ギルマス
ガルタのダンジョン都市、そう呼ばれる街の冒険者ギルドのギルドマスターであるオイゲン・スラン男爵は元Sランク冒険者である。オイゲンはSランク昇格と共に叙爵し貴族となった。そして42歳の時に冒険者を引退しそのままギルドマスターに就任、現在52歳である。
1階奥にある部屋でライルはオイゲンに挨拶する。
「オイゲンさん、お時間取って頂きありがとうございます」
「おっ、気持ち悪い言い方だな」
とオイゲンは苦笑する。ライルにソファに座る様に促す、ライルはタマを起こす為声を掛ける。
「タマ、タマ、起きようか」
「うみゅ〜」
起きたタマをソファに座らせライルもタマの隣に座る。
「それでその獣人の子のことでの話で良いのか?」
「はい、タマのことで相談です、タマオイゲンさんに挨拶しようか」
「たまだよ」
ライルはタマを保護した経緯を話す。
「なるほど、タマちゃんを今後も保護したいと、でもな未成年のライルには難しいぞ」
「難しいのは分かってます、だからオイゲンさんに一筆貰えないかと、タマの後見人になるのに俺のBランク帯のギルドカード、それとオイゲンさんの推薦状?、ともかく一筆あればどうにか出来ると思うんですよ」
「俺が一筆書けばまぁ大丈夫だろうな、でも良いのか?孤児院も結構充実してるぞ」
「先祖返りだと厳しいと思うんです、それに出会ったばかりですが俺がタマと一緒に居たいんです」
オイゲンが タマを見る、オイゲンに見られた瞬間タマがビクッとなる。
「まぁ良いさ、一筆書いてやろう、ちょっと待ってろ」
オイゲンが部屋を出る、部屋に残されたライルはタマに話し掛ける。
「タマ、今日は大人しいね」
「んー、おとなのひと…おじさんこわい…」
ライルはタマの身体にあった皮下出血の跡を思い出す、タマが大人を、特に男性を怖がるのがわかる。
「ごめんなタマ、これからは怖い人は俺が近寄らせないから、今日話しした人達は怖くない人だから、大丈夫だからね」
タマを抱き寄せて頭を撫でる、そうしてる間にオイゲンが戻って来た。
「ライル、書いてきたぞ、ん?抱き合ってどうした?」
タマが大人、特に男性を怖がる理由を話す。
「そうか‥ライル、お前が後見人になるべきだな、一筆書いただけじゃ足りない、俺に出来る事は何でも言え!」
「ありがとうオイゲンさん、何かあれば言うよ、じゃあそろそろ行くね」
ライルはオイゲンに礼を言い部屋を後にする。ギルド受付に行きマリに依頼書のことを聞く
「依頼書なら張り出しといたよ、今日明日中には応募者も集まると思うわよ」
「なら明日夕方にでも顔出します、個室借りれるかな?、借りれるなら応募した人には明日17時に此処にって言っといて下さい」
個室の確認も取れ仔細を了承するマリにまた明日と言って冒険者ギルドを後にするライル。タマと手を繋ぎ魔術師ギルドに向かい歩き出す。タマの足でも5分も歩けば到着だ。魔術師ギルドは冒険者ギルドと比べると敷地は狭いが建物は負けてない、魔術師ギルドに入り受付に行き用件を伝える。すると直ぐに担当の魔術師が現れる。
「ライルくん、依頼の品が手に入ったんだね!」
「はい、ミスリルゴーレムのコアです、苦労しましたよ」
アイテムボックスからミスリルゴーレムのコアを取り出す。
「放って置くと再ゴーレム化するので気を付けてくださいね、因みに再ゴーレム化する時はストーンゴーレムになるみたいですよ、では引き渡し完了のサインをお願いします」
「はい、サインしました、また何かあれば依頼させていただきます」
依頼品の受け渡しも終わり受付で報酬の金貨30枚を受け取る、報酬をアイテムボックスへ仕舞いタマの手を引き魔術師ギルドを出る。
「タマ、晩御飯は何食べたい?」
「なんでもいーよ?」
「そっか何でも良いのか〜、んじゃ何か作るかな、今晩はにいちゃんの手作り料理だ!」
「にいちゃのりょうりだ!」
タマも笑顔になる、ライルはタマと手を繋ぎながら帰路につく。
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