#37 結婚記念パーティー
~ルルン~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#37 結婚記念パーティー
10月某日。
人気onetuber音月由珠羽と人気俳優土浦晋の
結婚記念パーティーと題し、土浦の従弟である山村の家にお呼ばれしたこの日。
一般人の僕にとっては一生に一度あるかないかほどの貴重な時間を
みんなと一緒に過ごしているのであった...。
「改めて...皆さん。今日は僕と由珠羽の結婚記念パーティーに
来てくれてありがとう!」
結婚式とは違う、ささやかなパーティーのようである。
毎日忙しいのによく来てくれたものだな。
「結婚式に呼べるのはこの中だと優雅しかいない。
けれどそれがどうしても嫌だ、って優雅が言うものだから...」
山村が土浦に駄々をこねてこうなったのか...
僕には想像がつかないな。
「あはは。けれどそのおかげでまた後輩たちに会えたんだからいいよ...!」
それをまた由珠羽も承認してくれたんだからすごい。
「みんな緊張しなくて大丈夫だよ。今は優雅の従兄と...」
「プライベート由珠羽だから!!」
そう言ってあは、あはあは、と笑い出す2人。
とても仲睦まじい2人ではないか。
すると、ガラガラ、と扉が開く音がした。
幸佳側のお父さんかな。山村が主役2人に頭を下げて廊下のほうへ出て行った。
そしてその数秒後...
「.....あ、あ、あ、あーーーーーー?!!!」
なぜか姉の声がした。
「ま、ま、まさか...美月...ちゃん....?!」
姉と目があった土浦がそう返す。姉のこと、覚えていたのか。
戸惑うみんなと姉の後ろにいた幸佳の父。
「どういうこと?!私はただ、偶然幸佳のお父さんに声をかけられて...」
...あれっ。幸佳のお父さんは姉のこと知っていたのか...?
気になったので姉のところまで行って聞いてみる。
「...あ、実はちょうど今日、取引先の会社で偶然知り合ってね。
山村や幸佳の話が出てきたから一緒に家に行くことになって...」
なるほど。まさに奇跡的なタイミングだったな。
「晋くん、この人と知り合いなの?」
由珠羽が姉と土浦の様子を見て問う。
「ああ、幼なじみの美月ちゃん。
幼稚園の頃、僕が上京するまでずっと一緒だった...」
「よかった...覚えててくれたんだ....」
そう言って土浦の手を握って泣きはじめる姉。
「ああっ、今の晋くんは私の夫なのよっ!?」
その様子に思わず笑顔がこぼれるみんな。
さすが、プライベートでもしっかりonetuberだな...。
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みんなでご馳走を食べはじめた。
「うおおお!自分、こんな美味い寿司は初めてっす!!」
食べることになるとテンションが高い美歩。
「ちょっと...有名人お二人の前ですよ、美歩...もう少し上品に頂かないと...」
緊張しながらも美歩に注意をする水野さん。
「あ、う、あ...」
緊張で何もできないこのは。
幸佳は父と一緒に隣の部屋で食事をしている。
「大丈夫かい、このは。君も向こうの部屋に行くかい?」
「う、うん...」
山村が気を遣って隣の部屋に案内する。
「まあ緊張してしまうのも無理はないか...」
苦笑いしながらも、このはを見送る山村を眺めている土浦氏。
「優雅くん?ってとっても優しいんだね。」
由珠羽が山村を見ながらそう言う。
「うん!!優雅はとっても面倒見がいいよ!!」
姉が由珠羽にそう返す。
こんなに馴れ馴れしく由珠羽に話ができるなんて...
有名人慣れしているなあ、姉は。
一方、美歩は...
「あれ?食べないのか?」
そう言って由珠羽のお皿を覗いている。
「え...?あ、うん...もうお腹いっぱいかな...」
それを聞いてすかさず由珠羽のお皿から寿司を抜き取る美歩。こらこら...
「あはは。君もなかなか強靭な精神の持ち主だねえ...」
土浦が感心して美歩を眺める。許すんかい!!
...その後、山村が戻って来てお祝いは続いた...。
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それから1時間ほど。
土浦の携帯から電話がかかってきた。
「お疲れ様です、晋さん。
間もなく21時になりますのでお帰りの準備をよろしくお願いします。」
その電話の後、土浦がみんなに解散を告げた。
「今日は本当にありがとう。僕と優雅のわがままを聞いてくれて...」
廊下で迎えの車を待つ間、みんなに挨拶をする土浦氏。
「僕からも礼を言うよ、みんな。今日は来てくれてありがとう...!」
山村も続けて挨拶する。
「そ、そうだ...私、お二人のチャンネル...登録しました、よ...!」
水野さんが嬉しそうに報告する。
「あ、ありがとう!是非これからも動画観て、ね!!」
由珠羽も喜んでいた。
「優雅のお義父さんたちもありがとうございます、失礼します!」
隣の部屋にいたまま出てくることのなかった幸佳と父、
このはにまで挨拶する土浦氏。
するとちょっとだけ扉を開けた父が、お辞儀をしてすぐに扉を閉めた。
そしてちょうど迎えの車がやってきた。
「お疲れ様です、晋さん、由珠羽さん。」
しっかりとした感じのマネージャーさんである。
「まったく...明日は横浜での撮影、帰って料理番組の撮影とお忙しいのに...」
やっぱり俳優は忙しいんな。
「...しかし晋さんが楽しんでいただけたなら何よりです。
さて、お二人は私がご自宅までお送りいたしますので...
いいですか。君たちは学校などでこのことを
お話にならないようお願いしますよ。」
そうしてさっさと車に乗り込んでしまった土浦と由珠羽。
あっけなくパーティーは終了してしまった。
が、がくぅぅぅぅぅ...
ずっと緊張していた水野さんが崩れるように倒れ込んだ。
「だ、大丈夫かよ、藍?!」
するとすぐに眠っていることが確認された。
「あはは...相当緊張してたものね...」
そう言ってリビングのほうに運んであげる姉と美歩。
すると隣の部屋の扉も開いて、幸佳や父、このはたちも戻ってきた。
「ああああ...本当にこの場所に有名人2人が来たのか...」
信じられないと言わんばかりにリビングを眺める幸佳の父。
「ですね...まだオーラが残っている...」
このはも驚いている。
「...ところで君たちは明日学校か?」
幸佳の父の一言で我に返るみんな。
そうだ、今日は全然平日だった!!!!
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そんな訳で眠っている水野さん以外は解散することになった。
まあ山村たちがあとで送ってくれるだろうな。
このはと美歩とも別れ、姉と2人で歩く帰り道。
「はあああ,,,変わってなかったなあ...」
土浦のことを思い出してそう呟く姉。
「俺は...今だに信じられないや...」
由珠羽のことを思い出してそう呟く僕。
「でもこれでさあ!私も有名人の仲間入りってことで
自慢していいよね?!」
「おいおい、マネージャーさんから言うなって注意されただろ...」
それに有名人になったわけでもないし...
「ええーっ、マネージャーのケチ...」
そうは言ってもなあ...
もしそれで騒がれて住所が特定されるなどの問題になっても責任は取れないし...
...有名人も大変だな。
けれどこの一生に一度あるかないかの思い出は
とても貴重なものとして僕らの中に残るのであった...
続く...?
はじめまして、ルルンです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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