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女の子


「やっぱり女の子だったかぁ」

 石鹸を泡立てながらライルは呟く、タマを前に座らせ全身に泡立てた石鹸を馴染ませる、タマの身体をよく観察すると顔から首にかけて獣毛が生えてる、その首から鎖骨〜上腕、更に背中は両肩からお尻の尻尾に向けて逆三角形に毛が生えてる。とりあえず顎から下の獣毛から洗おうとライルが毛に指を立てる。


「毛がゴワゴワしてる、痛くないか?」

「くすぐったい!」

 とタマが弾んだ声を出す。


「うわっ泡が真っ黒!」

「くろいの?」

「今まで身体洗う余裕なんか無かったんだろうな〜」

「たまきたない?」

「今から綺麗にするから大丈夫だよ」

「うん」

 2時間程掛けてタマの全身を洗った、今が初夏で良かったとライルは思いながらタマを風呂から出し身体を拭いてやる、洗い終わったタマの体毛は薄いブルーグレーで髪と目は黒色、こざっぱりしたタマは中々可愛らしい。


「さて、とりあえず俺のシャツを着ててくれ、大きくて悪いな」

「ぶかぶか〜」

 タマをリビングに連れて行き椅子に座らせる。


「結構良い時間だけどタマは眠くないか?」

「よるたべものさがしてたからねむくないよ」

 ならもう少しタマの事情を聞こうとライルはタマに質問していく。


「タマはずっとばあちゃんと一緒にいたのかい?」

「ん〜ん、ばあちゃんはたまがちいさいときにひろったんだっていってた」

「ばあちゃんが死んでからはどうしてた?」

「あさねてよるたべものさがしてた」

「住む場所はどうしてた?」

「くらいところさがしてねてた」

 ライルとしてはばあちゃんが死んでからどう冬を乗り越えたのか知りたかったのだが5歳児相手だと諦める。


「タマ、もう少し何か食べるか?」

「いいの?」

「さっき買ったパンなんかどうだ?」

「たべる〜」

 ライルはタマに軽く食事させながらタマに足りない物を考える、住居はここに置くとして着るものに履き物、下着すら付けて無かったタマには全てが足りない、明日買い出しに行くとして役所に住民登録も行かないといけない。


「やること多いなぁ」

 他に冒険者ギルドに顔出しと魔術師ギルドへの納品、あと他には…と考えタマに声を掛ける。


「タマは文字書いたり読んだり出来ないよな?」

「じわかんない」

 自分の時と同じように先生雇うか…‥、今日出会ったばかりの子供、しかも獣人の先祖返り、なんでこんなに親身になってるのだろうかと考えると少し顔がニヤつく、悪い感情は自分の中に無い、少し楽しもうとライルは思う。


「タマ、食べ終わったね、そろそろ寝ようか」

「うん」

 するとタマはリビングの隅に行き座り込む。


「ここかりていい」

「良いよ」

 ライルの返事を聞きタマはその場で身体を丸くする。


「いやまて!そこで寝るのか!?」

「だめ?」

「いや、ベッドあるから寝室行こう!」

 タマを抱き上げ寝室に向かう、寝室に入りベッドの上にタマを座らせる。


「此処、ここが今日からタマの寝る場所、俺と一緒だけど構わないだろ?」

「いいの?」

「もちろんさ、さぁ一緒に寝るよ」

「うんいっしょにねる!」

 ライルは腕枕を作りタマを抱き寄せる。


「毎日こうやって一緒に寝ような」

「まいにちいっしょ!」

 ニコニコしてるタマにもう寝るよと促しライルは明かりを消して目を閉じる、人の体温を感じながら寝るなんて何年振りだろうと考えながら意識がライルの意識が眠りに落ちていく…


 

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