引っ越し2
午前中の掃除が終わりライルの家で共に昼食を取る一同。
「ライルさん、何処から行きますか?」
ミシェルが行き先を聞いてくる、順番は特に決まって無い。
「寝具からではどうですか?」
ライルも何と無くで答える、と会話しながらも食事が終わる。
「タマはどうする?掃除が良い?買い物が良い?お昼寝があるから掃除の方が良いかな?」
「アリッサおねえちゃんのおてつだいする!」
タマはアリッサの手伝いで掃除をするようだ。
「ではミシェルさん、エンナさん、ハマナさん、ルーシーさん、行きましょうか、アリアさん後はお願いします」
残りの掃除をアリア達に託してライル達は買い物に出掛ける、行き先は中央地区の寝具や家具などを取り扱ってる店が並ぶ通りだ。20分程歩くと目的の通りに到着する、この通りには大店の店舗などが並んでいる。
「さて、入る店は決まってますか?」
ライルの質問に皆が良い笑顔で頷く。
「店は決めてます、この通りにあるハグワープ寝具店です」
ミシェルが代表して答え通りを進んで行く。
「ここですね、ハグワープ寝具店」
店はかなり広いようでベッドから枕や毛布なども取り扱っているようだ、店に入り店員に話し掛ける。
「寝具一式買いに来たのですがベットは此処にあるだけですか?」
ミシェルが話し掛けると店員が対応してくれる。
「いえ、見本品以外は裏に組み立て前の状態で商品が置いてありますよ」
在庫はあるようだ、ミシェル達は見本として展示してあるベッドを吟味していく。そして全員が一つのベッドに目を付けた、引き出し付きの頑丈そうなベッドだ。若い女性が選ぶベッドでは無いが冒険者が好みそうな品ではある。
「「「「これください」」」」
女性陣が引き出し付きベッドを指差す。
「それで良いんですか?女の子が選ぶ品じゃないと思うんですが」
ライルの言葉に皆が答えるには「装飾より実用性!」とのことらしい。
「ありがとうございます、配送した先で組み立てますので住所をお教え願えますか」
店員が女性陣に住所をと願う、そこにライルが口を出す。
「持って帰るので組み立てて貰えますか」
ライルの言葉を聞いて店員がギョッとする。
「お客様、組み立てると持ち運びが非常に大変になりますが…」
「大丈夫ですよ、僕の事覚えてませんか?Fランクの運び屋ライルです」
「ライル君か!大きくなったね、君なら大きな荷物も苦にならないね。わかった、直ぐ組み立てるように言っとくよ」
ライルはFランクの時アイテムボックスを生かし配送の依頼ばかりこなしていた、なので色々な場所で顔と名前が知られてたりする。
「職人に言っといたよ、1時間程時間貰えるかな」
店員が戻って来てライルに告げる。
「ありがとうございます、他の商品買いながら待ちますよ」
「お客様に言うのも何だけど…ライル君物腰が柔らかくなったね、以前とは段違いで見違えたよ」
「その節は迷惑かけました」
ライルは頭を下げる、店員は首を振って「謝罪はいりません」と笑顔で返す。それを女性陣が不思議そうに眺めてる、ライルはFランクの頃に配送の仕事をしたと説明する。
「Fランクの頃のライルさんって想像出来ません」
とミシェルが言えば他メンバーも頷く、ライルは苦笑する。
「皆さん、それより他の寝具買わないと」
ライルが女性陣を急かす、皆も慌てて商品を見に行く。ライルも商品を見て回る、タマの為に枕や毛布、布団等を買っていく。今は夏だがアイテムボックスに収納しておけば痛む事はない。女性陣も順調に気に入った品を買っているようだ、ライルは会計のカウンターで女性陣の買った品を次々と収納していく。ベッドも既に収納済みだ。
「ライルさん居ると買い物楽だわー」
ルーシーがライルに笑顔を見せながら本音を漏らす。
「ライルさん、荷物ありがとうございます」
ハマナがライルに頭を下げると他の皆も続けて頭を下げる。
「買い物は終了ですか?」
「はいライルさん、私達はこれで大丈夫です」
ミシェルが代表して答える、礼を言い店を後にする一同。
次に向かうは家具の店。こちらも大型店で品揃えが多い、先程の寝具店と同じで買った側からライルが収納していく。
一通り買い物も終わり店を出る。
「金貨10枚使ったなー」
とエンナ。
「私12枚使いました…」
とミシェル、少し後悔してるようだ。
「まあ必要な物ですから」
と達観してるかのようなハマナ。
「今晩から寝るの楽しみだわぁ」
とルーシー、皆でワイワイと会話しながら拠点へ戻る、拠点の中に入るとアリアがライルに伝言を伝えに来た。
「ライルさんのお宅でタマちゃんのお昼寝中に冒険者ギルドの方が訪ねて来られました、明日朝にでもギルドでマリさんに顔を見せて欲しいそうです」
何の用だろう?




