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侯爵邸へ



 アリト達の昇格から3日後の土の日、ライルパーティ(仮)

はギルドマスターと冒険者ギルドの会議室で面会していた。


「ライル、お前の要望は通ったぞ」

 ギルマスがライルに伝える。


「そうですか、これで気兼ねなく依頼受けれますね」

 ライルは満足気に頷く、ライルはアリト達を見渡しアリト達が驚く事実を伝える。


「これでアリトさん達も領主様から指名依頼を受ける事になりましたね、護衛お願いします」

「「「「「えっ」」」」」

 アリト達の口が開いたままだ、かなり驚いてる様だ。


「お前‥伝えてなかったのかよ」

 ギルマスが渋い顔だ。


「今から伝えます、皆さんには指名依頼と言う形で僕の護衛依頼が出てます。依頼主は領主様、ですが実際には一緒に行くタマの護衛ですね。馬車での移動になります、簡単な仕事ですよ」

 まだ呆然としてるアリト達にライルが説明する、気を取り直したアリトからライルに質問が飛ぶ。


「何故我々に領主様から指名依頼が来るのでしょう?」

「普通あり得ないでしょう!」

 ルーシーも気を取り直したようだ、ミシェル、エンナ、ハマナも頷いている。


「僕がアリトさん達の実績作りの為に仕組みました」

 ライルが笑顔で答える、アリト達の顔が若干青ざめる。


「ライルさん、普通私達のランクで領主様の指名は受けられないですよ。AランクやSランクの案件です」

 ミシェルが正論を言う。


「まぁ良いじゃないですか、ランクを早く上げるなら権力者の依頼を受けるのが1番です」

 ライルが気楽に言う、アリト達もそう言うものなのかと納得している。ミシェルだけは「何か違う…」と呟いてる。


「それよりタマちゃんも連れて行くんですか?」

 ルーシーが食い付いた。


「はい、アリアさんに預けるのも悪いので」

 嘘だ、タマと旅行に行きたいだけである。


「子供が子供連れて依頼熟すとか、ど〜なってんだかなぁ」

 ギルマスが愚痴る。子供に依頼出す方も大概なんじゃ?と皆が思ったが黙っておく。


「じゃあ依頼は受けで処理しておくからな、依頼は3日後に出発だ。一度侯爵邸に顔出しとけよ」

 それだけ言うとギルマスは部屋から出て行く、残されたライル達は今後を相談する。


「まぁ話し合いも何ですから、一度顔見せに侯爵邸に行きますか」

 その言葉に皆が緊張する。


「ライルさん、私達こんな格好だけど大丈夫ですか?」

 ハマナが不安気に言う。


「冒険者が仕事の話に行くのですから大丈夫ですよ」

 ライルが不安を取り除くように言う。


「でもやっぱ不安…」

 エンナが鳩尾の辺りを抑えて呟く。


「私達貴族に縁が無いからね…」

 ルーシーも呟く。


「一応ミシェルさんが貴族なんですが…」

 ライルの言葉に皆が一斉にミシェルを見る。


「まぁ下級貴族ですからね、私も高位貴族にはご縁ありませんから…」

 ミシェルまで不安気だ。そこにアリトが声を上げる。


「皆!ライルさんにお任せしよう!」

 アリトの言葉に皆が納得する、ライルは苦笑いだ。


「ではお昼食べてから侯爵様にご挨拶しに行きましょう」



 ライル達は侯爵邸の眼前にまで来ている、此処まで来るのに色々あった。貴族街に入れば衛兵に職務質問され、歩いて侯爵邸に向かう途中でも職務質問。そして現在、侯爵邸を守る衛兵や騎士から怪しい目で見られてる。


「やはり服装が問題でしたでしょうか?」

 ミシェルの言も当たりだろう。


「未成年や成人したばかりの集団ってのが人目引きますよね」

ライルも原因はわかってるようだ。取り敢えず門番に話し掛けてみようと移動を開始する、ライル達の動きを見て警戒する衛兵と騎士。門に到達し衛兵に話し掛けるライル。


「すみません、侯爵様から依頼を受けた冒険者のライルと申します。依頼のお話をしたいのですが誰か話を通せる方はおいででしょうか?」

 ライルが丁寧に告げる。


「はっ、ライルさんですね。只今話のわかる者を連れて来ますので少しお待ちを!」

 意外と対応が良い。


「僕の様な者に随分と丁寧な対応ですね?」

 ライルとしては一悶着あると思っていたのだ、少し残念にも思ってたりする。


「守備隊長に近々ライルと言う少年が尋ねて来ると聞いていました、丁寧な対応を心掛ける様にとも」

 と言う事らしい、だが衛兵は良いとしても騎士は胡乱な目を向けて来る。やがて門の扉が開き、門の向こうで執事服を着た中年の男が待っていた。男はライルに声を掛ける。


「ライルさん、お久しぶりです。中に案内しますのでどうぞこちらに」

 ライル達は中に通される。


 やっと侯爵邸の中に入れる。




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