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歴史2



 ミシェル、アリッサ、タマは授業を再開する。


「先程まではアルトメルクの建国までの事を話しましたがつぎは此処、ガルタの街についてお話しします」

 とミシェルは2人を見遣る。2人は真剣な目でミシェルを見てる。


「このガルタの街が開発される事になったのには、先程の話に出てきた"仲介人"が関わってます、当時既に"勇者""大賢者"と呼ばれていた2人ですが、どう関わっているかと言えばダンジョンです、この街にあるダンジョンは仲介人が"発見"したとも"造った"とも言われてるのです、実際の事は分かりませんが国に報告したのは2人で間違いないようですね」

 またアリッサのタマへの翻訳が始まる。その様子を眺めながらミシェルはゆっくりと語っていく。


「とにかく街が出来る前にこの地でダンジョンが発見されたのです、報告を受けた国は慌てました、これまでにもダンジョンはありましたが今回報告されたダンジョンは規模が違いました、地下1階でも1キロ四方あり地下に行く程広がっていく、更に魔物の数も多い、もし氾濫なんて起きたら付近の開発は出来なくなる、と国は勇者と大賢者に調査と事態の沈静化を依頼します」

 アリッサがタマに翻訳している、がアリッサにも分からない言葉などがあるのでミシェルがアリッサに教える、それをアリッサが噛み砕いてタマに教える。

 タマはアリッサから言葉と意味を、アリッサは自分が聞いた情報を噛み砕いて他者に伝える事でより理解を深める。ミシェルは自然とそれを2人に促し教育している。

 これは一種の才能だ、最近は偶に残念な所を見せるミシェル、だかやれば出来る子なのである。


「先生、氾濫って何ですか?」

「水が溢れると川が氾濫するでしょ、それと同じで魔物が溢れるとダンジョンが氾濫するの、そして溢れた魔物はダンジョンから地上に出て来ちゃうのよ、ウチの領地でも年2回ダンジョン掃除してたわ」

 アリッサの顔色が青くなる。


「ウ、ウチの領地って……先生って貴族様だったんですか?」

「へ?」

 アリッサが頭を下げて無礼を詫び始める。


「えっ、いや、その一応貴族籍は残ってますが元々大した貴族家でもありませんし、私は基本冒険者ですので気にしないで欲しいなって……」

「えっ、先生って冒険者なんですか?、何で家庭教師を?」

 後ろでライルが笑ってる。


「家庭教師は仕事で…アレ?」

「?」

 ミシェルとアリッサが混乱してる、こんな所がミシェルの残念な所だろう。


 とりあえずライルが話に介入して場の混乱は治まった、タマはずっと「?」な状態。


「何の話ししてましたっけ?」

「ミシェルさん、ダンジョンが氾濫すると魔物が溢れるって話です」

 ライルが補足する。


「先生、この街のダンジョンは大丈夫なんですか?」

「この街のダンジョンは大丈夫です、氾濫しません」

「何故ですか?」

「溢れないからです、この街のダンジョンは他ダンジョンと違い、魔物が溢れそうになる位に増えると魔物同士が殺し合いを始めます、そして死んだ魔物はダンジョンに吸収され消えて行きます、これは勇者様達が調べた事です」

 「では次行きますね」とミシェルが歴史の続きを語る


「国からの依頼を受けた勇者達はまず人を集めます、強い人、賢い人、器用な人など様々な人材を集めて組織化します、そしてダンジョンに近い所に拠点を置き少しずつ調べさせていきます、その間にも人は集まって来てます、人が人を呼び商人や鍛治師も現れます、次第に拠点の周りには店が出来てきて小さな町の様になりました」

 と一区切りついた所でアリアが現れお昼だと伝えて来た。


「お母さん、もうそんな時間なんだね」

「アリッサ、楽しいと時間は早く過ぎるものよ」

 アリアの言葉にミシェルが照れる。


「楽しんでもらえたなら私も嬉しいです」

「せんせー、おもしろかったよ」

 タマも楽しそうだ。


「ミシェルさん、教師の才能有りますね」

 とライル、アリアも「ミシェルさんなら安心して娘を預けられます」と褒める、それを受けて更に照れるミシェル。


「あまり褒めないでください、昔から褒められ過ぎると失敗する質なんです」


 それを聞いたライルが「ミシェルさんらしい」とポツリと呟くのだった。





 

授業終わりませんでした


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