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ライルの噂



 今日は土の日、朝のギルド併設酒場から話は始まる。


「昨日のライルさんは迫力があったな」

 アリトが昨日の事を思い出しながら切り出す。


「雰囲気が全く別人だった」

 エンナも同じ思いのようだ。


「でも格好良かったかも」

 ルーシーは見てる所が違ったようだ。


「タマちゃん貶されたのが原因ですよね」

 ハマナはライルが豹変した理由を考える。


「ライルさんはあの冒険者達に何したんだろな」

 アリトの問い掛け。


「あの冒険者達は無傷のようでしたが服は血だらけでしたよね」

 ハマナも問い掛ける。


「B+冒険者が怯えてたよな」

 エンナが指摘する。


「素直に謝ってたのが気持ち悪かった」

 ルーシーは自身の感想だ。


「皆さんおはようございます」

「おはようございます」

 ライルとミシェルが現れる、馬が一瞬静まり返る。


「昨日の話ですか?、何か質問あれば答えますよ」

 ライルは笑顔で答える、その言葉にアリトが恐る恐る質問する。


「その、ライルさんはあの冒険者達に何をしたんですか?」

 ライルは少し考え答える。


「冒険者達の間で噂されてる僕の話知ってます?」

 アリトは言いにくそうに答える。


「気に入らない者の手脚を切り落とす、ですか?」

「それです、まぁ若干違いはありますが。実際には敵対した冒険者の手脚を切り落としてただけです、勿論切った手脚は後程繋げて治療しましたが」

 ライルの発言に引いてしまう一同。


「それを昨日の冒険者達に行っただけです、聞き分けの良い方々で良かったです」

 更に引く一同、タマが絡むとライルは怖い。


「あの、領主様に気に入られてるって噂は…」

 ハマナが恐々と質問する。


「気に入られてるかどうかは分かりませんが領主様からは偶に指名依頼が入りますね」

 「おぉー」と周囲から声が上がる、「偶にですよ」とライルは謙遜するが指名依頼は通常一流の冒険者が受けるものだ、それが領主直々の指名ともなれば大変名誉な事でもあり実力を示す事にもなる。


「ではそろそろダンジョンに入りましょうか」

 ライルが促す、皆でダンジョン入り口に向かう。ダンジョン入り口で順番待ちの列に並ぶ、すると以前にも話し掛けて来た女性冒険者がライルに話し掛ける。


「ライルくん!、ライルくんのパーティって地下10階突破したんだってね、なら次はオーク狩りだよね。だったら回収屋再開だよね?」

 捲し立てる女性冒険者、その声に聞き耳を立てる周囲の冒険者達。


「条件付きでなら再開しても良いですよ」

「なになに?条件教えて」

「まず僕達のパーティが狩るのを優先、次に15か16階限定で。それで良ければ回収しますよ」

「ゴブリン達が出なくなってオークの上位種も少ない階って事だね、なら15階だよ、大部屋3つ跨いで大量湧きの場所あるから」

 周りの冒険者達も参加したいと申し出て来る、なら皆でと言う話になり15階上り階段周辺で待ち合わせる事になった。ライル達の順番が回って来たので早速ダンジョンに降りる、地下9階までアリトとエンナの新装備を試しながら降りて行く。

 地下10階のボス部屋、一同はボスに挑む。気負って入ったボス部屋だったがアリト達はあっさりとゴブリンジェネラル達を撃破する。


「前回アリトさん達は苦戦しましたが通常のボスなら余裕で倒せるんですよ、これが皆さんの実力です」

 アリト達は自身の実力を実感する、Dランクに上がったのは実力なんだ、と自信を付ける。


「皆さん、地下15階まで素早く行きますよ」


 ライルに急かされ階段を下って行く一同、階段の下では初のオーク戦が待っている。




 

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