は一瞬の出来事で何がどうなったのか、わけがわからなかったが、鍵を見て思わず反応する。
「出られる、出られるんだNo.2!」
No.3は透かさず、鍵を手に取り階段を駆け上がった。鍵穴に鍵を入れ、取っ手を回――せない。
「あれ、開かない!」No.3は扉を押したり、引いたり、叩いたりするが全く開かない。
「No.2! 手伝ってくれ!」
No.3が叫び、No.2が起き上がろうとした時、またもや天井から声が放たれた。
「戦え」
No.2は微かに笑みを浮かべ、囁く。
「まだ、出られねーってことね」
# 7
No.3は虚脱し、その場で崩れ落ちた。
「そんな……戦うなんて……」
「今回は直ぐに理解したみてーだな」
「たぶん、出られるのは一人だけだ、やるしかねー」
No.2がそう言っても、No.3は動かなかった、いや動けなかった。聞こえてはいたが、頭に入っていなかった。
数分たってもNo.3は居座り続けていた。それを見たNo.2が口を開く。
「おい、オレはそこからお前を落とすこともできるし、落ちたお前を殴り続けることもできる。でも、それはつまんねーな、さっさと下りてこいよ」
きょとんとしていたNo.3は、No.2の言葉で目が覚め、無言でゆっくりと立ち上がった。それから階段を下り、彼の目の前で止まって、こう応えた。
「僕……は……戦いたくない…」
「バカか? 戦わねーと出られねーんだぜ? 戦わねー理由がどこんあんだよ? 怖いのか? オレは、この部屋に居とく方が怖いぜ」
No.2は冷ややかな眼差しで語る。
「他に……他に方法が……」
No.3はそう言いながら辺りを見渡す。
「他に方法なんてねーよ。いや、お前は逃げてるだけだ、戦うことから」
No.2にそう言われ、目が合ったが直ぐに逸らすNo.3。そんな彼の様子を見てNo.2は続けた。
「いいか、今からオレはお前の顔を殴る。歯食い縛っとけ」
そう言って、No.2はNo.3に殴り掛かってきた。
突然のことにNo.3は動揺する「ちょ……待っ……」
――部屋には二つの音が響き渡った。まず先に鈍い音、そして次に鋭い音が。後者の音は、No.3が握り持っていた鍵が、床に落ちたものだった。
# 8
「゛うっ……゛ぅ゛ぅ……」
No.3は呻き声をあげ、膝をついた。彼の口からは反吐が溢れ出る。彼は顔ではなく、腹を殴られていた。
No.2は右手を揺らしながら話す。「わりーわりー、手が滑っちまってよ。そういや、食ったばっかだったな。ほらよ、今度はお前の番だ、殴っていいぞ」
No.3は痛みで動けない。「ちっ、動けねーか……。
今更だが、何故オレたちはここにいるんだ? 何故オレたちは同じ顔なんだ? 何故オレたちは記憶が無いんだ? 何か意味や意図があるのか? オレはお前なのか? お前はオレなのか?」
No.2はNo.3の周りを歩きながら述べ続けた。
「オレだって聞きてーことは沢山あるが、もう、そんなことはどうでもいい、自分と戦ってるみてーで最高じゃねーか! ほらよ、自分に勝ちてーじゃん!」
No.2はNo.3の目の前で止まった。その言葉を聞いたNo.3の目が開いた。彼は立ち上がり、No.2を見る。
「お! 戦う気になったか、ほら殴れ」とNo.2は自分の腹を軽く叩く。
No.3は深呼吸をし、右の拳を強く握り締め、No.2に向かって振り上げた。
# 9
No.2は勢いよく左に持っていかれた。
「いってーっ……同じ腹に当ててくると思っていたのに……顔面かよ……」
No.2は顔を押さえながら話す。
(たった一発殴っただけなのに、ぐったりと全身が重い。鼓動は止まらず、身体中が熱い。そして、この微かな胸の高まりは何だ?)
