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帰還と査定



 地下10階のボスを倒すとライルは言う。唖然とする4人、4人は慌ててライルに言う。


「ライルさん、私の魔法がボスに通用するとは思えないんだけど!」

 とルーシーが言えばエンナが後に続く。


「私も皆を護り抜ける自信はないです!」

 エンナ他皆も困惑気味だ。


「まだ早いと思うのですが…」

 とアリトとハマナが言う、それを聞いてライルが答える。


「言っておきますが皆さんは見学ですよ、ボスは僕一人で対処します、ボス戦の雰囲気を味わってもらえれば大丈夫ですから」

 と言うライル、4人は目を丸くする。だがライルの言う事なのだから本当なのだろう、と4人は自分を納得させる。


 ライル達一行は下に降りる階段に到着する、階段を降りるとボス部屋に続く大扉が見える。少しだが他冒険者も居る、この時間に居ると言う事はDに上がりたいE級だろう。このダンジョンのボスからは逃げられる、ボス部屋に行く為には転移の魔法陣を使う必要があるが、この魔法陣は相互通行の為にボス部屋からボス部屋に続く大扉に戻る事も可能だ。但し魔法陣を戻った者は丸一日ボス部屋に入れなくなる、だが比較的楽にボスから逃げ出せる為に力試しにボスへ挑戦する者も居る。

 

 順番を待っていたライル達に番が回って来た、ライル達は大扉を開け皆で魔法陣に乗る。魔法陣が光り出しボス部屋に転移する、初めての転移に4人は驚いていたが前方に敵影を見ると一斉に武器を構える。その中でライルが前に出る皆を制しそのまま見てるように言うとミスリルの剣を横薙ぎに構える、敵はゴブリンジェネラルを筆頭にゴブリンアーチャー・ゴブリンガード・ゴブリンメイジ・ゴブリンエリート等が多数居る、通常のゴブリンは居らず所謂ハズレと言われる通常ボスよりも強い敵が現れた現象だった。


「当たりだな」

 とポツリとライルが呟く、敵がライル達を認識して駆けてくる、アーチャーは弓を構えメイジは呪文の詠唱を始める。敵は全部で15匹程居る、アリト達は敵からの圧力を感じて怯んでいる。そこにライルの声が響く。


「いきます!」

 ライルが叫ぶと同時にミスリル剣を横薙ぎに払う、次の瞬間走ってライル達に向かっていたゴブリン達の上半身と下半身が分かれる、少し遅れてアーチャーやメイジ達も崩れ落ちる、ジェネラルも同じ運命を辿った。意味が分からず呆然としているアリト達にライルが、「剥ぎ取りお願いします」と声を掛けると皆ビクッと肩を震わせ動き出す。


「凄いものを見ました…」

 とハマナ。


「ありゃ勝てないわ」

 とルーシー。


「盾なんか役に立たないね…」

 とエンナ。


「やはりライルさんは凄い!」

 とアリト、皆素材や討伐部位に武器防具などを剥ぎ取りながら感慨に浸っている。ライルが武器防具をアイテムボックスに仕舞い剥ぎ取りは終了する、それからライルが先程の現象を説明する。


「先程のボス戦は所謂"ハズレ"と言われる強いボスが現れる現象です、通常ボスに勝てる人でもハズレボスには負けるのが普通です、ハズレボスに遭遇した場合は速やかに転移陣に乗って撤退しましょう、絶対に戦おうとはしないこと!これは絶対ですよ」

 とライルが念押しする、皆コクコクと頷いている。


「では帰還しましょうか」

 ライル達は帰還の魔法陣に乗る、魔法陣が光り地下1階上り階段近くの小部屋に転移する。


「さぁ、買取り所まで行きましょう」

 とライル先導で進んで行く、買取り所に着き係員に量が多い事を伝える。ライルの場合はいつもの事なので係員が倉庫まで案内する、係員が査定人を呼びに行ってる間にアイテムボックスに入ってた品を出し整理する。査定人が来て査定してくれる、ついでに討伐部位も確認してもらい金額が出る。


「全部で金貨4枚と銀貨8枚に大銅貨5枚…、6時間程度しか潜ってないのに」

 とアリトが言えばルーシーが続く。


「えっ、1人当たり幾らになるの!」

 と指を折るルーシー。


「大金です!どうしましょ!」

と慌てるハマナ。


「今日は食べたい物を好きなだけ食べる!」

 と嬉しそうなエンナ、そこにライルが口を出す。


「僕の分の分け前は要らないですよ、4人で分けてください」

「「「「えっ!」」」」

 一斉にライルを見る4人。


「このお金殆どライルさんの力が有ってのものじゃないですか」

「そうですよ、ライルさんが居たから稼げたお金です」

 と皆が言う、だがライルは受け取らない理由を説明する。


「4人で割れば1人頭は銀貨12枚に大銅貨1枚と銅貨2枚に鉄貨5枚、その内1人頭の取り分を銀貨8枚として残りをパーティ資金として貯めたいと思いますがどうですか?、回復薬や他の物品にもお金掛かりますよ、それに装備類を新しくする時にパーティ資金から補助金も出せます、僕はまずその辺りにお金を掛けたいと思ってます、だから良い装備を持ってる僕よりも皆さんにお金を掛けるべきだと考えます」

 一気に捲し立てるライル、反論を許さない構えだ。


「ライルさんがそう言うのであれば…」

 と皆も納得してくれた。


「ではお金の管理は任せます、明日も同じ時間に酒場で良いですか?」

 皆構わないと言うのでその場で解散する事にする。


「では、また明日!」

とライルは手を振るとギルドを出て行く。


 見送る4人は顔を見合わせて「凄い人だな」と呟くのであった。




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