#60 大阪土産
~ルルン~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#60 大阪土産
3月中旬の土曜日。
大阪の出張から帰ってきた僕と姉。
家に帰る前、大阪で手に入れたたこ焼きを渡すため美里愛の家にやってきた。
ピンポーン...
「はい...」
中から聞こえた返事は男性の声。
美里愛ではないな。ということは...
ガチャ...
「どちら様...って美月ちゃん?!」
戸を開けてくれたのは、美里愛の兄、優斗さんだった
「せ、先輩?!どうしてここに?!」
「いや、ここ僕の家だから...」
事情をわかっていない2人だったので軽く説明してあげた。
「あ、あの...妹さんに頼まれて、大阪からたこ焼きを持って...きまし、た...」
「おお、そういえば美月ちゃんは大阪出張だったね!
わざわざありがとう!」
僕ではなく姉にお礼を言う優斗さん。
そのまま姉の手を握っていた。
「は、はあ...?」
突然のことにもっと戸惑っている姉。
「せっかく来てくれたんだ。弟くんもよかったら中に入って。」
「え、えーとー...」
早く帰りたそうな姉。
どちらにしろ美里愛に直接たこ焼きを渡さないことには帰れない。
本当は僕だってたこ焼きを渡してすぐに帰りたいよ...。
けれど間接的に渡したら何を言われるかわかったものじゃないからな。
「お、お邪魔、します...」
「ちょ、、翔?!」
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リビングに入れてもらった。
広々とした天井はさすが一軒家といったところか。
「そういえば弟くん、君は美里愛に用があるんだっけな。」
「は、はい...」
「ここで待っててね。もうすぐ帰ってくると思うから...」
そうして僕と姉を残し、別の部屋のほうに移動した優斗さん。
すると少ししてから、ガチャ、ガチャ、と戸が開く音がした。
そして美里愛が現れる。
「か、か、か、翔...?!!」
驚き過ぎて持っていた荷物を落としてしまう。
「あ、お疲れ...美里愛。ほら、約束のお土産...」
するとすごい勢いで僕に抱きついてきた。
「きゃ、きゃ、きゃぁ!!もしかしてそういうことそういうこと?!」
隣にいた姉が叫んでいる。
「どうしたの、美月さん!?」
姉の叫びに驚き、すぐさま僕たちの部屋に戻ってきた優斗さん。
そこには何事もなかったかのようにたこ焼きを食べている美里愛の姿があった。
「なんだ、たこ焼きが美味しすぎて叫んでいたのか。
...って、あのー、僕にもください...」
美味しそうなたこ焼きを前に、優斗さんも羨ましそうに
こちらを見ている。
「はい、こちら、お兄様のために、と持ってきていただきました。」
なるほど。優斗さんに渡すために2箱必要だったのか。
などと考えていると、優斗さんが不思議そうに僕のほうを見ている。
「弟くんが、僕に...?」
はい、と頷く美里愛。
「あれ。大阪に行ったのは美月ちゃんだけなのでは...?」
姉が元気よくこう答える。
「一緒に連れて行きました!」
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たこ焼きを渡してから1時間ほど。
「そ、そろそろ帰らないと...」
荷物は玄関に置かせてもらっていた。
「わかりました、僕がその荷物をお家までお運びします。」
姉の気を引きたいのか、そのように提案する優斗さん。
「なら私も。みんなで翔の家まで行きましょう。」
やっぱり美里愛もついてきた。
---夕方になった帰り道。
偶然にも水野さんと美歩にあった。
「あ、翔くん、お姉さん...!お帰りなさい...!」「うっす。」
美里愛と優斗さんも一緒だったが気にせず声をかける。
「大阪はどうでしたか?楽しかったですか...?」
僕と姉に問いかけている水野さんに対し、美里愛が声をかける。
「ちょっと水野さん?」
あ、あ。すみません、と頭を下げる水野さん。
せっかく会ったのでお土産を渡しておきたかったが、美里愛がいるので
今は断念した...。
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帰ってきて最初の週明け。
久しぶりにリモートではなく学園で授業を受けに行く僕。
さっそく山村の姿があった。
「友ーー!!お帰り、お帰りー!」
いつもになく嬉しそうな山村。
「お、おう...」
「放課後、またゆっくり話を聞かせてほしい、な☆」
今は時間がなかったので急いで学校に向かった。
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放課後。
山村には少し待っててもらい、借りていたノートパソコンと
先生方へのお土産を渡しに行くことに。
コンコン。
「失礼します...」
すると職員室には厚木先生と福岡先生、そして校長先生までいた。
校長先生...?なんでこんなところに...
「おう、春野じゃないか!!お帰り!!」
「お疲れ様です、春野くん。ちょうど今、校長と大阪のお話で
盛り上がっていたところですよ。」
盛り上がるのはいいがなんで校長先生まで...
「んんっ。失礼失礼。リモート用のノートパソコンですね。
はい、確かに受け取りました。」
福岡先生がすぐにノートパソコンを受け取りにくる。
「おやおや、春野くん。ちょっとこちらに来てくれないかの。」
校長先生に名指しで呼ばれた。
しかもすごい笑顔で。
すると厚木先生が言う。
「おう!緊張しなくてもいいぞ。校長は校長だから!」
...ということで僕は校長室に呼ばれていた。
「...えー、春野くん。君は大阪に行ってきたそうだね。」
は、はい、と返事をする僕。
「大阪...そう、大阪...!大阪といえばなんだね、春野くん?」
「た、たこ焼き...でしょう、か...」そう答える僕。
なんの時間、これ...
「正解!そのとおりだ!!
...ということでもちろん私の分もあるよね、春野くん?」
「は、はあ...」
校長にもなって生徒のお土産を期待していただけかい!
「あ、あの...たこ焼き、は生ものですので、、その...」
「こ、これこれ!未成年がビールを飲んではいけませんぞ。」
誰も「生」ビールの話はしてない!!
「これ...!先生方と分けて食べてください...!失礼します...!」
とりあえずたこ焼きせんべいとお好み焼せんべいを箱ごと渡して
さっさと校長室を出て行った...。
---教室に置いたままの荷物を取りに行こうとしたら、
山村と幸佳が僕の荷物を持って靴箱の前にいた。
「遅かったね、友。荷物ならもう持ってきたよ、帰ろう☆」
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山村、幸佳と一緒に歩く帰り道。
やっぱリモートとは違うな。
さっそく幸佳が話しかけてくる。
「お土産....!」
相当楽しみにしているんだな、幸佳。
「わかったわかった。それなら...家、来るか...?」
--ということでそのまま、山村と幸佳を家に呼んだ。
「久しぶりだねえ、友の家は。」
確かに。いつ振りだろうか。
僕の家に山村と幸佳が来るのはかなり久しぶりな気がする。
棚の上に飾ってある2つのエーテルフィギュアを見た幸佳は、
嬉しそうにしていた。
「おや、これは...懐かしいねえ、友?」
去年、姉の誕生日会で僕が誤って壊したやつと、幸佳からもらったものである。
「お、俺は別に懐かしくはないけど...」
ハハハ、と笑っている山村。
その間、僕はさっそくお土産を広げていた。
「これが山村と幸佳の分...だな。」
たこ焼きのせんべいやたこ焼き型のキーホルダー、
冷凍豚まんをプレゼントした。
「ありがとう、友!いつもお土産たくさんで嬉しいよ!」
幸佳も喜んでいる。
そしてもうひとつ...
綺麗に包装された箱を渡すと、幸佳はとても大喜びだった...!
続く...!
はじめまして、ルルンです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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