日常3
日の日の朝9時、ライルとタマの2人は手を繋ぎながら歩いている、特に目的がある訳でもないがタマの気の向くままに歩いている。
タマは東区方面に歩いていく、手を引っ張られる様にライルも続く。相変わらずタマには視線が集まる、タマは人目にに付くがライルが一緒なので本人は気にしない。そのままタマに引っ張られ東へと進んで行く、途中北に折れるように進むタマ。そして着いたのは冒険者ギルド。
「ついた!」
「タマ道覚えてたの?」
「にいちゃのしごとするばしょ」
何と無く嬉しくなったライルはタマの頭を撫でる。
「ついでだから酒場で何か飲んでいこう」
とタマを連れて併設酒場へ、酒場に入り副店長に果実水を頼む。タマを持ち上げてカウンター席に座らせると隣りにライルも座り辺りを見渡す、相変わらず不良冒険者は目を逸らす、だが1人の冒険者がライルに食って掛かる。
「なんだガキ、獣人のガキ連れて、獣人の飼い主なら椅子になんて座らせてんじゃ」
全て言い終わる前にその冒険者は周りの不良冒険者から殴られ蹴られてる、周囲の冒険者は本気で食って掛かってきた冒険者をボコボコにしてる。
「済まねえ、コイツは俺らが教育して置くから許してくれ!、俺達はアンタに歯向かう気は無い!」
不良冒険者達はボコボコにした冒険者を担いで酒場から出て行く、それを見ていたライルは「まぁ良いか」とタマの頭を撫でる。同時に副店長が果実水を差し出す。
「ライルは相変わらず怖がられてるな」
と副店長、ライルは苦笑する。
「にいちゃ、こわがられてるの?」
「そうさ嬢ちゃん、怒ると怖いんだよコイツ」
「やめてよ副店長」
ライルが嫌そうに言う、タマはキョトンとしている。
「にいちゃはやさしいよ?」
「嬢ちゃんにはそうなんだろうな」
「ほんと、やめて」
とライル、タマを急かして果実水を飲ますと代金を払い酒場を後にする。
「ついでにマリさんの所寄ってくか」
タマの手を引き上級依頼カウンターに向う、カウンターの中にマリを見つけたので声を掛ける。
「マリさん、この間頼んだ件はどうですか?」
「あらライルくん、見込みのある冒険者なら資料用意してあるわよ」
マリがライル達を個室に案内する、個室に入りライルとタマは腰掛ける。対面にマリも座り資料を差し出す。
「10人に絞っといたわ、どうかな?」
「ありがとうございます」
とライルは資料を見ていく、前衛4人に斥候3人と魔法職3人だ。
「ぶっちゃけマリさんのお薦めは?」
マリは少し考える素振りを見せてから資料の中の名前を指差していく。
「前衛ならこのアリトとエンナ、斥候ならハマナ、魔法職はルーシーかな」
「理由を聞いても?」
「アリト以外は皆女の子、条件に合うでしょ?、アリト・エンナ・ハマナは真面目な性格、ルーシーは感覚派って感じだけど性格は悪く無いわ。前衛のアリトは珍しい双剣スキル持ちでエンナは盾スキル持ち、斥候のハマナは罠スキル持ちだから解除も出来るし真面目な性格、魔法職のルーシーは魔法スキルだから育て方で何色にもなる、って感じかな」
マリなりにお薦めの4人のようだ。
「それと皆フリーなのよ、パーティ組んだりはしたけど反りが合わないとか色々理由があってね、それに皆Eランクだから周りの同じEランクが物足りなく感じてるのかも?」
冒険者は同じランク帯でパーティを組むのが多いようだ。
「では顔合わせの機会作ってもらえますか?、こちらもミシェルさん連れて来ます」
「良いわよ、何時が良い?」
「明後日はどうでしょうか?時間は…どうしましょう?」
「15時頃で良いんじゃないかな、ダンジョンから早めに出て来て貰えば良いだけだし」
「ではそれでお願いします」
「はい、受け付けました、皆さん毎日ギルドには顔出すから大丈夫だと思いますよ」
マリが微笑みながら答える。
「マリさん、いきなり仕事口調にならないでくださいよ」
マリが笑いながら部屋を出て行く
「にいちゃ、おしごとのおはなしおわった?」
「うん、終わったよ、次は何処行こっか?」
とりあえずギルドを出てギルド近くの広場へ、お昼も近いので屋台が店を開き始めてる。
「何か甘いものでも食べようか」
とタマを連れて屋台を回る、クレープの屋台があったので注文する蜂蜜とカスタードクリームと果物が入ったクレープを頼み代金と交換する、因みにコレも勇者達が伝えた物だ。
近くのベンチに腰掛けタマと2人で食べる。
「あまーい!」
タマが美味しさに驚いている、タマがライルを見上げる。顔に「こんな美味しい物1人で食べて良いの?」と書いてあるようだ。
「好きなだけ食べて良いからね」
とライルはタマを甘やかす、だがタマはライルにクレープを差し出し「いっしょにたべよ?」と言ってくる「タマは優しいなぁ」とニヤけるライル。
「タマ、全部食べて良いんだよ、タマが食べてる姿見てるのがにいちゃん楽しいんだ」
それでも遠慮するタマ、ライルが「良いんだよ」と食べるように促す、タマは一口食べる度に目を輝かせる。
「にいちゃ!おいしかった!」
タマが嬉しそうだとライルも嬉しい、再びタマの手を握り歩き出すライル。
それから色々東地区を見て回り帰宅する時にはタマはライルの背中で寝息を立てているのであった。
評価や感想など頂けると嬉しいです