No.3は肩で息をし、血が滲む拳を見つめながら不思議にそう思った。
「お前もいてーだろ? 歯に当たったからな。おかげで口が切れたぜ」
No.2は彼を指差し、そう言うと、血が混ざった唾を吐いた。
「ご……ごめん……」
「謝るんじゃねーよ。これで御相こだ、こっからが本番だ、いいな覚悟しろよ!」
No.2の表情が変わった。まるで獲物を見つけたかのように、舌を出し笑いながら勢いよく駆け寄って来た。
# 10
No.2はNo.3の顔、腹、脚と全身を殴り続ける。No.3は避けようとするが、No.2の勢いが凄く、逃れられない。
「おい、おい、おい、一発殴っただけで終わんのか?」
No.3は抵抗するも、辛うじてNo.2の身体を引っ掻く程度。
「No.3、オレは決して強くはないぞ、力も腕や脚の数も同じだ、オレは化け物じゃねー、お前と何も変わらねー。ただ、本気なだけだ、お前はどうだ? オレは、お前に勝ってこの部屋から出るぜ」No.2は殴り掛かりながら問う。
No.3は声をあげて反撃する。無我夢中でNo.2の右手首に咬みつくことができた。
「やりゃーできるじゃねーか!」
No.3の攻撃は当たるようなってきた。No.2もダメージを受けているのは間違いない、それなのに嬉しそうに微笑んでいる。
互いに顔は腫れあがり、息もあがってきた。No.2が口を開く「そろそろ、終いか」
二人は腕が上がらなくなってきたのか、No.2は頭突きし、No.3はくらいながらも首に咬みついた。部屋には、No.3の唸り声とNo.2の呻き声が混ざり合い、響いていた。
先に声が途絶えたのはNo.2であった。No.3は彼の力がなくなったことを感じ取ると、首から口を放した。途端に彼は動き出し、No.3の顔を目掛けて、持っていた何かをぶっ刺した。
# 11
No.3はどうにかNo.2の腕を止めることが出来たが、何が起こったのかしばらく理解できなかった。
「わりーな、勢いでやっちまった。さっき拾っちまってよ」
No.3の左目には鍵の先端が刺さっていた。互いの腕の力がぶつかり合い、微かに震えながら止まっている。
「脳みそまでぶち抜くつもりだったんだけどよ、よく止めたな」
No.3の呻き声が漏れる。
「そのまま、咬みついときゃーよかったのにな、油断禁物だ」
No.2は咬み傷を擦りながら、ゆっくりと鍵を引き抜いた。No.3はあまりの激痛に悲鳴をあげ、その場に倒れ込んだ。辺りには血が零れ落ちた。
No.2は振り返り、階段を上っていく。それを見上げるNo.3「ぐ……く……くそぉ……」
鍵穴に鍵を入れるNo.2。彼はゆっくりと取っ手を回――せなかった。
No.3は驚いたが、No.2は落ち着いていた。
「やっぱりな、殺さねーと開かないタイプか」そう呟き、鍵を抜く。そして、No.2は静かに階段を下りる。
その場から動けず、息を呑むNo.3。No.2は彼の前に立ち止まり、見下ろした。
「わりー、死んでもらうぜ」
No.2は、次こそは一発で仕留めようと鍵を力強く握り締め、大きく振り被った。その後、彼らは耳にした。ぐさりと突き刺さる音を。
# 12
鍵はNo.3の眼球ギリギリで止まっている。血を吐くNo.2。No.3の手にはNo.1の骨が握られており、No.2の首に刺さっていた。
「ちっ、油断したぜ……」そう言い、No.2は倒れた。
No.3はNo.2を押し退けて、彼が握り締めている鍵を拾い上げ、階段に向かった。その時、No.3は背筋が凍りついた。左足首をNo.2が掴んでいたのだ。
「ここまで来たなら、生きろよてめー! 死んだら殺すからな! 生きろ! No.3!」と叫び、彼は息絶えた。
同時に部屋が崩れ始め、どす黒い闇に包まれていく。No.3はフラフラになりながらも、今にも崩れそうな階段を必死に駆け上がっていった。
何とかぎりぎりのところで、彼は鍵穴に鍵を入れ、取っ手を回し、扉を開くことが出来た。扉の向こうからは、眩しく光が放たれていた。
# 13
中に入ってみると、光が放たれていたように見えたが、そこは暗くて不気味な世界だった。そして何故か扉は消えていた。
「ここは……どこだ?」No.3は呟く。その後、直ぐに天の声が放たれた。
「おめでとう」
「ど……どういうことだ?」
「三つ手に入れたものがあるぞ。
一つ目は命、二つ目はここで生きる権利、そして三つ目が記憶だ」
「記憶……?」
「そろそろ、思い出してくるはずだ」
「何言ってるんだ! 何でこんなことするんだ!」
「何を言っているのはお主だ。
お主が選んでここに来たんだ」
「自分で選んだ……だと……?」
「人間って面白いのう。
必死で生きていたのに、自ら命を絶つ。
それを忘れると、また必死に生きる」
No.3の身体が震え出す。
「思い出してきたか。わしはここで絶望する、人間の顔が好きでの」
No.3はしばらく呆然と立ち尽くし、その後、発狂した。
「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛お゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぉ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぅ」
彼の凄まじい喚き声の中、天の声が静かに響いた。
「ようこそ、地獄へ」
END